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location:uchinome.jpトップ>自然の表情>風景の表情三沢市・ミスビードル号記念広場>その2

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2008年11月24日、最初に青森県立航空科学館を訪れた時のことでした。古典的な複葉機の復元模型展示と並んで、太平洋無着陸横断飛行をしたミスビードル号の復元機が展示されていました。その時は単に珍しいなと思い撮影したのですが、今回改めて確認したら機体の様子やエンジン、18本のドラム缶などが展示されていることに気がつきました。

ここでは展示されている復元機と、ミスビードル号に使用されている同型エンジンの様子を紹介します。

三沢・淋代海岸から離陸し、太平洋無着陸横断飛行に成功したミス・ビードル号の復元機です。ミス・ビードル号は、アメリカ・ベランカ社製のの単発5人乗りの旅客機の後部座席と機体低部を燃料タンクに改造して長距離飛行に備え、太平洋無着陸横断に挑戦しました。

約3,600L(ドラム缶18本分)の燃料を積んだ機体は、約1,800m滑走して地上を離れました。また離陸後、飛行中の空気抵抗を減らして燃料の節約をはかるために、車輪を切りはなせる構造になっていました。

約41時間後、ワシントン州ウエナッチバレーに胴体着陸して、太平洋無着陸横断飛行を成し遂げました。

(※復元機の側にある説明板から)

ミス・ビードル号復元機 1 正面から見た深紅のミスビードル号です。銀白色のプロペラと星型エンジンが深紅の機体と対照的でした。
ミス・ビードル号復元機 2 エンジン部分の拡大です。復元機とは言え、実機と同じですからエンジンは始動するのでしょう。すごくきれいな機体とエンジンでした。
ミス・ビードル号復元機 3 機首側方見た様子です。解説には機体の底部にも燃料タンクを造ったと言いますので、下に張り出している部分がタンクだと思われます。

また、離陸後重量軽減のために車輪は切り離せる構造になっていると言います。
ミス・ビードル号復元機 4 機体の後ろには18本のドラム缶が置かれていました。ドラム缶は200Lですから、18本と言いますと3,600Lになります。後部客席を燃料タンクに改造し、機体底部も燃料タンクになっています。

燃料満載で重い機体は、砂浜に敷かれた1,800mの杉の板滑走路から離陸したと言います。

航空機用空冷エンジン説明書 飛行機の離陸を見ていると、あんなにでっかい金属の塊がどうやって飛び上がるのだろうと、分かっていても不思議な思いがします。

展示されている星型9気筒エンジン、クランクシャフトの周りに9個の単気筒のエンジンがついています。説明書によると、一個のエンジンが1.8Lですから私の乗用車ぐらいの容量になっていて、それが九個集まって一つのエンジンになっています。容量は16L位となると、公道を走る大型ダンプのエンジンよりも大きくなるようです。

このタイプのエンジン、1930年代に製造されたものが今でも現役とは驚いてしまいます。それだけ信頼性が高いと言うことになるのでしょう。
ミス・ビードル号搭載の同型エンジン。 その拡大です
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