サナギから出た直後、チョウは素早く歩き回り、羽を伸ばす場所を探します。ブナの幼木の枝に止まって、あたかも小休止している様な感じです。 小枝に顔をくつけて、大きな複眼でこちらを見ています。 「疲れたな・・」 「もっと良いところがないのか・・」 「まだ出てくるには早いんだがな・・」そんなつぶやきが聞こえてくるような気がしました。 じっと見ていると、私の心に色々なことを訴えているように思われました。