十一時四十分頃、境内から猿田彦命を先頭に出た一行は、神社の別当職であった岳妙泉寺跡を経由して参道入り口にある鳥居に降りてきます。私はその様子を撮影したくて先回りをして正面にカメラを構えていました。あまりにも目の前なのでちょっぴり緊張しましたが、ゆっくり降りてくる行列を眺めていました。この行列を称して「お通り」と言うそうですが、私はお通りについて詳しいことを知りませんでした。
花巻市消防団の先導、榊の葉で塩をまき道を清める方、そして天狗の面をつけた猿田彦命、ホラ貝を吹く山伏たちに先導された権現様(数については不明だが40頭ぐらいとのこと)のお通り、御幣を持った子ども達による神楽(しんがく)の舞、奉納された巨大な権現様、そして最後が神輿の渡御、長い列となって岳集落の沿道(100m位)をゆっくりと歩きます。
道々、柄杓で水をかける「火伏の法」があると言いますが、同じ場所にいたためか見ることが出来ませんでした。こんなに多くの権現様があるのかと思うほど、頭(かしら)を上にかざして権現様が進んできます。権現様の衣の後ろを持つのは、正式な装束の方や普段着の方があり様々です。多分ですが、集落の各家(道路に面した家には※※宿坊と書かれてあります)には昔からの権現様が祀られてあると思います。
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