location:uchinome.jpトップ>自然の表情>風景の表情陸中海岸・赤平金剛>その2

 サイトマップ


                                                  画像をクリックすると大きな画面でご覧になれます

同じように海蝕洞の様子ですが、黒い部分と茶色っぽい岩石では硬さが違うのでしょう。黒っぽい岩石の部分が大きく削られています。

岩についている白っぽいものは、この断崖に生息している海鵜(うみう)の糞(ふん)の模様です。かなり数の海鵜が見られました。
船越半島の先端部の地質を調べてみたら、霞露ケ岳周辺は安山岩質噴出岩(溶岩と同じ成分でしょうか)で、それよりも南側は花崗斑岩となっています。

専門家ではないので詳しいことは分からないのですが、成因の順序性から言えるのは、地下の深いところで花崗斑岩が先に作られ、地殻変動などで地殻の割れ目が生じた所に安山岩質噴出岩(黒い岩石の部分)が出来たと予想できます。
赤平金剛の全景です。高さがおよそ350mあり、60度を超す角度で崩落しています。

赤平金剛の断崖が茶色っぽいのは、花崗斑岩が風化して赤茶色になり、どんどん風化し細かくなって崩落していったと思われます。まさに自然の生きている姿と言えるでしょう。

この崩落は現在でも続いており、今後も長い時間をかけて崩落し姿を変えていきます。

風化して崩落した部分を見ると、土砂状になって波打ち際まで落下しています。40年前に見たときも崩落部分がありましたが、年々この崩落の規模は大きくなっていくと思われます。

太平洋に60度以上の角度で崩落している断崖絶壁は、見つめる人に驚きと感動の心を与えてくれます。このクルージングに乗り合わせた乗客が、しばし我を忘れて見つめた風景でした。

 

← 前のページに戻る                  1965年赤平金剛へ →