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遠野物語百年に舞う・しし踊り
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遠野物語百周年を記念し、6月12日・13日に様々な催しがありました。特にも興味を抱いたのが夜神楽としし踊りでした。夜神楽は当然ですがストロボ撮影になりますので、場所等の制約がありますので出かけませんでした。私の郷土江刺に伝承される鹿踊りとは違う形態のしし踊りです。 遠野の民俗芸能と言えば「しし踊り」である。そのしし踊りを印象的に書き留めたのが 『遠野物語』序文である。 天神の山には祭りありて獅子踊りあり。ここにのみは軽く塵たち、紅き物いささかひらめきて一村の緑に映じたり。獅子踊りといふは鹿の舞ひなり。鹿の角をつけたる面をかぶり童子五、六人剣を抜きてこれと共に舞ふなり。笛の調子高く歌は低くして側にあれども聞きがたし。 また『遠野物語』119話には、しし踊りの歌の曲が納められている。百年あまり以前の筆写なり、とあることから、遠野市内のしし踊り団体に伝わる歌本手に入れて書き写したと思われるが、原本の所在は明らかではない。現在歌われている歌詞も、団体ごとに少しずつ異なり、119話と全く同じものはない。 伝承では、領主阿曽沼氏時代の慶長初年(1596)頃、京都の松尾から伝えられたしし踊りに、郷民の間で親しまれていた豊年踊りや神楽の山神舞を加えて創られたという。 通りの隊列は、旗、種ふくべ、子踊り、中太鼓、刀掛け(太刀振り)、中立、中立の両側に中太鼓がつき、太鼓、笛、ししの順で一列となってゆるやかに踊りながら行進する。 |
会場の様子・・・ 8時に家を出て丁度9時に市内に着きました。12・13日は市内の駐車場は無料とのこと、それほど車が多くはなかったのですが、静岡ナンバーの車もあり人気の一端が伺われます。道路脇には、遠野物語百年の幟旗があちこちに見られました。 |
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舞の舞台になるところは広場の芝生で、大型の天幕シートが張られていたし、観客席も同様で全席パイプ椅子が置いてあります。演ずる方も見る方も日差しが直接あたらないので快適なのですが、写真撮影をする立場からすると厳しい条件になります。 舞台となって演じる背景には白壁の倉があり、前に出て舞うと直射日光が当たるので光源のバランスが崩れ大変です。 下の画像左は、一番目の駒木鹿子踊り保存会の皆さんの入場と、右側は二番目に舞う佐比内しし踊り保存会の皆さん(画面右端)の様子です。 |
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場所取りをしてから時間があったので、本日の資料等を求めて会場周辺を廻ってみました。入り口の方へいったら本を売っています。何か関係するものがないかなと思ってのぞいてみてびっくり・・。「写真で分かる 遠野郷しし踊り大図鑑」と書かれた本が置かれてありました。 係の若い男性が、「今、刷り上がったばかりです。これを見ると今日の内容が全て分かりますよ・・」とのことです。そして、「全部自分で撮影しました・・」と満面の笑みを浮かべながら売りさばいています。 |
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頂いた資料表示のプログラムです。全部で4ページある資料ですが、遠野物語としし踊りについて、由来、演目、芸態、そして、参考資料として119話の内容が書かれてあります。 広場の東通路にきょうの演目次第とプログラムが張ってありました。撮影していたら、しし踊りの装束をまとった同年代の男性が寄って来られ、今日の演目のことについて色々とお聞きしました。 50年ぶりに演じられるのは5番目の浪合・なみあい(しし酒盛り)です。板沢ししが舞いますが、私も板沢ししのメンバーですと聞かされ嬉しくなりました。その男性のお話によると、50年ぶりに再現したがで大変だったと言います。 |
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開会挨拶をされる遠野郷しし踊り連絡協議会会長の佐々木さん。
厳かな自然の営みで命の躍動が盛んなこの季節に、遠野物語が発刊されたことに大きな意義を感じます。真実は常に目の前にあること、神や自然を恐れ敬う心、そして多くの人々の故郷の心として、生き生きと永遠の日本の故郷遠野の宝として世に出て百年、民俗学の記念碑としても位置づけられている遠野物語です。 本日ここに、柳田国男先生に感謝の気持ちを表す百年祭を祝おうと、しし踊り13団体が集結しました。119話はしし踊りの秘伝書であります。大きく五つの演目からなっており、これをそれぞれの団体に振り分けてございます。ほめ歌は15分で、それ以外は20分の持ち時間で踊りを披露いたします。午前の部で一通り、午後の部で一通りご覧頂けます。 12時10分から25分の間、5分程度の踊りになりますが全体大群舞を行います。遠野ならでは独特のしし踊りを、本日はじっくりとご覧頂きたいと思います。 |
観客席は自由で制限が無いとのことで、一番前の席はすでに埋まっています。しかも皆さん三脚を手前に置き、ビデオ撮影の方がほとんどでした。開演一時間前ですが、良い場所で見たいときは仕方がありません。かくいう私もその一人でなので、大型ビデオ撮影の隣に三脚を置きました。目線で撮影するカメラは自分だけになり、後ろの方の妨げになるのが気になります。後ろの方に気配りをし、芝生に座って低い位置から撮影することになりました。 ここでは13団体すべてのしし踊りを紹介したかったのですが、今日のねらいであった50年ぶりに復活させた「浪合(しし酒盛り)」を中心に構成してあります。その他として、将来の伝承者であるちびっ子達の活躍場面等をまとめてみました。 |