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        野生動物との遭遇 2(キツネ)


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野生動物との遭遇と題してクマとの出会いを紹介しましたが、今回はキツネとの遭遇画像を紹介してみます。一般的に言える事は、野生の大型動物に出会えるのはまったくの偶然の出来事だと思います。警戒心の非常に強い野生動物は人間の気配をいち早く感じ、私達が気がつく前に逃げてしまうのがほとんどだからです。従って、クマに出会おうと野山を歩いたところで、遭遇することは不可能だと言えます。

春先のカタクリの花が咲く頃、北上展勝地の山道でカタクリの花を見つけて撮影していた時、遠くの方でガサガサと誰かが歩く音がしました。ひょいとそっちを見たらカモシカでした。北上山地と続いているので、生息しているのか遠出したのかは定かではありません。あわてて、望遠レンズと交換するために目線をそらしたのが失敗でした。その場所には既に居ませんでした。やはりこの場合、発見したら目線をそらしては失敗すると言うことです。

このキツネとは昭和42年(1967)1月、釜石と両石間の峠での出会いでした。かなりの積雪があり、チェーンを着けて走っていた時のことでしたが、道路下の林の中に動くものを見つけました。ちょっと小さめでしたが、キツネが雪の中にうずくまっています。何となく弱々しい感じがしていて、車を止めて見ていてもすぐには逃げる様子がありません。早速、カメラに300ミリのレンズをつけて撮影しました。

キツネ 1 キツネ 2 キツネ 3
キツネ 4  

野生のキツネを間近で見たのはこれが最初です。じっとこちらを見ていましたが、やがて深い雪に埋まりながら逃げていきました。当時の国道45線は、リアス式海岸に沿った曲がりくねった道路でした。現在の舗装された道路ではなく、砂利道の国道(酷道?)です。私の勤務地は山田町の船越です。大槌から船越までの間は、四十八坂と呼ばれる屈曲だらけの道路です。昼間よりも夜間の方が走りやすい状態でした。理由は土埃だらけと屈曲の多さで視界が悪く、夜間の方がライトの光が見えるので事前に車の来るのが分かるからです。

しかし、夜間に車で走ると必ずと言っていいほどキツネと遭遇しました。車の前方を尻尾をピーンと伸ばして横断していきます。そして、道路脇で止まってこっちを見ています。その時の目の色が緑っぽいと言うのか、イヌやネコとは違った独特の色だった記憶があります。

この画像は、モノクロフィルムからスキャナーで取り込んだものです。