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        ハヤチネウスユキソウ


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映画「サウンドオブミュージック」で有名になった、本場アルプスの代表的な高山植物「エーデルワイス」です。早池峰山に自生している同種の高山植物「ハヤチネウスユキソウ」は、岩手の希少植物の一つでもあります。過日県南の地方紙で、栽培された「ハヤチネウスユキソウ」が見頃だという記事を発見し、遠野市にある産直で販売されていたのを思い出しました。

家からそれほど遠くない産直です。店頭であれやこれやと眺めていましたら、ご主人が来られて色々お話を聞くことが出来ました。昔は山から採っても良かったが今はね・・、でも結構みなさんの家で栽培しているのです。そして栽培はそんなに難しくなのですよ・・。「どうやって最初の株を?」、ここらあたりの詳細はお聞きしても「むむむ・・」でした。ここで販売するために県知事の許可証があるし、自分の庭で栽培するのは問題ないのです・・と話しておりました。

一本植え、三本植え、株植えの種類の中から大きなものを購入してきた私です。ねらいは、何とかして実生種から発芽させてみたいと思ったからでした。


ハヤチネウスユキソウ(きく科)  (※趣味の山野草図鑑から)
岩礫地に咲く多年草。高さ10〜20センチぐらいで分枝しない。根生葉は倒披針形で、とがり長さ10センチ位、茎葉は3〜5センチ。茎葉ともに全体に白い綿毛で覆われる。エゾウスユキソウの変種だと思われていたが、後に別種とされた。花期:7〜8月、分布:本州(早池峰山)。

エーデルワイス  (※日本語辞典より)
きく科の高山植物で多年草。高さは30センチ位、全体は白毛で包まれ紫外線を防ぐ。根出葉はへら形で、夏に白色の頭花を数個開く。ヨーロッパアルプス、小アジアの高山に分布する。日本の仲間に、エゾウスユキソウ、ハヤチネウスユキソウ、ホソヒバウスユキソウなどがある。


産直で見た売り場の様子。 店頭にあった看板とその説明文です。10鉢以上もありましたが、他の草花とは違い草全体の銀白色が目立っていましたね。

今までも良く来る産直ですが、見つけたのは最初でした。例年、6月から7月に店頭に置いてますよ・・とのことですが、気がつきませんでした。

看板の下にあるのが、届出済証(特定希少動植物事業届出済証)の写しです。許可者は岩手県知事とありました。


購入した鉢の様子 1・・真横から。

鉢に植えられた株の花が大きく、元気の良いものを購入しました。撮影したのは、購入後3日ほど経過しているので少し伸びたかなと思いました。

ほぼ真横からの撮影です。逆光に浮き立ち、銀白色の色がきれいでした。

 

購入した鉢の様子 2・・斜め上からの俯瞰。 斜め上から俯瞰してみました。大きな白い花びらのように見えるのは、葉の変形した苞(ほう・・・花のつぼみを覆う小型の葉、又は花弁状のもの)であり、実際の花は中央部に小さな花のブロックが数個あります。さらにその一つの花のブロックの中に、無数の小さな花が集まっています。


マクロ撮影画像 1・・一個の花のブロックが咲き出しています。 ここからはマクロ撮影で見た状態です。いつものマクロ撮影とは違い、ストロボを使用していません。そのためですが、あまり絞り込まれずピントの合っている部分が限られています。それと風の動きが少しあり、ちょっぴりピントが甘いのが気になります。

この場合は、咲きだしている花は一個です。その中に沢山の花が咲いているのですが、黄色に見えているのが一個一個の花のようです。

※以下花のブロックと書きますが正式のことは分かりま
  せんので悪しからず・・。
マクロ撮影画像 2・・花の全体像です。 数個ある花のブロックがほぼ全部咲き出しています。

解説にもありましたが、植物全体が白色の毛で覆われていますが、この毛が高い山で照らされる紫外線を防御するとは知りませんでした。
マクロ撮影画像 3・・花のブロックが7個ほどあります。 さらに接近した様子です。花のブロックが7個確認されます。ピントがかりっとしていれば良かったのですが・・。


庭で撮影していたら、アブが一匹飛んできて花の蜜を吸い始めたようです。しばらく見ていましたが、早速その様子を撮影しました。名前は同定できませんが、花アブの仲間かなと思います。これらの昆虫が訪れることにより、受粉がなされ次世代へと種の存続が決まっていきます。
密を吸いにきた花アブ?の仲間 1・・どこにいるかお分かりでしょうか。 密を吸いにきた花アブ?の仲間 2・・拡大です。


このページを編集しながら、やはりピントの甘いのが気になりリングストロボを使ってマクロ撮影をしました。購入してから一週間近くになるので、花の重みで茎が曲がりつつあります。なるだけきれいなものを見つけて撮影しましたが、ストロボ撮影の威力は効果的でした。絞りをがっちり絞っての接近マクロです。

この画像からお分かりでしょうが、白い糸状の毛が一面に生えています。それと気がついたのは、黄色いものがめしべと思っていたのですが、なんとこれが小さな花でした。先端がいくつかに割れていて、そこから雌しべの柱頭が出ています。丁度、タンポポの小さな花の集まりのように思えました。しかしマクロの眼で見ると、可憐な「ハヤチネウスユキソウ」のイメージが壊れてしまいますので、あまり拡大しない方が良さそうです。

空梅雨で真夏日に近い日が続いています。同じ炎天下でも、1900mの早池峰山とでは環境があまりにも違いすぎます。本来は登山で疲れた人々が、「ここまで来て眺めてくれて有り難う・・」そんな姿を感じ取るのが自然なのでしょう。でも今の私には、行けそうもない早池峰山です。
花の部分のマクロ画像 1・・花の中心部です。白い綿毛でがびっしり覆われています。 花の部分のマクロ画像 2・・花と側にある物の株の茎、茎にも綿毛がびっしりあります。
花の部分のマクロ画像 3・・7個の花のブロック、皆咲いていました。 花の部分のマクロ画像 4・・花のブロックを横から見ると黄色の柱が見えています。これが小さな花の部分になるようです。