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女が亡霊となって現れ、髪を振り乱し、機を織る舞振りです。

NO.302 大償神楽・機織

2015年がスタートしました。年末年始は穏やかな日が続いていますが、穏やかな冬であって欲しいと願います。

この機織りの場面は、早池峰神楽・大償神楽の舞い始めで撮影した一番のお気に入りです。ストーリーを物語から拾ってみました。

若狭の国に美しい機織りの女が住んでいました。夫は仕事で京に上り、もう三年も家に戻っておりません。さて、この村に好色な長者どんが住んでおりまして・・・、女の夫は京でいい女が出来てもう村には帰ってこないそうだ・・・。

信じた女は若狭ヶ浦に身を投げて自殺してしまいます。その丁度七日後に夫は京から帰ってきます。女は亡霊となって現れ、地獄の責め苦を歌った機織歌に合わせて機を織ります。

夫は驚き嘆き、髪を落とし、仏門に入り死んだ妻のために、寺塔を建立したり橋を架けたりし、菩提を弔い成仏させると言う物語です。

女が亡霊となって現れ、髪を振り乱し、機を織る舞振りが真に迫ります。

   ※一ノ倉俊一著 早池峰神楽より


           (2009.01.02 撮影)

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