2010花巻市石鳥谷・たろし滝に戻る


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「たろし滝」の根元・・・

本来であれば、この場所は「たろし滝」の根元部分になります。崩落した残痕として、巨大な根っこの部分が見られます。高さにして2mほどで、直径が1.7m位あります。

私が見たときは、かろうじて繋がっている細いたろしの先から絶え間なく水がしたたり落ち、それがそのまま地面にくい込むような形で太いたろしになっていました。
たろし滝氷柱の根元部分。
別の角度から見た根っこの部分。 別の角度から見た根っこの部分です。ここから見ると、崩落前の氷柱の基礎部分だと言うことが分かります。
離れたところから見た最初に造られたたろし滝の根っこの部分。 更に離れて見ると、左側の盛り上がった氷塊はたろし滝の根っこであり、右側の塊は崩落した氷柱の塊と言うことになります。

右側の山側に登ってくる通路が造られており、遙か下の方に通路脇にある幟が見えています。


氷柱アート色々・・・

毎回たろし滝の氷柱を撮影していますが、今年は視点を氷の結晶と言うことで見直してみました。私の大好きな鍾乳洞内で見られる様々なの鍾乳石、つらら石やリムストーンプールの造られ方にあまりにも似ていたからです。


それにしても、今年の天候(気象)の変化はあまりにも差が大きく、平年の季節の移り変わりとは違っていました。たろし滝のある崖の下で、出入りを含めて40分位現場にいたのですが登ってくる方は誰も居ません。のんびりと巨大なたろしを眺めながら、三日後の測定日まで現状維持できるのかなあ・・、そんな不安がよぎります。

このままの状態で暖かい日が続けば二回目の崩落があるだろうなあ・・、そんなことを想いながら現場を離れました。


※11日の計測日には、私が見ていた二度目の巨大は氷柱(たろし)が崩落して測定不能になったと言います。昨年
  も崩落して測定不能でした。報道記事によると、私が見てきたたろしは三度目のものになるようです。すでに二回の
  崩落があったわけであり、それだけ天候不順が災いしたと言えそうです。

鍾乳洞内のリムストーンプールに似ている部分です。 たろし上部の造形美から・・・

メインの氷柱の崖の部分に、鍾乳石のフローストーン(流れ石)と同じような構造が見られます。考えてみると、たろしはつらら石であり、氷筍は石筍と同じです。

あえて出来方の違いを求めると、成長する時間帯が瞬時に凍るか、想像を絶する時間がかかるかだけですね・・。
もちろんですが、単に水が凍って造られたつららと、水に含まれる炭酸カルシウムが沈着した違いもありますが。

この部分は、崖上の沢から水が流れ落ちる場所に生じた氷の様々な模様です。沢水が次々と流れてきますが、全部がすぐ凍結するのではなく、流れ落ちないで溜まった部分からプールの縁のように凍っていきます。

この場所を上から見ると、あたかも小さな窪みがあるように見えるはずです。そこから溢れた水が流れ落ち、次の場所に同じような窪みを造ります。鍾乳洞で見られるリムストーンプールを連想しました。
おなじみの氷筍です。今年は一本だけでした。 今年も見つけた可愛い氷筍・・・

崖下の神棚にある寒暖計はマイナス1度です。崖下の右側には、いつも楽しみにしている30センチほどの氷筍が一本だけありました。

この場所は凍結して滑るので遠くから撮影しましたが、この場所で誰かが暖をとったらしく、紙の燃えさしが散らばっていました。燃えさしがなければきれいで可愛い氷筍ですが、雰囲気がすっかり壊されてしまいました。

例年ですとこの崖下には、多いときには数本の氷筍が作られます。岩場からしみ出た水がしたたり落ちながら次々に凍り、上の方に成長していきます。風通しが良い場所で成長すると言います。

2月11日は、久慈市山形町にある内間木洞で氷筍観察会がありました。新聞報道によりますと例年よりも寒気に恵まれ、太さ25センチ、長さが2mを超すものがあったと言います。

昨年は家から内間木洞まで走り観察会に参加しました。あいにくの暖冬であり、それほど大きな氷筍には成長しませんでした。

下の画像は氷の結晶の質感を表現してみました。一見すると無色透明な氷ですが、画像処理をすると見慣れない氷の表情が見えてきます。

左側はザラメ状の結晶、右側はガラス細工の切り子状と勝手に思いこみましたが・・・。
ザラメ状の氷塊 切り子状の氷塊
ヘリクタイトもどきの横に伸びたたろし。 巨大な氷柱の崩落場所には、気温が高いせいか崖上からの水流がかなりあります。たろしをよく見ていたら、横に成長している部分がありました。鍾乳石のヘリクタイトに似ているなと思い撮影しました。

ストロボを使用したので、流れ落ちる水流がバックに写っています。それにしても、どのようにして横の方向に丸いたろしが造られたのでしょうか・・。


石鳥谷駅前に造られた「たろし滝イルミ」・・・

たろし滝に関しての資料収集をしていたら、JR石鳥谷駅前広場でたろし滝のイルミネーションをしているという情報が目に入りました。早速訪れたのが12日の盛岡からの帰りでした。駅前ロータリーの一角に、12月に撮影した花巻市石鳥谷町酒蔵交流館のイルミネーションでおなじみの雪だるまと青色LEDの柱が立っていました。


花巻商工会議所青年部石鳥谷支部では、石鳥谷地域の方や石鳥谷駅を利用される方々が冬の期間に心温まる、笑顔がこぼれるような事業を展開したいと考え、石鳥谷駅前にイルミネーション「石鳥谷冬物語TAROSHI」を点灯しています。

毎年2月11日に開催される「たろし滝測定会」に合わせ、たろし滝をイメージしたイルミネーションです。点灯時間は毎日午後5時30分から11時30分まで、2月下旬頃までご覧いただけます。かわいい雪だるまが、皆さんのお越しをお待ちしております。(※花巻商工会議所石鳥谷支部HPより)

駅前広場の一角に立つたろし滝イルミネーション。 向かい合った可愛い雪だるま。
たろし滝へようこそ、カップルの雪だるまが優しく迎えてくれます。 たろし滝イルミネーション・・・

ネット資料等から分かったことは、12月の酒蔵ルミナリエで使用された青色LEDをそのまま利用し、高さが街灯と同じくらいです。10mは無いと思われますが、頑丈な鉄骨櫓にたろし滝を連想させる配置で青色に輝いています。

たろし滝の宣伝とありましたが、JR乗降客の皆さんを温かく迎えているなと思いました。

寄り添っ見つめ合う二つの雪だるま、お似合いのカップルに思えました。
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