2009岩手水沢黒石寺蘇民祭に戻る


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柴燈木の火が勢いよく燃えだした頃、燃えている柴燈木を引き抜き、その端を持って「ユーユー」の掛け声を上げて祓い浄めながら登ってきます。ここでは青年部の男衆が登ってきて、本堂入り口で待ちかまえている親方衆と長老の方との駆け引きの様子、唯一参加した小学生と厳しくも優しい眼差しの祖父との登り、最後はいつも見ている下帯姿の長老が物凄いまでの気迫のこもった登りの様子を紹介いたします。
本堂浄め登り 1・・・青年部の男衆が登ってきました。 本堂浄め登り 2
本堂浄め登り 3・・・身体を屈め横に振り回して通路を祓い浄めます。 本堂浄め登り 4・・・手にした柴燈木を階段に叩きつけた瞬間です。
本堂浄め登り 5・・・正面の長老から気合いがかかります。 本堂浄め登り 6・・・床にたたきつけた柴燈木から火の粉が飛び散ります。

黄色の鉢巻き(親方衆・世話人)をした長老の後ろから、可愛い下帯姿の小学生が燃えている柴燈木を手に祓いながら登ってきました。昨年も柴燈木登りに参加していた記憶があります。多分ですが、祖父に連れられての祓い浄めの登りだと思われます。

お孫さんの仕草を振り返りながら見守り、厳しいまでの表情で祓いながら登っています。にこやかな表情の小学生ですが、こうやって毎年参加し厳しい伝統を幼少の頃から身につけていると思うと、千年前から守り続けられている黒石寺檀家衆の信仰心が見えるような気持ちにもなります。今は可愛らしい小学生ですが、十年後、二十年後の彼は、素晴らしい地域のリーダーになるものと信じます。

長老とお孫さん 1・・・今回偶然に撮影できたものです。 長老とお孫さん 2・・・後ろを振り返りながら、お孫さんの所作を確認しています。大丈夫かあとでも話しているのでしょう。
長老とお孫さん 3・・・祖父を見習い地面を叩きながら祓います。 長老とお孫さん 4
長老とお孫さん 5・・・いいのかー・・と合図でも送っているのでしょう。 長老とお孫さん 6・・・柴燈木が重そうです。一歩一歩と階段を登ります。
長老とお孫さん 7・・・これから本堂内に入り祓い浄めをします。祖父の真剣な表情にひかれます。 長老とお孫さん 8・・・手木を手にした親方が「さあ来い」という表情で見守っています。

最後の方ですが、厳しい表情と迫力が私をとりこにする存在の方です。多分ですが、同年代の方とお見受けします。地元の檀家衆の方でしょうが、この素晴らしい精神力と使命感が見ている私達にひしひしと伝わってきます。昨年のことでしたが、素晴らしい迫力に見ていた人々からアンコールの声がかかりました。祓い浄めが終わった彼は、「祭りにアンコールはないよ・・」とにこやかに話していたことを思い出しました。

蘇民祭にかける意気込みと、自らを鍛える素晴らしい精神力と体力を感じさせる瞬間でした。寒いなあと着込んで、ふるえながら撮影している自分が恥ずかしくもなります。
長老による祓い浄め 1・・・毎年おなじみのベテラン長老です。
長老による祓い浄め 3 長老による祓い浄め 4
長老による祓い浄め 5 長老による祓い浄め 6・・・がつんと思い切り叩きつけた瞬間です。火の粉と煙が上がります。
長老による祓い浄め 7・・・叩きつけた柴燈木の先端部を親方衆が踏みつけます。 長老による祓い浄め 8・・・真横からの様子です。物凄い形相で怖いくらいの迫力でした。


火が回り始めた柴燈木です。すごい煙が出て男衆が何人か登っていました。
時刻は午前零時40分後頃です。柴燈木の火はまだ完全に回りきってはいません。大量の煙の中で気勢を上げる男衆が何人か見えています。これから別当登りまで一時間半ほどありますが、これからどんどん燃えさかる巨大な火の回りで暖を取り、次の別当登りを待つことになります。

今回はここで撮影を終了しました。次に挑戦するとしたら、午前二時からの別当登り、午前四時からのおにごのぼり、そして本命の蘇民袋争奪戦を撮影できたらいいなと思います。正直の所、寒い中での長時間立ちっぱなしは身体の置き場所が無くなり、あちこち痛くなっての引き上げです。情けないなと思いつつ仕方ありませんでした。

2007年黒石寺蘇民祭の様子2008年黒石寺蘇民祭の様子はこちらからご覧下さい。
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