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location:uchinome.jpトップ>自然の表情>植物の表情>2010月下美人の開花 |
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我が家に月下美人の鉢がやって来たのは2007年8月上旬の頃でした。今で話しには聞いていたものの、自分の目で開花の様子を見たのは初めてのことでした。細長いワカメのような葉(茎ですが)の先端に、ぽつんと花芽が2個ついていました。実際に開花したのは、8月23日のことでした。 |
標準レンズでの撮影・・・ 花の付いている葉状茎は撮影せず、直接花の正面からの様子です。最初は花の横からの様子で、外側にまくれているのが花びらを包み支えている萼(がく)でしょうか。 暗黒の中で咲いている純白の花びら、ストロボ撮影しか出来ないのですがその純白を写し撮るのは至難のことです。画像処理で限りなく白を表現してみましたが、少し黄色っぽくなります。 どんどん中の様子に迫ってみました。 |
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マクロズームレンズでの撮影・・・ 私の悪い癖で、どうなっているのかな?とのマクロ撮影ですが、これは撮影しない方が良かったなと思います。あまりにも内部の様子がグロテスクで、月下美人のイメージダウンに繋がると思いました。でも、飛んできたコウモリの目になってご覧下さい。(※前回の解説記事から) マクロレンズで接近拡大撮影をすると、花の中の様子が克明に記録することが出来ます。70mm〜180mmの範囲で拡大してみました。雄しべの数がかなりあったことや、雌しべの柱頭がイソギンチャクの触手のように見えたこと等々、さりげなく見ていた部分がはっきりと見えてきます。この花の構造は暗黒の中で、確実に子孫を残す月下美人の生き様であることを知ったような気がします。 |
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花の窪みの中からびっしりと生えている雄しべと葯(やく)の部分です。この数は何本あるのでしょうか。臭いに惹かれて飛んできたコウモリは、奥の方に入りますので体に花粉がびっしりとつきます。 |
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一番奥の葯にピントを合わせてみました。葯の表面には小さな花粉の粒が見えています。花粉を運ぶのがコウモリだと言いますので、コウモリを誘い出す強烈な甘い臭いがします。 果たして夜の内にコウモリがやって来たのでしょうか。朝になってみたら、花はしぼんで垂れ下がっていました。家の周辺にはコウモリが飛びますので可能性はあります。 |
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花の中をじっくりと観察すると、雌しべの先端部はイソギンチャクの触手のように拡がり、中央部には穴が開いています。雌しべの奥には黄色の花粉の詰まった葯がびっしりとあります。 前回の説明記事を書くために調べたのですが、自家受粉はしないとあります。したがって、必ず別の花の花粉を受け取らなければ結実しないことになります。 別株の花があれば、人工授粉が可能だとありますので試してみたら面白いですね・・。 |
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雌しべの先端部の拡大です。本当に純白で、深山に生えているギンリョウソウと同じだと思いました。イソギンチャクの触手のようなひげ状のものが14本あり、さらに拡大するとくびれというかギザギザになっています。 いかにして貴重な花粉を受け取るのか、もしかすると、粘液だらけになっているのかも知れません。そこまでは確認してはいませんが・・。 イソギンチャクの触手ならば、捉えた花粉を中央の窪みに誘導して奥の部分で発芽し子房の中に雄核が移動するのでしょうか?・・・、ふと学生時代の発生学を思い出してしまいました。 |
私の悪い癖で、可憐で純白の月下美人のイメージが悪くなりました。やはり月下美人の花は、遠くから花全体を眺めるのが一番だと思います。 最後の画像は、かなり絞り込んで中の様子までピントを合わせてみました。イソギンチャクのような雌しべが無ければ、すごくきれいな花になります。でもそれでは花が咲く意味が無くなりますね・・。 今回は月下美人の花についての詳細は省いております。 詳細については2007年の記事を参照してください。 |
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開花したのが8月7日の夕方から夜にかけてのことでした。翌日の朝でしたが、見たらすっかりしぼんで垂れ下がっていました。やはり前回もそうでしたが、月下美人の花としての命は一夜だけのはかない開花でした。果たしてコウモリがやって来て他の株の花粉が付いたかは疑問です。と言うよりも、限りなく可能性は無いような気がします。 あれから3日目の事ですが、垂れ下がっている花を少しだけ割ってみたら中はきれいなままでした。また悪い癖が出てきそうです。昼の明るいところで内部を調べてみるかなあ・・、そんな気になっている私です。 |