佐々木喜善の編集した「遠野物語」に惹かれるのでしょうか、多くのフアンの皆さんが訪れる民話の故郷と言われる遠野市です。今までほとんど興味のなかった私ですが、HPの題材を取材・撮影するために武蔵坊弁慶が持ち上げたという「続石」、馬っことの悲しい物語が出てくる「おしらさま」、遠野郷の起源に関わる「卯子酉様」等々、お隣遠野地区に訪れることが多くなっています。
以前はどこでも見られた忘れ去られそうな生活の様子が、いまなお心の原風景として見ることが出来る遠野郷です。古き良き時代を求めて、四季を問わず全国から訪れる皆さんが多いと思われます。遠野市の観光ガイド初級コースにある山口の水車ですが、先頃訪れた「卯子酉様」を撮影した時に足を伸ばした場所でした。
山口の水車は、平成20年1月現在53ある遠野遺産指定の9番目に該当します。ガイドブックの説明に次のように書かれてあります。
山口の水車小屋・・・
土淵町山口集落にある茅葺の水車小屋。遠野の農村イメージを象徴する建物として、観光地となっている。古くからこの地にあるようだが建築年代は不明。現在でも使用している。
遠野遺産認定制度について・・・遠野市HPより
わたしたちの住む「ふるさと遠野」には、どんな「たからもの」があるのだろう。自分の住んでいる地域を見つめなおし、あらためてふるさとの良さを知る。もっと遠野を好きになる。子どもたちに遠野の「たからもの」を伝えていきたい。そんな取り組みが、平成1
9年4月からはじまりました。
遠野遺産とは?
遠野遺産とは、これまで遠野の人々が大切にしてきた「たからもの」のこと。たとえば次のようなものが、遠野遺産候補として考えられます。
@かたちのあるもの(有形遺産)
・・・古民家、シンボルになっている建造物、いわれのある場所、歴史的な出来事があった場所、記念碑など
Aかたちのないもの(無形遺産)
・・・古くから伝わる風習、民俗芸能、伝承、伝統技術、食文化など
B自然のもの(自然遺産)
・・・地域のシンボルになっている木や滝、洞窟などの珍しい地形、自然現象など
C組み合わさったもの(複合遺産)
・・・古い建物と自然のものとが一体となって成り立っている景色
これら遠野のたからものを、市民と行政とが協力して保護・活用し、次世代の子供たちに伝えていく仕組みが『遠野遺
産認定制度』なのです。
このガイドブックを始めてみましたが、記載された内容を読んでいる内にますます撮影意欲をそそられます。どうやら別の内容を求めての遠野詣で始まりそうです。家からちょうど一時間ほどの距離ですので、散歩がてら出かけることが出来ます。 |