![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
---|---|---|---|
![]() |
![]() |
![]() |
location:uchinome.jpトップ>自然の表情>風景の表情>八幡平市・焼走り溶岩流 |
サイトマップ |
![]() |
5月19日は盛岡市に所用があり、午後の会議に先立ち午前中に訪れたのが上坊牧野の一本桜です。その帰り道に寄ったのが焼走り溶岩流でした。この場所は今までにも何回か訪れていますが、見た目の美しさとは違い、真っ黒い溶岩流と岩手山の対比の表現がかなり難しいことです。
岩手山は有史以来たびたび火山活動を繰り返したことは、史実に明らかな通りである。その最後の活動即ち享保17年(1732)正月、今を去ること二百数十年前の噴火の際、東側の小噴火口より流出した溶岩流を「焼走り溶岩流」と称している。恐らく赤熱した溶岩流が急激な速度で流下したのを当時の人が目撃してかく命名したものであろう。 その小噴火口は小さい円錐形をなして山腹より突出し、その高さは僅かに4〜5mに過ぎない阿、直径4m程の凹穴をなし不完全ではあるが一個の寄生火山と見なされる。迸出した溶岩流は東北斜面を流下し、山麓の小丘たる三ツ森山の西にまで達している。 溶岩流の延長は約4,000m、幅は一様ではないが下方ほど次第に広く、末端部では約1,050m程に達している。これはその噴出時期が比較的新しいので、風化作用は未だ充分進まず、その表面に土壌を生成するに至らない。 従って上端の一小部分をのぞく外は未だ樹木の発生を見ず、シラガゴケその他の蘚苔類、地衣類が着生しているに過ぎない。その表面には波紋の様な凹凸があって、一見虎の斑紋の如く見えるので、これを「虎形」とも称している。 これは流動の途中で冷却して、所々で停滞して起伏を生じたことによるものである。溶岩は暗黒色を呈し、著しく多孔質な塊状溶岩で小は拳大より大は経数mに達する溶岩塊が雑然と堆積している。火山国たるわが国では、決して珍しいものではない。 然しこの焼走り溶岩流の如く、噴出時代が明らかで、噴出後二百数十年を経た今日なを樹木の発生を見ず、荒涼たる岩原を現出しよく全貌を留めているのは希に見るところであって、学術的に貴重なものである。かつて宮沢賢治が訪れて詩「溶岩流」にその深淵の激しい鬼気をを表現しています。 尚、この溶岩流は特別天然記念物に指定されておりますので持出し、積重ね、き損等現状を変更したときは、文化財保護法により罰せられますのでご注意下さい。 岩手営林署・西根町 |
岩手山噴火の歴史・・・ 1998年9月3日午後4時58分ごろ、雫石町で震度6の地震があり、ガケくずれなどがおこりました。また、西側では、1998年の5月ごろから強い噴気がふき出し始めて、火山の活動が活発になって水蒸気爆発がおこるかもしれないので、注意深く監視が続けられています。 (参考資料:岩手山の地質-岩手県滝沢村教育委員会) |