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       2010アテルイの里・田んぼアート


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おなじみアンパンマンとヒトメボレの文字。
五月に水田に植えられた稲は順調に生長し、早いところでは株間がどんどん狭くなってきています。今の天候のままで行きますと梅雨入りが遅くなりそうですが、今後どうなるのでしょうか不安な面もあります。

田植えが終わりどんどん成長する稲を見ていると、各地で報道される田んぼアートの話題が気になるこの頃です。地域の活性化を願っての田んぼアートですが、一般水田の作業が一段落した後で実行委員会やグループの皆さんが声掛けをして行われるのが一般的です。

私の住む奥州市水沢区でも田んぼアートが実施され今年で三年目になります。昨年もその様子をまとめて紹介しましたが、先頃田植えが終わった田んぼの様子から紹介いたします。今回は内容的にまだ特徴的なことがありませんが、これからどんどん見頃を迎える事になります。生長の様子を見ながら追記していきたいと思います。

※トップのアンパンマンは最新の画像になります。


6月11日の様子・・・

5月30日に田んぼアートの田植えが行われました。晴天に恵まれ、およそ200人の皆さんが古代米等の6品種を植え付けたと言います。5月27日にたまたま近くを通ったら、田んぼに多くの方が入り測量をし区分けのテープを貼っていました。現場には入られなかったので撮影はしていません。

今年で三回目になる田んぼアートです。植え付けられてから十一日目になりますが、様子を見に出かけました。田んぼには区画のテープが張られたままになっていました。
現場に入る狭い道路です。 案内看板を見て狭いたんぼ道を走ると、巣伏の戦いのあったと言われる櫓の場所に出ます。櫓は10mほどの高さがありますが、丸太で造られた頑丈な建物です。

今までは駐車場がありませんのですごく大変でしたが、きれいに整地され砂利が敷かれてありました。気軽に皆さんが見に行けるので嬉しくなりました。
公園に立つ復元された櫓 今年から設置された駐車場、嬉しくなりました。

見下ろした全体の様子 1・・・櫓の下から。 今年のテーマは、「アンパンマン」と「衣川川西念仏剣舞」の二つです。まだ植えられたばかりで、区画のテープでそれとなく分かる程度です。

この場面は櫓の下から見た全体の様子になります。
見下ろした全体の様子 2・・・櫓の上から。 10m程の高さになるでしょうか、櫓の上から見た全体の様子です。拡大画像で何となく分かると思います。

アンパンマン 20アールの田んぼにレイアウトされた、おなじみのアンパンマンのデザインです。これは何となく分かりかけてきています。

川西念仏剣舞 1・・・全体像。 メインになる郷土芸能・「衣川川西念仏剣舞」のデザインです。たまたまでしたが、櫓の下に当日使用したと思われるデザインの絵が置いてありました。

実際より間延びしたように見えるデザインですが、この通りに田んぼに測量して座標を打ったときの絵になります。昨年お聞きしたときは、測量技師の方がレーザーポイントで決めたとのことでした。実際に生長したとき、どちらの色合いになあるのか興味があります。
川西念仏剣舞 2・・・図柄 川西念仏剣舞 3・・・緑の田んぼの中の様子。稲の中の
川西念仏剣舞 4・・・頭の部分。 剣舞の頭部部分拡大になります。すごく緻密で入り組んだ構成になっています。テープが取られ、稲が生長してくるとそれぞれの色合いが目立ってきます。

下の画像の左側は、剣を持つ手の部分の拡大になりますし、右の画像は「衣川けんばい」と記された文字の部分になります。

今後ちょくちょくと様子を見に行き、生長の様子を記録し紹介していきます。
川西念仏剣舞 5・・・」剣を持つ手の部分。 川西念仏剣舞 6・・・文字の部分。


6月21日の様子・・・

一週間後の6月18日に様子を見に出かけましたが、あいにくの悪天候で撮影した画像がすっきりとしないのでページの作成を断念しました。この時は、区画のテープが取り払われ苗も生長していました。

梅雨空の不順な天候ですが、予報に反して今日は朝から良い天気になりました。早速ですが様子を見に出かけてきました。息子と二人しかいない櫓の上です。心地よい風を受けながら撮影していたら、私より年配の男性がお出でになり声をかけてきました。

「私はこの近くの出身で、川(北上川)向こうにある家からここまで歩いてきました。」 
「五年前にもここに来たが何もなかったよ。」
「あれはアンパンマンだね・・、こっちは何だろう・・?」


「あれは衣川の川西念仏剣舞で、斜めの部分が手になりますよ」
「説明されると分かるが、ちょっと見ただけでは分からないなあ」
「せっかくなので、何かの説明がここにあれば良いですね・・」

そんな会話を見ず知らずの方としていた私です。私は最初から見ていたので分かりましたが、アンパンマンはすぐ分かっても「剣舞」のデザインは理解しにくいと思いました。これから稲が生長し株間が埋まり、品種の色がはっきりしてくるとはっきりすると思われます。見学に来る立場での勝手なお願いですが、この場に簡単な内容で良いので、田んぼアートのデザインの説明があれば良いなと思いました。

櫓の上から西側を展望する。 櫓の上からの展望・・・

西側の方向になります。晴れていれば奥羽山脈が見えますが、今日は雲の中です。

一面の田んぼの中を流れる川が、水沢市内を流れてくる
乙女川になります。川の突き当たり付近が水沢東バイパスで、左端に見える大きな建物が奥州市文化会館(Zホール)です。
櫓の上から東側を展望する。 東側の展望ですが、一面の林になりかろうじて北上川の一部が見えています。丁度真下を見た様子で、乙女川のほとりが水辺の公園になっています。

