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         北上市如意輪寺・彼岸花


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斜面に密生した彼岸花と五色の幕を張った本堂です。

10月に入り、高い山々では紅葉が終わりつつあるという便りが聞かれます。秋の花便りと言いますと、コスモスと彼岸花に代表されます。ほっづぎ家族の我が家も、昨年は大崎市の羽黒山公園で見事な彼岸花の様子を撮影してきました。そして今、彼岸花の名所はほとんど咲き終わり、家の後ろでは咲き遅れの彼岸花がひっそりと咲いています。

背景画像でも一部紹介しましたが、近くの北上市如意輪寺の彼岸花も見事に咲き誇っていましたが、九月末には終わっていました。ベストショットを求めて三回ほど訪れましたが、時期遅れになった彼岸花ですが紹介いたします。

如意輪寺は、北上市極楽寺(国見山廃寺跡)の東隣にあります。如意輪寺の建立は歴史的にかなり古く、平安時代にさかのぼると言われます。タイトルの画像は彼岸中に訪れたときの様子で、日当たりの良い南向きの斜面一面に咲き誇る彼岸花です。



寺入り口の山門、左側の看板は寺に保管されている仏像の案内です。 北上市極楽寺(国見山廃寺跡)は毎年必ず訪れますが、その東隣にある如意輪寺へは前を通るだけで境内に入ったことがありませんでした。整備された駐車場から改めて山門をくぐってみました。
参道の様子 1・・・狭い参道ですがきれいに整備されていました。 生け垣に囲まれた狭い参道ですが、あちこちに丁寧に植え付けられた彼岸花が咲き始めていました。ここまで植え付けて管理するには、かなりの手数がかかっていると思います。

住職さんの花を愛する人柄が感じられ、素晴らしい景観に感謝する気持ちになりました。
参道の様子 2 参道の様子 3・・・右側にはあまり彼岸花が見あたりません。
参道の様子 3・・・突き当たりの石段を登ると境内に入ります。 通路の突き当たりに石段がありますが、その左側の斜面が日当たりも良く一面に彼岸花が咲き誇っています。それにしてもきれいな彼岸花でした。

昨年見てきた大崎市羽黒山公園と違い、あまり広くない場所です。しかし、咲き誇る見事な彼岸花は、周囲の山々の風景と調和し見とれてしまいます。
参道の様子 4・・・左側の斜面が一段ときれいです。 参道の様子 5
参道の様子 6・・・石段の所から振り返って山門を見たところです。 石段に登る前に後ろを振り返ってみた様子です。少々逆光線気味ですが、整然と植え込まれた彼岸花が見事でした。これから数年後には、もっと密生し素晴らしくなるなあと思います。


左斜面の彼岸花 1・・・kの場所に彼岸花が密生しています。 石段左側の彼岸花の様子です。緩やかな斜面に太陽光線がたっぷり当たるような場所です。斜面の下は畑でしたが、ここにもいくらか植えられてあります。成長した株として、境内や墓地のあちこちに移植されているような気がしました。

寺の東側斜面に沿って墓地がありますが、上の方まで赤い彼岸花が見えています。
左斜面の彼岸花 2 左斜面の彼岸花 3
左斜面の彼岸花 4 斜面の上が如意輪寺の本堂です。お彼岸中でもあり、五色の幕が張られていました。何故か、深紅の彼岸花との相性が良いなあと眺めていました。


参道を抜けて、正面の石段を登ると広い境内に出ます。撮影したのが彼岸中でしたので、本堂の高いところからきれいな五色の幕が張られ、墓参りの方々も見られました。本堂入り口には住職さんと思える方が座り、お参りに来られた方と談笑されていました。

誰もいなければ彼岸花のことをお聞きしたかったのですが、次から次はと参拝の方があり話しかける機会がとれませんでした。

岩谷山如意輪寺(真言宗智山派岩谷如意輪寺)・・・
平安時代に奥州平泉に先駆けて、仏教文化の花を咲かせた国見山極楽寺の一山三六坊の一つの中畑坊が、その前身と伝えられます。その後の応永5年(1398)に性空が再興したとも伝えられ 、あるいはまた、嘉祥年間(850年頃)に慈覚大師が岩窟に如意輪観音像を安置して創設したとの伝えもあります。

慶長18年(1613)に山火事によって一山が消失してしまいます。その後寛永17年(1640)伊達家の一家の中目氏が上門岡へ転封となり柏原館居住しますと、その菩提寺として中畑坊の傍らに如意輪寺を建立し、元禄3年(1690)仙台の龍宝寺の末寺になったと伝えられます。(※相原康二著 「江刺三十三観音を訪ねて」てより)

