宮城県気仙沼地方では、昔から凧を『天旗』(てんばた)と呼んで親しんできました。正月の頃には、魚問屋などが屋号を染めぬいた大きな天旗を海に向かって競って揚げたといわれています。このおまつりは、歴史と伝統の中で受け継がれてきた凧を、多くの方々に体験し楽しんでもらおうと始めました。(※頂いた資料から)
陸前高田市広田に住んでいた子どもの頃の冬の遊び、雪がほとんど降らない所なのでスキーは出来ませんでした。かろうじて出来たのが田んぼの水が凍った所でのゲタスケート、それと、手作りの凧揚げが記憶に残っています。午後になると、風は海から陸に向かい吹きます。この風を利用して海際の小高い場所から凧を揚げ、仲間と一緒に遊んだことが思い出されます。
手作りと言っても今の凧と違い、かなり大型だったように思います。新聞紙大ぐらいの骨組みを笹竹で組み新聞紙を貼り、上の方を弓のように引っ張りうなりの部分を着けます。うなりとは紙に切れ込みを入れ、風が当たると「ぶーん」と音がします。バランスをとる尻尾はワラ縄、そして、揚げて引く糸は網を作る材料の綿糸でした。一番重要な重心の道糸は3本でした。
仲間の家は漁師ですから糸の入手には苦労しないのですが、私の家にはありません。何とかして仲間から譲られて、繋ぎ繋ぎで揚げることが出来ました。
ここで紹介する画像は、平成20年2月17日に気仙沼朝日町・商港岸壁で行われた「第21回気仙沼天旗まつり」で撮影したものです。あまりにも強い風で、そのまま揚がるものがあまり無く(失礼な表現ですが)参加した皆さんは苦労していました。最初のバランスが崩れると真上に揚がらず、そのまま横に流れて地面に激突です。揚がったとしても強風で凧本体がよじれてしまい、すぐ落ちてきます。
何事もなく揚がり楽しんでいたのは、子供達の作った小さな凧がほとんどでした。 |