地熱発電の成り立ち・・・
地上に降り注いだ雨は長い時間をかけて地下深く浸みこみ、岩石の隙間や割れ目の中に貯えられます。火山の近くでは、地下にマグマ溜まりがあるため、岩石中の水はその熱で熱せられ高温・高圧の蒸気や熱水の状態になります。この地下で熱せられた高温・高圧の蒸気や熱水を地熱流体、地熱流体が貯えられた場所を地熱貯留層と呼びます。
地熱発電では、いろいろな科学的手法を使ってこの地熱貯留層を見つけ出し、そこへ向かって磯を掘削して、高温・高圧の蒸気をとり出します。とり出した蒸気は、地下のマグマ溜まりから得られたエネルギーを地上まで運び上げてきますので、その力でタービンを回して発電を行います。
地表から地下に浸みこんだ水とマグマの熱から生まれた地熱エネルギーは、二酸化炭素などの温室効果ガスを排出しないクリーンなエネルギーであり、ほぼ永久的に利用できる再選可能なエネルギーです。
(※松川地熱館内の展示資料から)
松川地熱発電所の概要・・・
松川地熱発電所は1956年(昭和31年)に調査を開始し、その成果を元に1963年(昭和38年)より建設に着手、1966年(昭和41年)に日本で最初の商業用地熱発電所として運転を開始しました。当発電所は、再生可能な地熱エネルギーを活用した発電所として、安定した運転を続けています。
主要設備・・・
発電所認可出力・・・・・23,500KW
蒸気生産井・・・・・・・・・10本(深度1,000m〜1,600m、坑径21cm)
蒸気輸送管・・・・・・・・・全長約2.200m
蒸気タービン・・・・・・・・定格出力:23,500kw
冷却塔・・・・・・・・・・・・・自然通風式1基(高さ46m、直径45m)
発電機・・・・・・・・・・・・・1台(25,000KVA、電圧11,000V)
(※駐車場看板より)
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