奥州伊達軍火縄銃鉄砲隊演武に戻る

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11時20分から滝観洞観光センター前の道路上で、皆さん待望の奥州伊達軍火縄銃鉄砲隊演武が始まりました。前のページでも紹介しましたが、今日は行事が重なり参加する鉄砲隊の方がいつもより少ないと言います。大目付、鉄砲奉行、ほら貝、旗持ち、そして三人グループの三小隊で14名(?)の皆さんになります。

着替えをしながら武装していた皆さんの表情とは違い、今は完全に奥州伊達軍火縄銃鉄砲隊の平成の家臣になりきっています。緊張感と毅然とした姿が目に映ります。入場とは言っても、住田町夏祭りで見た場所とは違い行進する場所がありません。

ホラ貝の合図があり、大目付の「一同礼」で演武が始まりました。発砲する方向は対岸の山に向かう位置になります。私達の居た場所からは構えたときの表情が見えません。例外的に報道関係と称する3名が絶好の位置におりました。画面構成にかなり邪魔になるのですが仕方ありません。

撮影は夜間とは違いますので、カメラの連射機能を駆使し秒速5コマで撮影した中から選んでみました。また鉄砲の音も録音したので、その様子も紹介する予定です。大目付の解説で演武が進められましたが、解説文章が難しく分からないところ等があり省略した部分があります。

鉄砲隊演武は、最初の連射の技(?)、打ち放ちの型、三段放ち、一斉放ち、つるべ放ち、火薬の装填、最後の一斉放ち、演武を終えての退場と続きます。
会場への入場 1・・・大目付が指示しています。 会場への入場 2・・・鉄砲奉行を先頭に整列します。 会場への入場 3・・・勢揃いした平成の家臣団。


我等このたび、御岳の大神の御前にて神霊を・・・古式砲術を・・・諸人達の繁栄を祈願するものなり。自らの・・・連射の技(?)みまつり仕る。

連射の技・・・
ここで最初に、鉄砲奉行が一人で山に向かって放つ。「ずどーん」
今回は二回目でもあり、ずしーんと身体に音が響いたがそれほどでもなかった。おばちゃん達が話していた、「慣れればそれほどでないよ」が実感である。もの凄い轟音が滝観洞の山に響き渡る。この瞬間周囲の人々は口々に、 「すげーなあ」・・「やーやー、半端でねーな」・・と感嘆、驚きの声が一斉に上がっていた。

鉄砲奉行が発砲の瞬間、火皿付近からも煙が出ています。 発砲後に煙が収まります。


次に・・・打ち放ちの型をみまつり仕る。おのおの方は・・・我等が白煙と轟音により諸々の禍事を排するため。

打ち放ちの型・・・
ホラ貝の合図があり、ここからは鉄砲奉行が合図と指揮をとります。その都度鉄砲隊が3人ずつ出てきて、対岸の山に向かって隊列を組みます。「構えて」、「放て」の合図で一番隊から三番隊まで順次に発砲します。

打ち放ち 1・・・一番隊が整列します。 打ち放ち 2・・・一番隊が座った姿勢で構える。 打ち放ち 3・・・一番隊発砲です。
打ち放ち 4・・・二番隊が整列します。 打ち放ち 5・・・二番隊が立ち膝姿勢で構えます。 打ち放ち 6・・・二番隊が発砲します。
打ち放ち 1・・・三番隊が立った姿勢で発砲します。 打ち放ち 8・・・三番隊発砲。 打ち放ち 9・・・三番隊発砲。


次に三段放ちをみまつり仕る。鉄砲より放たれる白煙と轟音により、諸々の禍事を祓い捨てて、豊穣と繁栄にいざない導き給えと祈願するものなり。

三段放ち・・・
この隊形は3人ずつ横に並び、前から、あぐら、立ち膝、立ち姿勢の三段構えになっています。ホラ貝の合図があり、鉄砲奉行の号令が飛びます。「構え」  「一番隊放て」  「二番隊放て」  「三番隊放て」の順で順次に発砲していきます。

夜間とは違い、銃口からの火柱はそれほどはっきりしません。煙がばしーんと出て周囲が白くなります。

三段放ち 1・・・一番隊 三段放ち 2・・・一番隊 三段放ち 3・・・一番隊
三段放ち 4・・・二番隊 三段放ち 5・・・二番隊 三段放ち 6・・・二番隊
三段放ち 7・・・三番隊 三段放ち 8・・・三番隊 三段放ち 9・・・三番隊


次に一斉放ちをみまつり仕る。 一斉とはすなわち魂の合流、死して又再生を繰り返す命の熱き連射を喚起するものなり。清らかなる魂を合流せしめ祈願の誠を天にとどかしめる。高らかに一斉放ちをみまつり仕る。

一斉放ち・・・
「構え」  「火縄付け」  「火蓋を切って構え」  「放て」と号令が飛びます。この隊形は三段放ちの隊形のまま、放ての号令で九丁の鉄砲が一斉に放たれます。号令と共に全ての銃から轟音が発し、一斉に煙が立ち上るので轟音と白煙がもの凄く迫力満点でした。

一斉放ち 1・・・構えて、放ての号令待ち。 一斉放ち 2・・・放ての合図がかかりますが、発砲にはタイムラグがあり全部がそろいません。 一斉放ち 3・・・0.2秒後には全ての鉄砲から発砲されていました。


次に奥州伊達家に伝わるつるべ放ちをみまつり仕る。・・・連綿と歴史を・・・熱き血の連射で・・・感謝の念を・・・。

つるべ放ち・・・
対岸の山に向かい九名の鉄砲隊が一列に並びます。「構えて」 「火縄付け」 「火蓋を切って構え」 「放て」の合図で、左側から順序に一発ずつ発砲します。連続九発は圧巻で、見ている皆さんは数えていましたね。

連続九発の音の再生はこちらから・・・。

つるべ放ち 1・・・鉄砲奉行を先頭に一列に並びます。 つるべ放ち 2・・・一番貫禄のある方が先頭です。 つるべ放ち 3・・・一斉に銃を構えて合図を待ちます。
つるべ放ち 4・・・最初の鉄砲が発砲です。 つるべ放ち 5・・・二番手発砲。 つるべ放ち 6
つるべ放ち 7・・・三番手発砲。 つるべ放ち 8・・・四番手発砲。 つるべ放ち 9


火薬の装填・・・
火縄銃に火薬を詰める様子を昨年の記事から紹介します。

腰に付けている革製の胴乱から火薬入れを取り出します。
銃身の太さにあわせた量の火薬を銃身の先から入れます(演武ではもちろん空砲です)。
次にカルカと呼ばれる棒で、入れた火薬と玉を銃身の底に押し込めます。
次に、火皿と呼ばれる部分に口薬(点火薬)を入れ、火縄を火挟みにつけ引き金を引くと火縄が火皿の上に落ち、口薬に引火しその火が銃身の火薬に引火し発砲される仕組みとなっております。

火薬は黒色火薬を使用し、銃身へ入れる火薬は粒子が粗く、口薬(点火薬)は細かくすり潰して使用致します。
量は演武では銃身の口径により5g〜15g位となります。


ここでの4コマはどの部分になるかお分かりでしょうか・・・。
砲薬(火薬)の装填 1・・・腰の胴乱から砲薬を取り出します。 砲薬(火薬)の装填 2・・・銃口に砲薬を入れています。
砲薬(火薬)の装填 3・・・手にこぼれた砲薬を入れているのでしょうか。 砲薬(火薬)の装填 4・・・カルカを使い入れた砲薬を突き固めている所でしょうか。
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