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        2010平泉中尊寺・大節分会


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中尊寺貫首さんと談笑する高見盛関です。
節分の豆撒きは、招福の嘉例、立春大吉を迎える行事です。中尊寺の節分会には、歳男・歳女そして大相撲関取を迎え、近隣からも大勢の人が参集し、おかげさまで毎年境内がとても賑やかです。ことに、中尊寺伝承の『魔滅大師』(まめだいし)は、七難を払う護符であり、「雨過天晴」苦難を乗り切る心意気を示すものと好評です。本年は、東関部屋出身の高見盛関を迎えます。乞うご期待!。(※中尊寺HPより)


気になっていた今年の中尊寺節分会でしたが、人気力士「高見盛関」が来られる事を知り、しばらくぶりに中尊寺まで出かけてきました。家からは車で40分ぐらいの距離にありますが、例年になく冷え込みの続いた岩手では、県南地区と言われる平泉でも日中の最高気温がマイナス3度でした。

豆撒きは午後12時半と14時半の二回に行われますが、私は二回目の豆撒き参加になりました。ここでは、「高見盛関」を中心とした豆撒きの様子と福引きの様子を紹介いたします。


雪の月見坂を登る・・・

いつも置ける私営の駐車場(上にある)が満車で、しばらく待ったのですが置けません。仕方がないので今年は下にある市営駐車場に車を止めて、しばらくぶりに月見坂を登りました。昨夜降った雪がそのまま残り、始めて雪の坂道を登りましたが滑りますので大変でした。

「今回初めて中尊寺に来ました、どの位かかりますか?」と訪ねられました。距離にして600m程ありますので、「かかりますよ・・」と返事をした私です。すっかり雪に埋もれた月見坂ですが、長靴を履いていても圧雪部分もあり気をつけないと滑ります。

雪の月見坂 1 冬の時期に正面入り口から歩くのは初めてのことです。入り口部分は南斜面でもあり、舗装されていますので除雪されてありました。

入り口から少し進むと杉の古木が続き日陰になり、ここからは雪ががっちりと積もっていました。
雪の月見坂 2 入り口右にあるお地蔵さんです。頭巾の上に積もった雪が帽子をかぶったように見えています。冷え込んでいますのでほとんど融けては居ません。

杉の古木が並ぶ昔ながらの参道です。この部分は舗装されては居ません。坂道ですから、うっかりすると滑ります。一歩一歩重心バランスをとりながら歩かなくてはなりません。
雪の月見坂 3 雪の月見坂 4
中尊寺本堂入り口 雪の坂道を上り、しばらく歩くと中尊寺本堂入り口になります。屋根の雪も融けきらないで残っていました。

豆撒きはこの山門をくぐった本堂前で行われます。


節分法要祈祷に向かう行列・・・

二回目の豆撒きは14:30から法要儀式が始まります。日陰になり気温も下がり、風まで出てきました。体感気温の低下が凄く、手がかじかんできました。以前来たときはそれほどの寒さを感じませんでしたが、今回は格別です。足下はがっちりと凍結しつるつるの部分があります。


会場アナウンスから・・・
間もなく平成22年中尊寺大節分会が始まります。中尊寺貫首様を初め一山の僧侶、また本日の主役であります厄年・年男年女の皆様の行列が本堂左手から本堂に入ります。

二時四十分には東関部屋の高見盛関が本堂に入ります。声援の程をお願いいたします。

節分祈祷法要に向かう行列 1 本堂での法要祈祷に先立ち、僧侶や厄年、年男年女の皆さんが行列で入ってきます。
節分祈祷法要に向かう行列 2・・・僧侶の最後は貫首さんと上に掲げる日傘。 僧侶の行列最後は、位の高い僧侶でしょうか。赤い大きな日傘を手にした方が最後になりました。

日傘の持ち方に特徴があり、背中に長い柄を背負った様子で歩いてきました。日傘の下には中尊寺貫首さんが居られます。

そのうしろから、年女の方が花とロウソクを手にして進みます。最後は年男の方や厄年の男性が続きます。かなり気温が低いので、皆さん袴の中に手を入れていました。
節分祈祷法要に向かう行列 3・・・年女の方が花とロウソクを手にして来ました。 節分祈祷法要に向かう行列 4・・・年女方の後からは年男の方が続きます。
節分祈祷法要に向かう行列 5・・・寒い為でしょうか、ほとんどの方が袴に手を入れています。 節分祈祷法要に向かう行列 6

