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    えさし藤原の郷・江刺鹿踊百鹿大群舞


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鹿踊(ししおどり)の特徴と由来・・・

江刺に伝わる鹿踊は、「太鼓系鹿踊」に属するものです。主として、宮城県北部から岩手県南にかけての旧仙台藩領と、旧南部藩領の一部に伝わる鹿踊です。

前腰に太鼓をつけ、背に一対のササラを立て、鹿角のついた頭(カシラ)をかぶり、馬の黒毛をザイとして用い、頭から胸にかけて黒の幕垂れをさげ、自ら太鼓を叩き、歌を歌って踊るもので、これが大きな特徴となっております。通常八人で踊るもので、大別して行山(ぎょうざん)流と金津(かなつ)流の二つの流派があります。

その由来については、「村々に悪魔降伏のため御神楽を教え給えしを夫より始まるとの事なり」としており、神楽にその起源を求めるものが主流とされております。

鹿踊は、お盆の頃には祖霊供養・悪魔追放のために、秋には五穀豊穣を祈願し踊られ、江刺を代表する郷土芸能として伝承されて来ました。

※テキスト文は、会場で頂いた資料から作成しました。


江刺百鹿大群舞・・・由緒について

昭和60年水沢江刺駅の落成に際して、江刺の鹿踊りが一体になって祝いたいという事から、試行錯誤しながら作った踊りです。歌謡曲とかなんかと違いまして、振り付けがどうのこうというのはなかなか出来ません。ですから、各流派の良いところを取ってくつけたという踊りです。ですから当初は、太鼓と踊りが合わなかったりしたことがありました。

色々ありましたがようやく完成をしまして、新幹線の開通の時にお披露目をしたと言う歴史があります。今では踊り方も二通りありまして、江刺でやるものですから江刺甚句祭りで踊る「甚句方式という勇壮な百人の舞」を皆様にご披露したいと思います。

なお、みな同じように見えるかと思いますが、よく見て頂きますと団体によりまして衣装の模様、袴の形、後ろの絵が違います。そう言うところを見て頂ければ有りがたいなと思います。

※解説は会場で行われた鹿踊団体の責任者の方の挨拶から作成しました。



百鹿大群舞の主催者挨拶 ここには写っていませんが、鹿踊団体責任者の挨拶が行われています。法被を着ているのが、奥州市長の相原さんです。右端は百鹿のリーダー務める、金津流石関鹿踊の中立(なかだち)です。

ここに一頭残っていますが、この百鹿のリーダである「中立(なかだち)」と言いまして、群れの親分です。この中立の合図で、踊りが全部変わって行きます。
百鹿リーダーである「中立」の太鼓の合図 今までは、踊りを変える時は「しっ」という音を出して踊っていましたが、今度は百頭ですのでこれが出来ません。全員に指示が行き渡らないと踊りが出来ませんので、今度はホイッスルが鳴ります。その時に踊りが変わりますよ、太鼓が変わりますよ、とご理解して頂きたいと思います。

これから、お客様を寄せる「寄せ太鼓」というものを叩きます。そして踊りに入っていきますので、踊りが終わりましたなら盛大な拍手を頂ければ、踊っている皆さんも暑さを忘れて、観衆の皆様に感謝の気持ちを持って帰れると思います。

15団体責任者と100頭の鹿踊の入場

今年の日本一の百鹿大群舞の「中立」を務めます、金津流石関鹿踊りの「中立」でございます。

会場のアナウンスの合図と共に、各団体の責任者の旗を先頭に、百鹿の入場になりました。右側が煙のように見えていますが、同時に打ち上げられたのろしの煙です。


この百鹿大群舞は5月の「江刺甚句祭り」と8月の「みちのく盂蘭盆まつり」にも行われますが、一般公道上なので場所等の制限があり、整然とした形で見ることが出来ません。今回の藤原の郷夏祭り会場では、広々とした会場で一斉に太鼓を打ち鳴らして踊る姿は壮観であり、始めて見る人には力強い印象を与えます。

踊りの内容については私には分かりませんので、演技の様子を録音しその経過を追ってみました。「中立」の合図で踊りが始まり、途中で8回ほどのホイッスルが鳴ります。その合図により、太鼓のリズムや歌いと舞が変化していきます。踊りは8分ほど続けられましたが、最後の場面で「藤原の郷」社長である奥州市長からお礼が「中立」に届けられていました。


神々と通じることの出来る”鹿”の装束に身を包み、自ら太鼓を打ち鳴らし、歌い、踊る「江刺鹿踊」は、神事行事として江刺に古くから伝わる代表的な郷土芸能です。

通常8人で踊る「鹿踊」ですが、年に一度、盂蘭盆の8月16日には全踊り組14団体、総勢100人が一堂に集結し大群舞を披露。百鹿が囃し、歌い、踊る日本一の大群舞。大地を揺るがす様は圧巻です。

(えさし藤原の郷案内チラシより)
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