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           マムシとの遭遇


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先頃のことでしたが、ヒメギフ幼虫の食草を採りにいつもの山に入りました。曇っていてちょっぴり暗い山の斜面で、長い枯れ木の枝とは明らかに違うものを見つけました。なんだこれはと思ったら、ちょろりと動きます。

むむこの模様は?、あれマムシだあ・・・。一瞬ぎくりとしましたが、ヘビ好きの私の目はマムシに釘付けです。アオダイショウやシマヘビは遭遇するとするすると逃げますが、マムシの場合は太い胴体がぴくりとも動きません。早速でしたが、首から下げていたカメラで撮影開始になりました。

マムシとの距離は1m位、ヘビ好きの私もマムシに咬まれたら大変ですからうかつには接近できません。接近しなければ飛びかかられはしないだろうという判断で、1mの距離を保ちました。仮に飛びかかられても、体長以上は伸びないだろうと言う素人判断でした。マムシは首を少し動かすのみで、動作は緩慢でした。私もびっくりしたが、マムシも驚いたはずです。

余計な刺激を与えない様にして、ストロボを使い撮影しました。残念だったのは、いつも付けているレンズと違い90ミリのマクロレンズでした。そのため、頭部の拡大撮影が出来なかったことが悔やまれました。

帰りながら思ったのは、比較的厚いゴム手袋をして居たが素手だったら、そしてもっと近いところで触ったらと思うとぞっとしました。ネットでマムシの事を色々調べましたが、間違っても捕獲すると思わないこと。刺激しないように、そっとその場を離れなさい。単独行動で咬まれた場合、その後の処置如何では重大な障害が生じるとありました。

山野でのマムシとの遭遇は初体験でした。


マムシ 1 最初に見つけた時の様子です。このままではよく分かりませんが、拡大すると頭を内側に曲げ正面を向いている事が分かります。

それにしても、周囲の枯れ葉と似た色をしているので、うっかりしていると発見出来ません。
マムシ 2 マムシがちょっと動いたので、頭部が横から見えています。縦に細い特徴的な瞳と、目の左にある白い所がピットと呼ばれる部分です。

私はマムシを刺激しないように、ほとんど釘付け状態でした。
マムシの全身 全体の様子です。この状態で見つけました。ストロボ撮影で明るくなっていますが、実際は木陰で薄暗く、周囲の枯れ枝と同じ感じでした。

体長は60センチぐらいあり、胴体の太さは体長の割に大きく、直径は3センチ位はあったと思います。首をゆっくり動かし、舌がちょろちょろと出て、尻尾がくねくねと動いていました。
マムシ頭部。目に特徴があります

一番最後に撮影した画像ですが、1mの距離を保ちつつカメラを持つ手を伸ばし、ファインダー内にマムシの頭部を置いて撮影したものです。

頭部をよく見ると、鼻先と目の間に丸く白い部分があります。最初はこれが目だと思いましたが、調べてみてなるほどとなりました。

マムシはハブと同じ器官を持ち、丸い部分はピットと呼ばれる部分です。獲物が出す赤外線(体温があれば生じる)を感知し、暗闇でも逃すことがないと言います。

それにしてもマムシの目は不気味です。先に撮影したアオダイショウやヤマカガシの場合、丸い目の中に瞳が丸くありました。マムシの目はネコの目と同じで、縦に瞳があります。じっとファインダーで見ていると、不気味だなあと思いましたから・・。

 



山から帰りながら思った事は、比較的厚いゴム手袋をして居たが素手だったら・・、そしてもっと近いところで触ったりしたら・・、そんなことを思ったらぞっとしました。今まで同じ場所に何年も出かけていましたが、遭遇しなかったのは不思議なくらいです。今後はより気をつけなくてはなりません。

ネットでマムシの事を色々調べましたが、間違っても捕獲しようと思わないこと。刺激しないように、そっとその場を離れなさいとありました。単独行動で咬まれた場合、その後の処置如何では重大な障害が生じるとのことです。

山野でのマムシとの遭遇は初体験でした。

以下の文章は、参考までにネットで調べたマムシの生態についてです。

日本国内では良く知られている毒ヘビで、単にマムシといえばこの種をさす場合が多い。日本の各地に生息する。全長は45〜77センチほどである。一般のヘビに比べ、太めの体格なので、この長さからの印象よりは大柄に見える。体色は、赤褐色や茶褐色の地に左右20前後の楕円形の斑紋がある。

体型はずんぐりしている。首のくびれがはっきりしているため、頭は三角形で、眼線がかなりはっきりしている。基本的に夜行性であるものの、雨や曇りの日には、日中でも行動する。ピット器官により獲物の体温を感知することができるため、狙いははずさない。

ニホンマムシは小型でおとなしいヘビであり、向こうから攻撃して来て噛まれることはまずない。しかし、人間の生活の場(特に田畑)に入って来ることもあり、また、あまり目立たぬために、知らずに手を出して噛まれる人は少なくない。毒は筋肉や血管を破壊する血液毒が中心である。

マムシ咬傷による死亡率は高くない。年間約三千人が被害を受け、死者は十名程度とされる。 これは小型であるため毒量が少ないことや、神経毒が少ないためである。しかし、毒性はハブより強いとも言われるので、充分な注意が必要である。抗毒血清が用意されており、速やかに注射すれば、影響を少なく抑えることができる。ただし、副作用も強いので、安易な使用はできない。

アオダイショウ・シマヘビ・ヤマカガシと違い、数はあまり多くないが、その凶悪な顔つきと毒の強さで、日本でもっとも有名なヘビとなっている。