location:uchinome.jpトップ>岩手の蘇民祭>奥州市水沢区・黒石寺蘇民祭>2009岩手水沢黒石寺蘇民祭・夏参り >柴登木登 |
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柴燈木登(ひたきのぼり)・・・ |
昨年はすごい取材人と陣取った場所のせいもあり、庫裏から出てくる様子は見ることすら出来ません。今回はそれほど人出も多くなく、待っていた場所も昨年より低かったのでしっかりと見ることが出来ました。 午後十一時半頃、目の前にある鐘楼から「かーん、かーん」と鐘の音が聞こえました。しばらくすると、庫裏の奥の方から「うおー、うおー」と声が上がります。しかし、それらしい姿がなかなか見えてきません。庫裏の方を見ていると、腰を屈めて棒を檀家衆や世話人が地面の上を横に払いながら、「イヨー、イヨー」の掛け声で入って来ます。 これは柴やたき付けを運ぶための通路の祓い清めだと言います。時には向かい合った二人が、あたかも刀を交えるような仕草でかちんかちんとぶつけ合います(タチキリと言う)。静かな動作なのですが、怖いくらいの形相と凄い気合いのこもった一瞬でもあります。 |
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薬師堂下の境内に柴燈木を井桁に組む作業が始まります。資料によりますと、事前に寺の山から松の木を切り2mぐらいの長さにし中央から半分に割ってあります。一番下の土台になるところには丸太状の松木が敷かれ、その上に半分に割ったものが次々とバランス良く組まれていきます。組み上げている上半身裸の男達は昨年も同じ方でした。 |
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二日午前零時を過ぎた頃、煙がもうもうと上がり「登れー」の声があちこちからかかり、男衆が一斉によじ登ります。気のせいですが、昨年よりは燃えつきが遅く煙がすごいことになりました。松の生木ですから凄い煙が出ますが、周囲の人も煙を吸い込みむせるくらいです。また、風向きによって男衆が向く方向が違いますので、身動きできない人混みからの撮影にはかなりの制限があります。
画像処理しながら見ていると、男衆もかなりの煙で参っている方も見受けられます。しかし、この煙と火の粉をあびながら耐え抜くことが家内安全・災厄消除、そして五穀豊饒の祈りへと繋がります。いつも思いますが、撮影する私や観客もがっちりと防寒着を着ていても寒いのです。下帯一つの男衆は言葉では表現できない辛さだと思われますし、中途半端な気合いでは乗り切れない体力の限界への挑戦だと思われます。厳しい姿に感動すると共に、これからの幸せを祈念する気持ちで一杯になります。 角灯や祓い棒を手にして「ジャッソー・ジョヤサ」と気勢を上げる男衆、上を向いて声高らかに「山内節」を歌う男衆、しばし周囲の人は逞しい男性美に見とれながら撮影しました。私は薬師堂までの参道の清め祓いを見るために、次の方に場所を譲り離れました。 |
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