高見盛関・・・

今回の大きなねらいが、人気力士「高見盛関」を撮影することにありました。この頃大相撲のテレビはあまり見なくなった私ですが、土俵に上がり立ち会い寸前に見せる独特の気合入れが印象に残ったいたからです。


入場する高見盛関 1
入場する高見盛関 2・・・あまり近いせいかピントが合いません。 私が見ている前を歩いていきましたが、あまりにも近かったせいかピントがかなり合いませんでした。間近でご本人を見たのは今回が初めてのことでした。

途中で握手を求めた方が何人かありましたが、静かに歩いてどなたとも握手はしていません。厳粛な祈願法要儀式の前ですから当然なのですが・・。
入場する高見盛関 3 入場する高見盛関 4


豆捲き・・・

本堂前に造られたお立ち台と言いますか一段と高い場所に、中央に中尊寺貫首と主役の「高見盛関」、その両側に厄年・年男・年女の皆さんが整列します。列は二段あり、前列が女性の方、後列が男性の方となっています。それぞれ皆さんには、名前が書かれた大きな木製の升が配られ豆(落花生)が入っています。他所ではビニール袋に入っている様ですが、ここでは落花生そのものです。


豆撒きが始まる前に中尊寺貫首から挨拶がありました。

一言ご挨拶を申し上げます。本日の中尊寺恒例の節分会にお出でを頂きましてまことにありがとうございます。ご存知の通り、節分は暦の上で冬が終わって春が来る、その前日の日のことでございます。

この時にあたって、一年間色々犯してきた罪をさんげし、そして、溜まったわだかまりを全部捨て去って、清々しい心と身体をもって、その功徳によって身体健康、家内安全、そして五穀豊穣を祈る。そして沢山の幸福を得ようという催しでございます。

どうぞ今までありました苦しみや悲しみを全部投げ捨てて、沢山の幸せをお持ち帰り下さいますよう、ただ今から豆撒きを高見盛関をお迎えして行います。(※会場での記録から)
本堂前での豆撒き 1 本堂前での豆撒き 2
本堂前での豆撒き 3・・・談笑する貫首さんと高見盛関。 高見盛関の持つ升は一際大きなもので、福寿・立春と書かれてあります。その他の方が手にする升には、名前と年齢・還暦等の文字が見えています。

これから挨拶をされる中尊寺貫首さんですが、笑顔で高見盛関と談笑されています。

なお、豆撒きの場面は光線状態に直射の部分と日陰の部分が入り交じり、直射の部分はハイライトが飛んでいますがご容赦下さい。
本堂前での豆撒き 4・・・挨拶される貫首さん。 貫首さんが一言挨拶を述べています。

その後、「天に花咲け」「福は内」と発声があり、皆さんが 「福は内」と叫びながら手一杯の豆を周囲にまきます。続いて「地に実なれ」「鬼は外」の発声の後、皆さんが「鬼は外」と叫び豆がまかれていきます。

まかれる皆さんも多ければ、まかれる豆もかなりの量がまかれます。拾う皆さんも必死であり、袋や段ボール箱を持ち上げている方もありまいた。
本堂前での豆撒き 5・・・バラバラと大量の豆が撒かれます。 本堂前での豆撒き 6
本堂前での豆撒き 7 本堂前での豆撒き 8
本堂前での豆撒き 9 正面から少し左側によった場所から撮影しました。

意外なのは 正面にいると撒かれる豆も多いのですが、拾う方も多いのです。今までの経験から言えるのは、上を見ないで必死に下を見ていれば、ぼたぼたと雪の上に落ちてきます。

とは言っても、カメラを二台も首に掛けていては無理な話であり、眺めることしかできません。
本堂前での豆撒き 10・・・

この方々が必死に拾う方です。段ボール箱を上に掲げている持っている方がありますが、あの中にどの位入るのでしょうか・・。

私も拾いました。この場所ではなく、左側の奥まった所で20粒位ありました。もちろんカメラを手にしてのことです。多い方は、ビニールの買い物袋半分ぐらい拾った方も見受けました。

翌日の新聞報道によると、撒かれた豆(殻付き落花生)は全体で二百キロを超えていたと言います。

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