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           笹割りの舞・岳神楽


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笹割りの舞・岳神楽の皆さんです。最初は面をかぶり神の化身として舞います。

2009年7月31日、早池峰神社例大祭宵宮で行われた神楽の奉納です。演目は「笹割りの舞」と言い三場面に分けて編集してみました。最初は三人の舞手が面をかぶり腰に笹の葉を挟み、扇を手にして舞います。次の場面では面を外し(クズシという)、手に笹の葉を持って舞います。最後の場面は腰から刀を抜き、激しい舞になります。全体の時間として15分ほどありました。

神楽の撮影をしながら感じたことですが、屋外の神楽殿での舞は舞う方も大変です。何故ならば、神楽殿の正面には太鼓と手平鉦の人が座ります。観客からは神楽殿が高い場所にありますので、正面からは舞手の所作が部分的にしか見えないことになります。したがって、全身の動きが見える場所が左右の場所からしか出来ないことになります。舞手の方は、正面と左右に気配りをして見せ場を作らなければなりません。

今回の宵宮の場合は、向かって左側の参集殿が最高の場所なのですが、ここは宿坊の泊まり客のための指定席になっていました。ですから最良の場所で撮影するためには、宿坊に泊まり指定席を利用するしかありません。私が居た右側は参道通路側でもあり、カメラを設置するにはかなり困難場所でしたから・・。その点から言えば、屋内の舞台に設けられた神座での舞は正面からばっちりと見たり撮影することが出来ます。



※早池峰神楽・・神楽鑑賞ガイドによりますと、面を付けて舞う時は面に神が宿っているので、舞手は神の化身となっ
  て祈祷や託宣を行います。これを「ネリ」と呼んでいます。
舞の後半で舞手は面を外し美しく速い舞を舞います。こ
  れを「クズシ」といい、舞手が人間に戻って神様に捧げる喜びの舞であると言われます。

笹割りの舞・・・

「湯立て」の神事に由来する舞と考えられます。湯立てとは、大釜に笹の葉を浸し、そのしぶきを浴びて、災難や病魔を退散させると言う神事です。登場する神は「家宅六神」という住宅・居地の守護神で、もとは新築や建替えなどの修祓に舞われたとものと考えられます。三人舞で、激しい四方鎮めを行い、笹を手草(たぐさ)として罪汚れを払い、剣を取って悪神悪魔を払う祈祷舞です。※早池峰神楽・・神楽鑑賞ガイドより



最初は三人の舞手が面をかぶり腰に笹の葉を挟み、扇を手にして舞います。
笹割りの舞 1 笹割りの舞 2
笹割りの舞 3 笹割りの舞 4
笹割りの舞 5 笹割りの舞 6

面を外し(クズシという)、手に笹の葉を持って舞います。昨年は宮古市の黒森神社例大祭で湯立託宣を見ましたが、その時手にした笹竹が同じような形をしていました。
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腰から刀を抜き、激しい舞になります。この刀は真剣だと言いますので、動きも速く迫力がありました。面を外すと舞手の表情が見えますが、かなりの場面で目を閉じた状態で舞っています。無我の境地と言いますか、熟練した方ならではの舞だなあと感心しました。
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