安家洞から安家川沿い上流に、車で5分ほど行った所に氷渡洞(すがわたりどう)があります。この洞窟は、安家洞調査探検時期と同じ頃に調査されましたが、観光洞としての公開は今だにされておりません。
調査の結果、確認されている部分だけでも3,000メートルを超え、洞内にはつらら石、フローストーン、石筍など多くの鍾乳石が発達しています。また、コウモリやトビムシなどの洞窟生物が生息しています。
岩泉町では、この洞窟を観光洞ではなく探検洞として位置づけ、貴重な鍾乳洞を自然のまま保存しながら公開する方法をとっています。コースは約500メートル先までを、案内人の誘導によりヘッドライトの光のみで探検するものです。このため、入洞は予約(許可)制となり、事前に申請し許可を受けなければ入洞できません。なお、許可を受けても増水により入洞出来なくなることもあります。
自然そのままを公開するものであり、岩場のアップダウン、狭い所を身を折り曲げて歩き、時期によっては水をこぐこともあり、観光洞では味わえない探検気分を十分に満喫できます。
(観光資料より抜粋しました)
以前(37年前)からこの洞窟の存在を知っては居ましたが、今回、安家洞と氷渡洞を見てこようと言うことで予約しました。しかし、現在増水しているので途中(200メートル)までしか入れませんと言われ、一週間延ばしての入洞でした。
当日の入洞予約者は、私を入れて7名でした。新潟県から来てあちこち見ているという私と同年代のご夫婦、花巻から来られた中学生と母親、そしてご夫婦です。入洞するために完全武装をし、ビデオでの研修がありました。取って良いのは写真だけと繰り返し説明がありました。
私は、入洞目的が写真撮影です。首から大きな一眼レフと外部ストロボつけ、洞窟に入ってから思いっきり反省です。撮影どころじゃないぞ・・、歩くと言ったって這いつくばって歩く。崖を登るときは、両手と両足で体を固定しなければ危険そのもの。重いカメラは首からぶらぶら、あっちにガツン、こっちにガツンと大変でした。良くレンズをぶつけなかったなと思いましたから・・。
しかも、ヘッドライトの光が当たったところ以外何も見えない暗黒の世界。ガイドの方が、ここは天井まで25メートルありますと言われても、高さの感覚と距離感が全く感じられない。しかし、今のカメラの機能は素晴らしいものです。ストロボから出る赤外線でピントとが合い、きれいな画像で記録されています。公開する画像は厳選しようかとも思いましたが、皆さんに是非ご覧になって頂きたいと言う老婆心からコマ数が多くなっています。