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午後八時頃ですが、ひっそりと静まりかえっている常行堂です。今、この堂内では祈祷が行われていますが、ほどなく年男達の松明や鬼子の皆さんがこの前に集まってきます。

撮影は提灯の明かりにのみなので、かなりのスローシャッターになりました。私もにぎやかになる前に拝みました。
静かに人々の集まりを待つ常行堂です。


ここからは常行堂での蘇民袋争奪戦の様子になります。

午後八時二十分頃ですが、常行堂前の広場は松明を持った男達、それを見守る参拝者の皆さんで動きが取れなくなります。

松明を叩いてのぶつけ合いが始まり、異様な雰囲気の高まりを感じます。

私はラッキーにもお堂入り口に上がることが出来、高い場所からこの様子を見ることが出来ました。しかし、同じ思いのカメラマンが多く、隙間からやっとの思いで撮影する事が出来ました。

常行堂前での松明のたたき合い 1
常行堂前での松明のたたき合い 松明を両側から合わせると、その下に通路が出来ます。 常行堂前での松明のたたき合い 3


ほどなくして、鬼子を背負った父親達が一斉にお堂の中に駆け込みます。 男の子をおぶった父親達です。次々と入ってきました。 右手に鬼子の名前を書いた行灯を持ち、左手には小枝を持っています。この方は孫をおぶってはいるのかなと思いました。

鬼子の次には年男達が、松明を置いて一斉に駆け込んできました。わーっと叫びながら一気に走って来ます。なんとか撮影でしましたが、狭い隙間からみた様子です。

堂内に一気に入ってくる男達・・一瞬のことでした。 顔がちょっと欠けて失礼ですが、もの凄い勢いで入ってきました。なんとか撮影でしましたが・・・。

一気に走って堂内に入った男達は、そのまま柱に登り梁の上によじ登ります。他所の蘇民祭と違い、梁に上がるのが大変そうでした。何しろ掴まるところが無く、飛び上がってよじ登るか、下から押し上げられていました。
堂内の梁によじ登る男達 1 堂内の梁によじ登る男達 2 堂内の梁によじ登る男達 3

そうしている内に、蘇民袋を持った男達が堂内から出て広場に走っていきます。ここからは争奪のもみ合いになります。男達の周囲にも参拝者が数多くいますし、身動きが出来ない様子になっていました。

10分近くもみ合っていたでしょうか、どうやら勝負がついたようでした。上から見ていたのですが、よく分かりませんでした。
蘇民袋争奪のもみ合い 1
蘇民袋争奪のもみ合い 2 蘇民袋争奪のもみ合い 3


最後の餅まきの場面です。高いところからまかれますが、何人拾えたのでしょうか。私の場所はかなり離れた真横でした。まさか拾えるとは思っていませんでしたが、偶然の偶然で足下に落ちてきた餅袋を二個も拾うことが出来ました。

思わずにやりとした私ですが、側に小学生がいました。なんか上を見ないで下をきょろきょろしています。秘訣はこれかあと・・、納得でした。
餅まきの様子ですが、まかれている餅がはっきりしません。黒い空間の四角なものが餅だと思われます。 餅まきの様子 2 餅まきの時間は5分ぐらいの間だったでしょうか。もう無いよと、空き箱を見せていました。


護符の入った紅白の餅 拾ってきた餅です。紅白の餅と一緒に、蘇民将来と書かれた護符の文字が目に入りました。新年から縁起が良いなあと、思わず手を合わせました。

蘇民祭を始め、神社仏閣の祭典に出かけて礼拝をする私です。「家内安全・無病息災・・」の願いは、人として生きていくための永遠の願いでもあります。今後、科学や医学が進歩し世の中が変わろうとも、祈りを捧げる人々の心は未来永劫大切にされなくてはと思います。いや、大切にする心こそ、人として生きていく証ではないでしょうか。

画像処理をしながら、改めて思った事でした。
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