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           サケのジャンプ


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晩秋から初冬にかけて、沿岸の河川ではサケの捕獲が始まります。サケは生まれた河川を記憶していて、放流後4年ぐらいで還ってきます。生まれ育った河川の臭いとか、地磁気の記憶とか色々あるようですが詳しいところは分からないようです。

生まれ育った河川に向かって北洋から戻ったサケは、一直線に川を上るわけではありません。河口近くの海岸を群れをなして泳ぐ様子が見られます。海岸に転勤した頃はサケのジャンプが珍しくて、通勤しながらよく見ていました。

このサケのジャンプ画像は、昭和41年頃(1966)の山田町織笠川河口付近で撮影しました。あまりにも勇壮なジャンプの姿が見られたので、300ミリの望遠レンズで撮影したものです。体長60センチぐらいのサケがジャンプすると、大きな水の輪が見られます。そして、ジャンプしなくても水面すれすれで泳ぎますので、そこにも大きな水の輪がいくつも生じています。


サケのジャンプ 1 サケのジャンプ 2
サケのジャンプ 3 サケのジャンプ 4

最後の画像を見ていると、子どもの頃の石投げを思い出します。川や池で石をうまく投げると、この画像のように何連発もの輪ができたものです。この一つ一つの輪の中に、泳ぎ回っているサケが居ます。今にして思いますが、会心のグッドタイミングでした。

このサケたちも、やがて群れをなして河口に上っていきます。もちろん、ある所まで行くと遡上防止用の杭と網がありそれ以上は遡上できません。そこで捕獲されたサケは食用になるよりも採卵用に回され、メスサケからは卵を採り、その場でオスの精子をかけて人工授精が行われます。

山田町の織笠川のほかに、宮古市の津軽石川や大槌町の大槌川が有名です。現在でも採卵と人工授精が行われ、大きくなった稚魚が大量に放流されています。この頃の話題は、サケの一本釣りでしょうか。これは、定置網で獲れたサケを囲いに入れて一本釣りをするものです。60センチのサケとの闘いは、豪快な引きが魅力なのだそうです。