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      八幡平アスピーテライン・雪の回廊


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この場所は頂上のレストハウスを過ぎて岩手側に入った所です。この場所の少し先が片側通行になり、雪崩が多発する場所とのことでした。
岩手の春の訪れは、桜前線の北上と共に、八幡平アスピーテライン雪の回廊の開通で始まると私は思っています。今年の平地では例年より少ない積雪でしたが、さすがに1600mの八幡平ではいつも通りの積雪だったようです。待ちわびた除雪が終了し、アスピーテラインの開通は4月17日のことでした。

壮大な雪の回廊を見るために今まで何回か出かけていましたが、五月に入ってからのことが多く規模的にも小さいものしか見ていません。開通のニュースを知り何とか早めにと思っていましたが、自分の都合や悪天候等で24日に走ってみました。本来は朝一番に走る予定でしたが、一昨日の風雨で通行止めになり午前中は通られません。仙北市西木地区のカタクリ群生地を見たあと、田沢湖畔を抜けて玉川温泉口まで一気に走りました。そしてアスピーテラインを秋田側に入ったのが午後三時半過ぎで、閉鎖まで一時間半しかありませんでした。

時間的に遅かったことと、午前中の閉鎖等でほとんど行き交う車もなく、ゆっくり走りながら右手にカメラを持ち窓越しに撮影しました。快晴とは言えないまでも、素晴らしい山頂からの展望に恵まれ満足した私です。混雑する時ならこんな撮影などは危険ですので出来ないことです。もっとラッキーだったことは、秋田側から走ったことにより完全な順光線になり、ウインドウグラスの反射がほとんどなかったことです。しかし、UVカットのガラス越しなので少々色調に無理があるのは仕方ありません。これは画像処理で補正してあります。

この場所は頂上のレストハウスを過ぎて岩手側に入った所です。この場所の少し先が片側通行になり、雪崩が多発する場所とのことでした。3m位の雪の回廊ですが、上から崩れてきたら逃げられません。

私と八幡平とのつき合いは学生時代からですから、およそ半世紀以上前のことになります。今でこそ車で直接目的地まで行けますが、当時は西根町大更からバスに乗り松尾鉱山口まで行き、ここからは徒歩で向かうしか方法が無かったのです。アスピーテ火山の名の通り頂上付近はなだらかな場所ですが、そこまで行くのが大変であり登山コースそのものでした。


八幡平アスピーテライン( 大更八幡平線・・岩手県道・秋田県道23号)は1976年(昭和51年)に制定された有料道路でしたが、1992年(平成4年)に無料開放された。全長35.7km(秋田側4.5km・岩手県側31.2km)あり、春の雪の回廊、夏の高山植物、秋の紅葉等で賑わう観光道路です。(※ウイキペディアより)



秋田側から一路八幡平の頂上を目指します。秋田側は平らなところまで登らないと展望がききません。青空の下ですが対向車がほとんどなく、ゆっくりと眺め、そして右手のカメラで撮影しながら登りました。

車がほとんど通らないとは言え、路上駐停車は出来ませんし、道路を歩くなど論外です。
秋田側の様子 1・・・車がほとんど通らないとは言え、路上駐停車は出来ませんし、道路を歩くなど論外です。
秋田側の様子 2・・・積雪で押しつぶされた道路脇の木々が雪の中から顔を出しています。 所々ですが、積雪で押しつぶされた道路脇の木々が雪の中から顔を出しています。それほど長くはないのですが、すれ違い等で左に寄ればガリガリとこすることになり気をつかないといけません。

どんどん上に登ってくると周囲の様子が変わってきます。も雪の壁は背丈が高くなり、前日に降った雪のついた木々がきれいな彩りを見せてくれるようになります。

それにしても大型の除雪機やグレーダーで除雪するのですが、道路脇のラインぎりぎりに垂直の雪の壁がそそり立ちます。はっきりとは分かりませんがこの部分の高さは優に3mを超しています。
秋田側の様子 3・・・どこまでも続く雪の回廊です。 秋田側の様子 4・・・頂上に近くなり、青い空がきれいでした。


