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          氷渡洞・坪沢穴


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洞穴研究所のY先生から頂いた内部構造図資料によりますと、坪沢穴の石灰岩溶食は氷渡洞が出来るかなり以前のものであり、内部の水系はすでに途絶えていると思われます。そして、地表に開いた穴をから垂直に35m降下しなければなりません。さらに、氷渡洞への連絡口を22m降下しなければなりません。ですから、縦穴降下技術を習得したごく一部の方しかその姿を見ること出来ません。

地表からしみ込んだ雨水が地下水となり、周囲の石灰岩を溶かし込んで奥深くしみ込んでいく過程で、様々な種類の鍾乳石が生成されていきます。苦労して内部に立ち入った人にしか、その素晴らしい太古から造られた姿を見せてはくれません。私も体力があれば挑戦したいところですが、70歳を越した者には容易にクリアできない縦穴降下技術の習得です。

今回、日本洞穴探検協会東日本支部会長のOさんから、貴重な坪沢穴の画像をお借りすることができました。以前岩手日報で記事になった銀の緞帳(フローストーン)ですが、わくわくする気持ちで拝見しページを造りました。



坪沢穴の洞口の標高は、氷渡洞の洞口よりおよそ80m高い位置にあります。石灰岩の山肌に、ぽっかりと開いている穴の上には鉄骨が置かれ、そこから下に降下するためのロープが見えています。この穴から35m降りて、山中に造られた坪沢穴鍾乳洞に入ります。

この二枚の画像から、大体の様子がお分かりかと思います。下から見上げた35m、しかも周囲が暗い洞穴の中では高さや深さが実感できません。私も挑戦したいのですが、命綱をつけた足場のしっかりした鉄塔ならともかく、ロープで揺られながらの降下は経験が無く、付け焼き刃的訓練をしてもとうてい出来ない相談です。

実際に内部を見て撮影したのではありませんが、今まで見てきた他の鍾乳洞の様子から私なりに説明をしてみます。間違い等があると思われますがご容赦下さい。
地表の開口部、ここから入ります。 35m降りてきて上を見た様子。

無数のつらら石。 天井から下がっている無数のつらら石です。中に根元が膨らんでいるつらら石があります。
岩の隙間から生じているシールド。 岩の裂け目から円盤状のものが造られ、そこから更につらら石が造られています。これは、シールドと言い比較的珍しい生成物です。氷渡洞の奥、龍の背本洞にもありました。
洞穴サンゴの一種。 洞穴サンゴの巨大なものでしょうか??。
ボール状に膨らんだつらら石。 根元がボール状に膨らんだつらら石です。この形のつらら石は、まだ見たことがありません。
中央が通路でしょうか、更に奥へと続いています。 巨大な石筍とフローストーンの壁。奥の方にも色々とありそうです。ソフトクリーム状の石筍ですよ。

様々な形の石筍 みごとに成長した石筍です。天井からのつらら石、滴り落ちる水により様々な形に変化しています。
でっかい石柱です 巨大な石柱です。側に立っている方と比べると、高さと言い太さと言い素晴らしいものです。身長換算で高さ10mぐらいでしょうか・・。
フローストーンの壁。 下から見上げるフローストーンの壁です。側に立つ人物の身長換算で、高さ7〜8mはありそうです。
それにしても巨大な石筍です。 いやあ、大きすぎる石筍です。幾層にも流れるフローストーンで覆われています。
銀の緞帳??と言われる巨大なフローストーン。 これが銀の緞帳と言われるものでしょうか・・。先に紹介した色とは違う、純白に輝く見事なものです。左右からの照明できれいに浮き上がっています。

画像をよく見ると、幾重にも折り重なったカーテンに、後から純白のフローストーンが被さっているようにも思えます。

こうなると、何とかして実際にこの目で確認し撮影したいものですね・・。無理とは思いつつも、そんな衝動に駆られる私です。

改めて画像をお貸しいただいたOさんに感謝いたします。