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      2008花巻市・早池峯神社例大祭


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100mほどあるでしょうか、宿坊前の道路で一斉に立ち上がり歯打ちをする権現様、右手には子供達の神楽舞が見られます。
ホームページを作成するようになり神楽に興味を持った私です。一番強烈なインパクトを与えた早池峰岳神楽、そうなると早池峯神社神楽殿での演舞を見たいなと思うのはごく自然な成り行きでした。早池峰岳神楽・大償神楽の発祥の地は霊峰早池峰山麓にある集落です。

早池峯神社の例大祭では七月三十一日に宵宮があり、神楽殿で延々数時間にも渡る演舞があるととのことですが、訪れる機会がないままになっていました。今年の七月三十一日はあいにくの大雨になり断念した私です。宵宮での早池峰神楽演舞には、普段はひっそりとした神楽殿周辺が大勢のフアンの方々で埋め尽くされると言います。

八月一日の例大祭、家を出るときは雨模様でしたが出かけて来ました。家から神社までは57kmほどあり、およそ一時間四十分ほどかかります。駐車場の関係からかなり早めに現地に入りました。霧雨状態の降ったりやんだりの天候に救われました。

私にとっても初めて見る早池峯神社例大祭です。参道から境内の様子、神輿渡御とお通り、権現様と子ども達の神楽等々をまとめてみました。


雲は高いがあいにくの霧雨状態、車がどんどん入って来ます。前に止めてある車には、同年代の福島県のご夫婦がのんびりと待機しています。ここまで来る途中、大きな幟があちこちにあったし、道路脇には赤い小さな幟に個人名が書かれたものが無数にあった。地域に愛され信仰されている神社だなとあらためて思いました。

十時前だったが、神社に行こうと思ったが小雨が降ってくる。降ったり止んだりの天候、今日の岳集落はこんな空模様かも知れない。山の方にはガスがかかり見えなくなってきた。車から見ていたら、神楽衣装を付けた子ども達が親と一緒に道路脇の参道へと登っていきます。車にいても仕方ないので境内まで行くことにした。木立の中の参道、それでなくてもうっそうとして暗い・・。今日は撮影には最悪の条件です。

参道からの様子 1・・・早池峰山登山道脇にある神社入り口です。超広角レンズ撮影なのでかなり歪んでいますが・・。 参道からの様子 2・・・鳥居をくぐり石段を登ります。
参道からの様子 3・・・二つめの鳥居をくぐると真っ直ぐな参道になります。 参道からの様子 4・・・三番目の鳥居をくぐると社務所があります。ここまで来るとかなりの人出になります。お通りに参加する方が続きます。


ひっそりと出番を待つ神楽殿。 午後からの演舞に備えて、撮影場所取りをして居る方がおりました。周辺を見渡すと、あちこちに三脚が置かれ場所を確保しています。

例大祭当日には、本家の岳神楽・大償神楽の演舞はなく弟子関係にある神楽の演舞があると言います。私もいつかは撮影したいなと思いますが、今回は断念しました。

神楽の撮影をしていつも思うのですが、舞い手と笛と太鼓、鉦の位置関係に悩まされます。一番引かれる場面は舞手の足裁きなのですが、こればかりは現場を見てどこにカメラを置くかで決まります。


参道を進み山門を過ぎる頃から人出が多くなってきます。山門の右側には社務所があり、反対側の扉が開けられて古い神輿と権現様が四頭さりげなく置かれてありました。一番古い権現様は、前に訪れたときに見た郷土文化保存伝習館に置かれてあります。

文禄四年(1595)の銘があり、県内にある権現様の中で紀年銘のあるものとして六番目に古い権現様です。神楽にとって権現様は御神体であり信仰の中心です。(※館内案内から)

以前に訪れたときは誰もいなかった境内、さすがに年に一度の例大祭でありいつもと違いかなりの人出で賑わっていました。
山門にある古い神輿 山門にある古い権現様 1 山門にある古い権現様 2・・・隣のものよりは新しいですね。


早池峰神社の由来・・・
早池峯神社は大同2年(807年)、田中兵部・始閣藤蔵の両名が、山頂に姫大神を祀ったことに始まる。正安2年(1300年)、越後の住人阿闍梨円性が天下の霊地あると此の地に止まり、一宇を建立「早池峯大権現」と崇め奉った。慶長13年(1609年)、南部利直公巡視の際参拝し、社領百五十石を与え領内海陸総鎮守府として帰依が厚かった。
(※現地の案内板から)

神殿の中での祈祷神事、多くの皆さんが外から中の様子を見ている。気になってのぞいてみるが、電灯もつけずロウソクだけの明るさの中で延々と祈祷が続きます。さすがにストロボを使用しての撮影は遠慮しました。

境内では神輿渡御を待つ皆さんがのんびりと談笑している。雨が降っているために神輿にはビニールが掛けられてある。神輿の隣には巨大な権現様が置かれてある。大人四人で担ぐものである。お通りに備えて子供達や多くの権現様が待機している。
境内での様子 1・・・神輿と側にある巨大な権現様、四人で担ぎます。 境内での様子 2・・・神輿の細かい作り、扁額に早池峯神社と書かれてあります。
境内での様子 3・・・早池峰台権現と書かれてあります。新しいですね。 境内での様子 4・・・大権現を横から見た様子。
境内での様子 5・・・お通りの先導役である猿田彦命です。 境内での様子 6・・・社殿前は多くの人で賑わっていました。私も上に行き中の様子を見ました。薄暗い中で神事を行っていました。


神殿入り口に年代物の獅子頭と木彫りの狛犬(?)があった。何時頃の物かは分からないが、かなりの年代物に見えた。狛犬は犬なのか狐なのか分かりませんが、「阿吽」の形に見えます。首に注連縄をかけ、頭には角でしょうか出っ張りがあります。丸顔と細面の狛犬、普段は見られない貴重な物です。
本殿前に置かれた年代物の権現様 1 本殿前に置かれた年代物の権現様 2・・・横からの様子。
本殿前に置かれた年代物の木製狛犬 1・・・丸顔の阿の形でしょうか、鼻が権現様に似ています。 本殿前に置かれた年代物の木製狛犬 2・・・細面の吽形、目の形も違います。


神殿入口の石段両側には、権現様を抱いた人達がしゃがみ込んで権現様を捧げ持つような仕草で待っている。十一時三十分頃、御神体(?)を持ちマスクをした神官が降りてきました。マスクをしていると言うことは、自分の息をかけないためでしょうか、神輿の中に慎重に白いものを入れています。これで神輿に神様が降りたことになるのだろう。この厳粛で神聖な儀式を周囲に皆さんがじーっと見ています。

いよいよ猿田彦命を先頭にお通りの始まりになります。
本殿前石段で待機する権現様達 1・・・皆さん同じ姿勢でじっと待っています。 本殿前石段で待機する権現様達 2・・・裃姿の方が降りてきました。
本殿から降りてくる神官 1・・・続いてマスクをした神官が降りてきます。最高に緊張する瞬間でした。 手にした白いもの(紙か布かは不明です?)を慎重に神輿の中に入れています。
神輿への御神体移し(?)を見守る皆さん。 境内で出番を待つ権現様の行列
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