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カタクリの開花
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雪の融けた野山で、春の訪れを告げる花はカタクリの花です。私が子どもの頃は、野山の木陰のどこにもカタクリが自生していて、春に咲くごく当たり前の花でした。カタクリの葉は、手でもむと薄い表皮と果肉の部分が剥がれて、風船のように膨らませることが出来ます。小さい女の子達が、みんなで膨らませていたのを思い出します。 |
6月中旬頃、カタクリが咲いていたところを探すと直径15ミリぐらいの実を見つけることが出来ます。自然状態の中では、ホウセンカと同様にはじけて種子が散らばるようです。はじけないで実の色が黄色になった物を採集し、しばらく放置しておくと中から茶色っぽい種子が出てきます。少しの間乾燥させて、そのまま地面にばらまきます。専門家の本には少々土をかけるとありますが、自然状態ではそのままですから気にしません。 翌年の春先ですが、プランターに蒔いた種子が発芽しました。地上からの長さは6センチぐらいですが、松葉の様な細い葉が出てくるだけです。曲がった状態で発芽し、その後真っ直ぐになります。先端には種子の殻がついていました。一年目はこのままで終わりです。 |
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発芽後2年目で、やっと可愛い葉のようになりました。表皮にはカタクリの葉独特の模様が見られず、気がつかないと雑草の芽生えのように見えます。地上部で6・7センチぐらい、地下部で7センチぐらいで先端に球根部分が膨らんでいます。 |
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発芽3〜4年目のカタクリ全体の様子です。全長で20センチ位あり、地上部も10センチを超えています。球根部もかなり大きくなり、5センチを超えていました。年代別に見て気がついたのですが、カタクリの場合は地上部と地下部がほぼ同じ長さになることです。 最初にも書きましたが、カタクリの花を見つけて掘ったとしても、地上部以上に深く掘らないと球根部や根の先端までは掘られないことになります。ほとんどの場合は球根部がちぎれて茎の部分しか採れません。それを家に持ち帰り、庭に植えても根が付きませんし枯れてしまいます。 |
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カタクリの花が咲く場合は、必ず二枚の葉が出て中央から花芽が出てくるとのことです。いくら大きい葉でも、1枚では開花しないとのことでした。このつぼみを見つけたのは、4月14日のことでした。この頃の天候が不順で、成長が止まったようにさえ思われました。 |
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発芽後7年目で咲いたカタクリの花ですが、これ以上は開きませんでした。最後の画像は、種子を採取した場所で咲き誇っていたカタクリです。花びらが折れ曲がらなくては完全ではありません。たっぷりと光があたるように工夫しなければなりません。 |
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カタクリは、古来からデンプンをとる植物として大切にされていました。現在、片栗粉と名付けられているのは馬鈴薯デンプンであり、本物のカタクリはほとんど量産されることはないと思われます。 カタクリについて、ネット資料で調べてみました。 カタクリは落葉樹林下を住みかとし、春早くまだ木々が 芽吹く前に展葉・開花を済ませ、木々の葉が萌えてくる頃に結実に向かう。すっかり新緑に覆われるころには種子を実らせ、葉を枯らして休眠してしまう特徴がある。 カタクリは、実生以外で増殖させることはできない。春の盛りを過ぎると緑色の鞘が黄色味を帯びてきて、やがて頂部が裂けて種子がこぼれ落ちる。鞘が黄変したら 摘み取って乾燥させ採種し、種子は採り播きとする。 翌年の早春に糸のような子葉をただ1枚展開する。その後順調に栽培を続けると、9年前後で開花株になる。毎年種まきを続ければ、10年後からは毎年カタクリの花が見られるようになる。 |