2009年7月31日、早池峰神社例大祭宵宮で行われた神楽の奉納です。演目は「諷誦(ふうしょう)の舞」と言い、荒舞の中で最も激しい舞として知られています。今まで通算して4回ほどこの舞を見ていますが、宵宮での神楽殿の場面が一番迫力があったように思います。
ここでも三場面に分けて編集してみました。最初は一人の舞手が面をかぶり舞いますが、何回も飛び上がる場面があり、観衆からかけ声が上がります。次の場面では面を外し(クズシという)、右手に扇を持って激しく舞います。画像では分かりにくいかも知れませんが、赤い襷や裾の拡がりから連想できます。最後の場面は腰から刀を抜き、二本の刀を振り回す激しい舞になります。全体の時間として18分ほどありました。
諷誦の舞・・・
荒舞の中で最も激しい演目で、高天原の荒神が、四方鎮護、七難即滅、悪神悪魔を退散させる様を舞ったものと言われます。この荒神は勇猛な武甕槌命(たけみがづちのみこと)とか、天尾羽張命(あめのおはばりのみこと)とも言われますが、詞章がないため確かなことは分かっていません。
お囃しと舞手の動きがぴたりと決まる場面が何カ所かあり、見事に決まったときには、観客の掛け声や拍手が場を盛り上げる人気の舞です。
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