如意輪寺の様子 1・・・左側からの様子。 如意輪寺の様子 2・・・ほぼ正面からの様子。
如意輪寺の様子 3・・・軒下にある大きなスズメバチの巣です。 五色の幕を眺めていたら、軒下に大きなスズメバチの巣を見つけました。大きさはバスケットボールぐらいあり、中央にハチが出入りする穴が見えています。

現在ハチが活動中なのかは分かりませんが、しばらくぶりに見た大きな巣です。この頃はスズメバチが人に危害を加えますので、大きくなる前に駆除されてしまいます。

この位の巣ですと、夜間に完全防御したプロの方でないと危険です。話しによると、駆除するには一万数千円かかると言います。

子供頃ですが、家の倉などの軒下に良くあり別名カメバチの巣と言い、お金が貯まる家とも言われました。
如意輪寺の様子 4・・・札所の看板が沢山あります。 本堂入り口右側には「新義 真言宗智山派 巌谷山 如意輪寺」の大きな札が掲げられ、左側には、「岩手三十三観音第二番札所」「陸中十三佛第三番札所」「新四国江刺八十八ヶ所第十九番札所」「江刺三十三観音第二十八番札所」と数多くの札が掲げられています。

私は観音様巡りをしたことがありませんが、テレビ等で見るお遍路さんと同じなのかなと思います。


彼岸花についてウイキペディアから調べてみました。

全草有毒な多年生の球根性植物。散系花序で6枚の花弁が放射状につく。日本には、中国か朝鮮半島からの稲作の伝来時に土と共に、鱗茎が混入してきて広まった帰化植物といわれているが、土に穴を掘る小動物を避けるために有毒な鱗茎をあえて持ち込み、あぜや土手に植えたとも考えられる。道端などに群生し、9月中旬に赤い花をつけるが、稀に白いものもある。

彼岸花の詳しい特徴は、昨年訪れた大崎市の羽黒山公園・彼岸花のページを御覧下さい。

参道左側斜面はお彼岸中が満開でしたが、全体的にはお彼岸後だと思われます。駐車場から本堂を見ていたら、咲き誇る秋の花のオンパレードでした。手前にコスモスが咲き、その奥には一部だけ咲いている彼岸花、そしてその上には咲き誇る萩の花と揃っているのです。

ここでは純粋に彼岸花の様子を特集してみます。最初はつぼみの様子、つぼみと咲き始めた彼岸花、満開の彼岸花のアップ画像と並べてみました。
ほぼつぼみだけの様子。日当たりが良いので茎が黄色っぽいのです。 地面からにょっきりと緑色の茎が出て、その先端部に赤いつぼみが付いています。日当たりがよいせいなのか、かなり黄色っぽくなった茎も見られています。
つぼみと咲き出した花の入り交じり。 つぼみの部分と、咲き出した花の部分が入り交じった様子です。

下の二つの画像は、つぼみの様子の拡大(より接近)画像です。背景の池との調和がとれて居るなあと思いました。日陰になるほど茎の緑色が濃くなっています。
つぼみの部分の接近画像。 池との対比がきれいです。
今を盛りと咲き誇る彼岸花の様子です。ワイドの画面で数多くある様子と、接近した画像で拡大してみました。花びらとひげのように見えるのは雄しべでしょうか。

確か彼岸花は球根で増えると思いましたが、調べてみると染色体の関係で種子は作れないとありました。と言うことは、ひげのように見えるのは雄しべではないと言えますね。詳しいことは分かりませんでした。
満開の彼岸花 1・・・咲き誇る彼岸花。 満開の彼岸花 2・・・一輪のアップです。
満開の彼岸花 3・・・更に拡大してみました。 彼岸花は一本でも写真になりますし、群落でも写真になります。一面に密生する深紅の彼岸花を見ると、撮影したくなるのは私だけではありません。

大崎市の羽黒山公園もそうでしたが、ここ如意輪寺境内も三脚を使いがっちりと撮影して方もありました。最高に関心のあるのが白い彼岸花です。白い彼岸花の株は来年も白い花が咲くのか、それとも当年だけの色変わりなのか興味のあるところです。

我が家の一角に偶然ですが、咲き終わった白い彼岸花を見つけたからです。来年白い花が咲くことを願っていますがどうなりますか、大切に栽培したいなと思います。