2007氷渡探検洞撮影会に戻る


  2007氷渡探検洞撮影会 長慶の間・立命風洞


ウチノメ屋敷 レンズの目 自然の表情 暮らしの表情 ウチノメアーカイブス
岩手の鍾乳洞 ほっづぎある記 心のオアシス  

location:uchinome.jpトップ>岩手の鍾乳洞2007氷渡探検洞撮影会>長慶の間・立命風洞

 サイトマップ


洞口から長慶の間まで・・・

洞口から東100m先に長慶の間(長径23m短径7m高さ17m)のホールがあり、昔はここが終点でした。1963年立命館大学探検部の湯浅健蔵氏等が、風の来る小さな縦穴(立命風洞)の岩を取り除き奥につづく横穴を発見しました。ここから91m進むと洞穴は左右に分岐します。(※氷渡洞ネット資料参照)


常時厳重に施錠されているゲートを開けて中に入ると狭い空間になり、これから長い鍾乳洞に入るのだなあと言う感じになります。リーダーのOさんが、「ここはほとんどの場合素通りですが、見る場所が結構ありますよ・・」とのことでした。画像に刻まれたタイムスタンプから判断すると、23分ぐらい居たことになります。

以前入った二回の場合も、ほとんど素通りだった事を思い出しています。今回はゆっくりと内部を見て、思うままに撮影しながら歩きました。参考までに、画像に刻まれたタイムスタンプの時刻を転記しておきます。何かの参考になればと思います。また、説明記事はリーダーのOさんの説明や、氷渡洞に関係するネット資料を参考にしてことを付記しておきます。

長慶の間までの通路 1・・・洞口から入った所です。ここから奥へ進みます。 ※9:19
厳重に施錠されたゲートですが、洞穴入り口が鉄筋で仕切られコンパネが張られてあります。その一部にコンパネの無い部分があります。これは内部に生息するコウモリの出入りと、空気の流通口だとのことでした。

夏と冬とでは風向きが違います。夏は中から吹いてきますが、冬には入り口から中に吹き込みます。ここからかなり狭く天井の低い部分が続きます。
長慶の間までの通路 2・・・天井が低いが横に広がった通路、左側に流水ェ削られた平らな部分が分かります。 ※9:21
程なくして天井が高くなり横幅が広い場所に入ります。以前に来たときは気にもしなかったのですが、Oさんから「ここにはノッチがあります・・」と言われうーんとなりました。

ノッチがあると言うことは、洞穴が出来る太古の昔、この場所にかなりの水流があったと言うことになるからです。天井を見ると平らに削られたようで、長楕円形のように横に広がって居ます。しかも、ノッチ特有の平面も観察できます。

現在でも、台風時にはこの部分が水浸しになり、洞口から流れ出すこともあると言います。
長慶の間までの通路 3・・・通路は土砂が踏み固められています。 長慶の間までの通路 4・・・石ころだらけの通路になり、さらに奥へと進みます。
長慶の間までの通路 5・・・ここからまた狭くなります。 ※9:28
ノッチが見られた部分を過ぎると狭い部分に入ります。ここを通り抜けると周囲の様相が鍾乳洞らしくなります。小規模ですが、天井からはフローストーンやつらら石が見られます。

また、フローストーンの下には小規模ですが、リムストーンプールもありました。
長慶の間 1・・・垂れ下がったフローストーンの下に小さなリムストーンプールがあります。 長慶の間 2・・・カーテン状に垂れ下がった部分と小さなつらら石。
※9:35
天井の高い空間が出てきます。この場所はかつての終点であり「長慶の間」と言われる部分になります。ここは洞口から100m程の場所になり、高さが17m程ある空間が広がります。

高い天井部分は一面にフローストーンで覆われ、所々から垂れ下がっているつらら石も見られます。中には巨大なカーテン状に垂れ下がった部分もあります。

この片隅にプラスチック板で蓋をされた部分があり、ここからさらに奥へと進むことが出来ます。

長慶の間 3・・・天井近くにある無数の鍾乳石やフローストーン。
長慶の間 4・・・天井近くにあるカーテン状の鍾乳石。 長慶の間 5・・・立命風洞への入り口です。


立命風洞を通り分岐点まで・・・

1963年の測量調査で、洞口から約90m奥の長慶の間が最奥部で、地元の人々もそこまでしか入れないと考えていた。しかし、その後に入った立命館大学探検部の人たちが、長慶の間の奥の岩を取り除き2m降下し、そこから横穴が2000m以上続くことを明らかにした。(※氷渡洞ネット資料参照)
立命風洞 1・・・長慶の間から立命風洞へと進む縦穴です。かなり狭いので大変です。 立命風洞への入り口です。以前に来たときは塩ビの板が置かれただけでしたが、穴の形に切り取られたプラスチック板で覆われています。

ここから約2m降りるのですが、最初の難所でもあり体型の大きな方はここで苦労することになります。鍾乳洞内部の現状を損なわず、下への通路を発見し石を除けてくださった方々に感謝です。

Oさんのお話ですと、常時はここは蓋がされており内部への空気の移動を制限していると言います。
立命風洞 2・・・通路の上にはつらら石があります。 立命風洞 3・・・つらら石が欠けたようです。一部カーテンも見えます。
立命風洞 4・・・とげのような鍾乳石が見えています。 立命風洞 5・・・かなり狭いところを進みます。
立命風洞 6・・・分岐点が見えてきました。 ※9:52
立命風洞の内部は、わずかですが鍾乳洞特有の生成物も見られます。しかし、ほとんどの場合な通過するだけになります。

突き当たりにぽっかりと大きな穴が見えてきます。ここを抜ければ、これから目指す本格的な氷渡洞入り口である分岐点になります。



分岐点の様子です。本格的な鍾乳洞探検はここから始まります。
分岐点の様子・・・

※9:57
今回はここ分岐点まで32分ほどかけて来ましたが、ほとんどの場合は素通りで20分ぐらいで来ることが出来ます。最初に来たときガイドの説明では、右側は不帰の道と言い迷路が多く迷って出られなくなります。特別の許可を受けた方でないと入られませんと言われたことを思い出します。奥への入り口にチェーンが張られ、立ち入り禁止の赤い札が眼に焼き付いていました。

一般の観光鍾乳洞のコースは、ここから左側に進む事になり高い内部の壁の間を進みます。ストロボ光に浮かび上がった右洞の様子は左洞とは違い、天井が低く上から尖った鍾乳石が迫り迫力満点でした。いつの日にか、何とかして右洞を訪れたいなと思っていたからです。

今回の撮影会では、氷渡洞のすべてを立ち入ることが可能な限り撮影することがねらいです。最初に左洞から撮影する事になりました。画像タイムスタンプによると、左洞には10:00〜14:30迄、右洞には14:33〜16:06迄居たことになります。過去二回の入洞はせいぜい二時間ぐらいでしたから、今回は私にとってはかなり長い時間の滞在になります。

なお、ここ分岐点には水深レベル板が設置されてあります。普段は水が無いのですが、台風時や集中豪雨があるとここが水浸しになりここから先へは立ち入ることが出来ないこともあります。