全体の様子 1 全体の様子・・・


広範囲で全体の様子を紹介します。右上の建物が東水沢中学校で、その前の道路を通り過ぎると水沢競馬場方面に行けます。

田んぼアートの会場へは、中央上の木のあるところから狭いたんぼ道を通って入ってきます。この道路は本当に狭く、車のすれ違いは出来ないので注意が必要です。
全体の様子 2 上にアンパンマンのデザイン、下が川西念仏剣舞の勇姿です。アンパンマンは構成がシンプルなのですぐ分かりますが、メインになる川西念仏剣舞はまだ特徴がはっきりとは出ていません。

分かっている方は良いのですが、始めて見る方にはちょっと理解しにくいと思われます。ですから、最初にも書きましたが、「これは何ですか?」と言うことになります。

おなじみアンパンマン、ほぼ完成ですね。 アンパンマン・・・

シンプルなデザインですからすぐ分かります。この段階でもほぼ完成したと言えます。色合いの対比もすっきりしています。

右端の「ひとめぼれ」の文字も分かりました。

川西念仏剣舞・・・

私の画像処理が適切でないこともありますが、緑の中の黄色っぽい緑は区別が難しいところがあります。剣舞の周辺がヒトメボレの緑一杯になれば、微妙な色合いの区別がはっきりとしてくると思われます。

全体から頭の部分を中心に拡大してみました。

川西念仏剣舞 1
川西念仏剣舞 2 川西念仏剣舞 3・・・頭部の拡大です。


7月10日の様子・・・

梅雨明け前の9日のことでしたが、地元の新聞紙上にアテルイ田んぼアートが見ごろの記事が掲載されました。前回から二十日ぶりになりますが、早速訪れて様子を見てきました。今が見ごろと報道されたこともあり、訪れる方がかなりありましたし、進入路が一方交通になっていたのには驚きました。

やっと車が一台通れる農道ですので、遠くから眺めて車が居ないときでないと入ることが出来ません。見学に来てくれる方への配慮が嬉しくなりました。また、説明文等が無いと前回書きましたが、今回はていねいな内容と写真入りで掲示されてありました。レポートが遅くなりましたが、梅雨明け後の日射でどんどん生長していきます。これからどのように変化していくのか気になるところです。


図案 衣川川西大念仏剣舞・・・

森田純三の版画を元に作成

衣川川西大念仏剣舞は、念仏によって衆生を済度する意識がかなり強く、盆や中尊寺の施餓鬼法会などの際に、精霊供養として踊られてきた。

由来伝承によると、平泉初代藤原清衡の時、安倍一族の亡魂が夜ごとに現れ、人心を乱したので、清衡が亡魂済度の祈祷をしたところ、一匹のサルが出てきてモノノケの中に交わり、拍子よく念仏踊りを舞ながら、これらを浄土に導き成仏させたことに始まるという。

それを表現したのが代表演目である『大念仏剣舞』で、サルがイカモノ(モノノケ・亡魂)を成仏させる筋立てで、イカモノは激しくおどろおどろしく抵抗する。そのさまはよく古態を保っているといわれ、特に足の組み方など注目すべき点が多い。(※現場に貼られた案内より)


全体の様子 1・・・櫓の下から見た様子。 全体の様子・・・

少し曇り気味の日ですが、周辺の田んぼは株間が無くなりびっしりと生長していました。この画像は展望櫓の下からのもので、奥行きが不足します。
全体の様子 2・・・櫓の上から見下ろした様子。 展望櫓から見た全体の様子です。アンパンマンの黄色と背景の緑の対比が素晴らしく、周囲の方々もきれいだなあとシャッターを押していました。

衣川けんばい、ひとめぼれの文字もくっきりでした。

アンパンマン 1 アンパンマン・・・


色合いと言い配色と言い文句なしです。今後、穂が出て背景部分の葉の色が変わります。予想ですが、これよりきれいな色合いにはならないなと思われます。何しろ全体が黄色になりますので・・。
アンパンマン 2 アンパンマンの拡大です。

川西大念仏剣舞 1・・・全体の様子。 川西大念仏剣舞・・・


剣を持って踊る様がはっきりと出ています。左手で剣を持ち、右手で支えモノノケに突き刺す仕草と見ました。腕の部分や髪の毛、鉢巻きの白色、顔や衣装の黄色が冴えています。
川西大念仏剣舞 2・・・頭部の拡大、口の赤色が冴えます。 頭の拡大です。ぎろりとした目つきや耳が分かりますし、アクセントになっているのが口の部分の赤い色の稲です。

下の画像は、右手で剣を支える様子、左手の肘の部分の様子になります。
川西大念仏剣舞 3・・・剣と支える右手。 川西大念仏剣舞 4・・・左肘の部分。
川西大念仏剣舞 5・・・袴の部分。 袴の部分の拡大です。黄色と黒(黒紫)の対比がはっきりとしています。


今回観察しての感想は、櫓から展望した様子は素晴らしく、配色的にはほぼ完成したと思われます。植えられているそれぞれの品種の葉の色の対比が冴えて、きれいであったと言うことです。

今後稲の穂が出穂しますが、穂の色合いの違いがどうなるのか、興味があります。

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