大深沢展望台から 1・・・最高の景観を楽しませてくれる場所で1560mあります。 登り坂を過ぎると一気に平らな所に出ます。このあたりは標高が1500mを越え最高に見晴らしの良い場所になります。路上駐停車は出来ませんし、道路を歩くなど論外です。道路の南側に二カ所ほど車寄せの場所があり、数台ならば駐車が出来ます。

その中の一つが「大深沢展望台」で、標高1560mから見える景観はいつ来ても素晴らしいのです。今回は光線が斜めに当たり、昨日まで降った雪と木々のコントラストが最高でした。
大深沢展望台から 2・・・ちょっぴり雪を乗り越えてこの場所に入りました。積雪でフェンスが傾いています。 コンクリートのフェンスが斜めになっていますが、積雪のためかと思われます。遠くには岩手山がくっきりと見えています。たまたまでしたが、車で来れてた方々は「所沢」ナンバーの車でした。

下の画像は、眼下の雪景色と、遙か遠方に見える岩手山と、畚岳(もっこだけ)です。畚岳のに下には藤七温泉があります。まだオープンはした居ないと思われます。
大深沢展望台から 3・・・眼下の林は雪一色でした。 大深沢展望台から 4・・・遠くに岩手山と畚岳が見えています。
大深沢展望台から 5・・・神々しいまでの畚岳。 畚岳の望遠画像です。うまい具合に光線が当たり山頂が浮き出ていました、画像では感じ取られませんが、じーっと見ていると神々しいと言いますか心に迫るものがありました。

この尾根伝いに岩手山まで縦走するコースがあるのですが、若い頃の私はついぞ来たことがありませんでした。
大深沢展望台から 6・・・遠くに見える岩手山。 岩手山の望遠画像です。見慣れている岩手山とは違い、裏岩手と言われるコースになります。このコースは何回か学生時代に来たことがあります。お釜湖と言われる旧岩手山の噴火口がありますし、盛岡側から見るのどかな岩手山とは違い、荒々しい姿の岩手山です。
大深沢展望台から 7・・・秋田駒ヶ岳の頂上の様子、外輪山と中央火口丘が分かります。 たまたまでした秋田駒ヶ岳が見えていました。この画像も望遠画像ですが、コントラストを強くしたら山頂の外輪山の中にそびえ立つ中央火口丘が分かりました。

秋田駒ヶ岳は、1970〜1971年にかけて女岳が噴火爆発を繰り返し、カルデラ内に溶岩流が流れ出しています。当時最高の観光スポットになった記憶があります。
大深沢展望台から 8・・・ここからは下りになり、頂上レストハウス駐車場を目指します。 大深沢展望台からはなだらかな下り坂になり、八幡平レストハウスのある場所に移動します。もう一カ所の展望場所は除雪されてないので入られませんでした。


アスピーテラインを走りながら、頂上に近づくにつれて木々についた雪が樹氷もどきになって見えてきます。注意してみると、吹き付けた正面側に横にくっついているのが分かります。秋田側から吹き上げた風雪で、あたかも樹氷を連想させる形でくっついた雪でした。 木にくっついた雪 1・・・昨日の積雪のために冬景色が戻りました。
木にくっついた雪 2・・・あたかも樹氷と言えそうです。 秋田側からの風雪で埋もれた木々の様子。寒そうです。
頂上から岩手側に来た場所の斜面の様子です。青空とのコントラストが最高ですごくきれいなのでした。 この場所は、頂上から岩手側に来た場所の斜面の様子です。青空とのコントラストが最高ですごくきれいなのですが、厳冬期の状態ではほとんど見ることが出来ない様子です。

岩手側の道路を下ってくると、先ほどの厳しい樹氷もどきの姿がなくなり、のどかな雪解け風景になります。一番高い所が、以前に登山道で歩いた最初の難所「茶臼岳」です。その下に道路があり、ここから一気に下っていくことになります。
茶臼岳の様子、雪が少なくなっています。 茶臼岳下のアスピーテラインです。ここから一気に下ります。
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