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         江刺区広瀬・音石神社


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林の中に転がっている巨大な石で、音石(その通りの意味合いで)を叩くとカーンカーンと澄み切った音がします。

広瀬・音石神社・・・

平成29年度のユネスコ運動岩手県大会が奥州市江刺地区で開催されます。私達は大会開催にあたり、「江刺紹介」を映像ですることになり、その基本となる江刺の様子を5日間にわたり撮影してきました。ここでは、江刺各地の特徴的な名所をウチノメサイトで編集し紹介したいと思います。膨大な画像からの切り取りになるので大変ですが、改めて住まいする江刺の今を確認し、皆さんに紹介出来たなら幸いです。

広瀬地区音石神社がスタートになりますが、時間がかかってもまとめてみたいなと思います。


広瀬の音石神社、10人ほどの調査隊(少しオーバーな表現ですが)が地域の情報に詳しいKさんの案内で現地を訪れました。一人ではちょっと訪れるのが遠慮したくなる林の中の神社です。何しろ今年はクマの出没情報があり過ぎて怖い場所でした。

トップの画像は、林の中に転がっている巨大な石で、音石(その通りの意味合いで)を叩くとカーンカーンと澄み切った音がするのです。
                                                       2017.07.31 作成



広瀬地区は住まいするお隣の地域なのですが、ほとんど知らない場所でもあり新しい発見でした。それにしても素晴らしい音色のする石です。カーンカーンと澄み切った金属音がするのです。石と言ってもかなり大きなものであり、重機等のなかった昔の人力ではこの場所からの移動はほぼ不可能に近かったと思われました。


広瀬の昔あれこれより・・・

音石神社(青谷観世音)と音石権現社(鳴石神社)

何とも煩わしいことだ。同じ音石で神社と権現社が歴然としておわしているからで、軽石以外の方々には分別のつかない人もあるのではないかと思うからだ。

音石神社は字平で弘仁二年(811)慈覚大師の開基と伝えられ、その後寛文四年(1664)僧恵泉が再興、後藤市左衛門が同十二年通路を切り開いたと通路入り口の岩に彫りつけてある。天保十五年(1844)聖観音堂再建(江刺七観音札所、江刺三十三観音五番札所、奥州三十三観音二十番札所)である。享保年間(1716〜35)伊達綱宗(雄山公)の菩堤のため供養仰せつけられ、竹に雀の紋幕を許され大切に保管してある。

本尊聖観音・不動・毘沙門天・十王があったとされるが、今は菩薩像二体・十王・木造狛犬等あり。室内の角天井は草花の彩色絵がある。

音石権現社は字七日市にあり、本地は阿弥陀如来で嘉祥年中(848〜50)開基といわれる。境内に七ツの石あり、打つと金属音がでるので音石神社の称あり。男石を佐藤秀衡が館の庭石にしようと一丁ほど引き出し、その後どうしても動かなかった。しきりに女石、枕石を慕って鳴り止まず捨て置いた所、その後貞春という座頭が来て男石を軽々と元のところに引き戻したので、この地を軽石村と名付けた。男石は延文六年(1361)の銘あり。

                                                   (※Kさんから頂いた資料より)

神社まで 1

音石権現社入り口より・・・

車から降りた私達は、正面の赤い鳥居をくぐり林の中にある音石権現社目指して進みました。

真っ赤な鳥居と、橋(少し太鼓型)の上の通路には滑り止めのマットが敷かれてあります。

鳥居に掲げられた扁額には、右から三宝??社、音石神社、小牛田山神社と書かれていました。

神社まで 2 神社まで 3
音石神社 1 手前に見える石が音石であり、神社は更に上に登った場所にある社殿です。ちょっと坂道がきつかったので、弁場までは進んで這いません。

レンズで引きつけた見ると、鳥居扁額の最初の部分が不明ですが、あとは音石神社、小牛田山神社の文字が確認出来ます。
音石神社 2 音石神社 3

音石の様子 1 音石の説明をするKさん・・・

石の上の乗ることが出来ますのでかなり大きな石です。石の下まで地面に埋もれているのか、興味があったのでのぞいたりもしましたがはっきりしません。

表面の丸さから判断するとかなり地面に埋もれている感じもします。七個あると書かれてありますが、区別が付きませんでした。

確実に言えることは、音石の端に叩かれた傷跡と、叩くための小さなハンマー代わりの石が置かれたありました。
音石の様子 2 皆さん初めてのことでもあり、本気になってカーンカーンと叩いていました。それにしていい音色でした。

素人判断をしますと、岩石が造られる過程で、火成岩の中に空洞が形成されたのかあと思いました。それにしても何でこの場所に七個もあるのでしょうか・・。不思議なことだと思われます。

石の上には硬い岩石の破片が置かれてあり、手に手にがつんがつんと叩きますと澄み切った音色が聞こえてくるのです。
音石の様子 3 音石の様子 4
音石の様子 5 側で見た音石とその上の叩き石です。

試してみたくなる私は、近くにあるごろ石を叩いてみると、がつんがつんと石を叩く音しかしません。時間にゆとりがあれば、どの石が音石で、どの石がごろ石なのかの区別をしたいなと思いました。

(※ごろ石は思いつきの表現である事をお断りします)
音石の様子 6 音石の様子 7
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