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平泉小学校の児童が演ずる童子役、鑓水を流れる羽觴を長いささ竹で寄せるのですが、必死にやっている緊張感が伝わってきます。

歌人のところに行ったら、相手の目を見て話すんだって・・、と言うつぶやきが隣から聞こえてきました。

最後に、宮中歌会始披講会会長の坊城俊周さんが、テレビで見る宮中歌会始めと同じ調子で声高らかに披講しました。

「緑はゆ みのもに酒杯かがやきて かの落人としばしかたらん」 大矢邦宣さん
「輝ける 五月のかぜ早蕨は こぶしかかげて いきんと叫ぶ」 加藤 章さん 盛岡大学学長

いやあ、本当に三時間待った甲斐がありました。周りはすごい人垣、最前列に座り動くことも制限され、暑いくらいの五月空の下でした。時の流れが止まった八十分、平安時代にタイムスリップした時間でした。立ち歩く人も私語する人もなく、しーんとした中で時が流れていましたから。

むしろ雰囲気を壊すのが報道カメラマンでした。特にも若い女性カメラマン、歌人の短冊の内容を撮影しようと張られてある幕の前に出てきた。それにつられて他のカメラマンも出る。平安の雰囲気にどっぷりとひたっている私達にとっては、もの凄く迷惑千万な行為である。その都度注意されるが意に介せずに動いている。綺麗な画像としてこの場の雰囲気を撮影するには、報道陣の場所が最適なのだが、そこへは一般の人は立ち入りすら出来ない。

良い場所を確保するために二時間半前に会場に入り、我慢していた者には横暴な報道陣だとさえ思えた。私は最前列に居たので、立ち上がれば後ろの人の迷惑になる。正座をして、少しでも高い目線を確保するのがやっとであった。それで水路を流れる羽觴の様子が、かろうじて垣間見られるのだから。

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