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      2009岩手久慈市内間木洞・氷筍


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ライトアップに光りに輝く1m程の氷筍です。

2月11日は、私をとりこにしている行事が岩手の各所でありました。あれこれと迷 いに迷ったのですが、年一回の公開になる内間木洞の「氷筍」を見たくなり3年ぶりに冬道を走りました。その場所とは、久慈市山形町にある内間木洞です。

観光鍾乳洞なのですが、一般公開(料金は無料)が年に二回のみです。しかしです・・、ここも暖冬の影響でほんの少ししか成長していませんでした。三年前に訪れたときは、2mほどに成長した氷筍があちこち無数に林立していたのです。今年は入り口付近のみに、ほぼ1mぐらいのものしかありません。

ほっづぎある記でも紹介した花巻市の「たろし滝」、ここも暖冬の影響で崩落して計測不能でした。簡単に地球温暖化のためと割り切れない、天候異変ともいうべき事態が迫っているのでしょうか。暖かいのは暮らしやすいのですが、冬は寒く夏は暑い季節でないとおかしいのです。


上の画像は、内間木洞で撮影したライトアップで浮かび上がる「氷筍」です。右側と左側では幾分色調が違いますが、ライトアップの光源の違いによるものです。ここではいつもの通りのストロボ撮影と、ライトアップの光源で撮影した様子を紹介いたします。



江刺から片道180km、3時間半ほどで現地に着きました。三年前は九戸インターからから山形地区に入りましたが、今年の道路状況はほとんど雪がなく葛巻経由で山形地区に入り、そこから内間木洞へと向かいました。さすがにこのコースはがっちりと雪がありました。洞穴周辺は1m近くあり、駐車場が狭くて路上駐車です。

夏の内間木洞祭りは周囲が緑に覆われたイベント広場はでしたが、さすが真冬であり一面の雪で覆われています。内間木洞氷筍観察会「受付」の表示があり、早速記帳し登録しました。一回の観察は30人ほどで、かなりの時間待つことになります。 ちなみに私の受付順番はNO153でした。
内間木洞入り口道路 1・・・この道路を直進すると久慈市山根地区に入ります。内間木洞へは右に車で10分ほど走ります。 内間木洞入り口道路 2・・・おなじみの塩の道の看板です。
内間木洞入り口道路 3・・・駐車場が狭く路上駐車でした。 内間木洞入り口道路 4・・・奥の建物で受付です。

11:30になりやっと私の順番が来ました。周囲には1m位の積雪があり三年前よりも多い感じがしました。小学生の子ども達や、それよりも幼い幼児もいました。入洞条件はヘルメットを着用し入洞番号をチェックすることでした。受付場所から進むにつれ、洞穴の入り口になる岩の割れ目が見えてきます。

三回目の入洞になるおなじみの場所なのですが、雪が多いと様相が変わります。洞穴の中まで雪が積もっていたのには驚きましたし、あちこちに「つらら」が垂れ下がっていました。
洞穴入り口 1・・・鳥居が見えていますが、入り口内部に祠があります。 洞穴入り口 2・・・洞穴内部の案内看板。
洞穴入り口 3・・・ここから入ります。 洞穴入り口 4・・・中から外を見たところ。

入り口から少し進むと千畳敷の空間になりますが、入口には「氷筍」がびっしりと成長していて通ることが出来ません。今回は1m程度の高さであり、入り口付近にしか見られませんでした。

ここから先は一方通行になり、入る方と出る方が交互に狭い隙間を通ります。ほとんど腹ばい状態でないと通られない隙間でした。
入り口にある氷筍
千畳敷の一部、ここに来るには画面左の狭い隙間を通ります。 苦労して狭い通路を出ると、千畳敷の場所に出ます。例年ですと、あちこちに林立する「氷筍」が見られるのですが、今年は暖冬の影響で成長が遅れ1mほどのものが入り口部分しか見られないようです。

たまたまですが、地元のテレビ局の取材があり、レポーターの方が「氷筍」の側で何度も練習していました。
入り口の「氷筍」を千畳敷の方から見た様子です。たまたまですが、入り口付近で撮影している方が写っています。ストロボ撮影ですと全体に光りが回り、平板にしか表現できないようです。

これから成長すると思われる可愛い「氷筍の芽」があちこちにありました。多分ですが、これから寒波がくれば逞しく成長すると思われます。
ストロボ撮影の氷筍 1・・・千畳敷から見た様子。この場所だけにありました。
ストロボ撮影の氷筍 2 ストロボ撮影の氷筍 3・・・地面の上に出来つつある氷筍の根の部分。
ストロボ撮影の氷筍 4・・・これから成長する根の部分です。 ストロボ撮影の氷筍 5・・・二本だけ並んでいました。
ストロボ撮影の氷筍 6 千畳敷の片隅に、これから成長するであろう10cm程の「氷筍」がびっしりと見えています。三年前の時は、ガイドの方に連れられてあちこち見て歩きました。今回はほとんど立ち入り禁止のテープが張られ、その中には立ち入ることが出来ません。

今回の行き止まり場所、内間木富士の場所です。
例年ですと、「氷筍」観察が終わると内間木富士の階段を上がり北洞に進みます。残念なことですが、この階段の入り口に立ち入り禁止の札があり進むことが出来ませんでした。本当に残念ですが引き返しました。私が洞穴内にいた時間は45分ぐらいだったでしょうか、すでに二回ほど北洞に入り撮影していますので諦めることが出来たのですが、今回内部を見に来た方には本当に残念なことです。

洞穴から出たところに係の方が居りましたので聞いてみました。その方の説明によると、絶滅が危惧されるコウモリの冬眠を妨げないようにした処置とのことです。したがって洞穴観察は、年一回夏の内間木洞祭りだけになります。もしかして、秋に小さな祭りがあるのでその時に入ることが出来るかも・・とのことです。

係の方ですら研究目的以外は入洞出来ないと言います。それだけ貴重な洞穴や生物を保護していると言えます。


内間木洞のコウモリは、ニホンテングコウモリが主なコウモリで、その他、キクガシラコウモリ、コキクガシラコウモリ、絶滅危険度の高い種であることから、岩手県版レッドデータブックに掲載されています。

冬期間は、洞内の通路や天井等いたる所で冬眠していますが、外部からの刺激で冬眠から目覚めることがあります。冬眠から覚めたコウモリは活動はじめますが冬場であるため、昆虫類などの餌を採れないまま弱ることがあります。
したがって、洞内見学の際は、冬眠している場所ではフラッシュをたいたり触らないように、コウモリの保護にご協力ください。                                            
                                                         (※久慈市HPより)
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