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      陸中山田大杉神社・神輿海上渡御


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勇壮な山田大杉神社神輿海上渡御の様子です。素晴らしい秋日和に恵まれた日でした。

秋晴れの好天に恵まれた九月十五日、三年ぶりに訪れた陸中山田大杉神社例大祭・神輿海上渡御の様子です。長年山田に住んでいた私ですが、大杉神社の神輿海上渡御は今回で二回目の撮影になります。神輿が海に入る場所が今までとは違い、早くから来て場所取りをしていた皆さんも残念に思っていました。

その思いが伝わったのでしょうか、コンクリート須賀の方へも暴れ神輿が三回ほどやってきました。コンクリート須賀にいた私も、暴れ神輿がどこに来るのか見当がつきません。誘導の方のホイッスルを聞きながら、カメラを構えて右往左往していました。

大杉神社の由来は、島の坊という修行僧が、地元漁師とトラブルを巻き起こし非業な死をとげました。以来、山田村には海難や人々の不幸が続きました。そこで村人たちは祠を建て島の坊の怨霊を鎮め、後に漁神網場大杉の神霊を奉戴したのが始まりと言われています。

「おしおごり」と呼ばれる、あばれ神輿を男たちが担いで海を渡る勇壮な海上渡御は必見。大漁旗をはためかせた漁船には虎舞が乗り込み、お囃子をかなでながら神輿を担ぐ男たちと一緒に祭りを盛り上げます。
                                                   (※山田町商工会サイトから)



神輿海上渡御が行われた関口川河口付近と手前の須賀の様子。 例年神輿海上渡御が行われる場所です。紅白幕のつきあたりに、神輿を安置する場所があります。例年ですと、神輿は左側の海から入っていました。

今年は神輿が海に入る場所が三年前とは違い、コンクリート須賀より北側の関口川河口でした。反対側へはゴム長を履かないと行けませんので、かなり離れた場所から望遠レンズで切り取りました。

※須賀とは、かつての波打ち際の砂浜を言います。現在
  はコンクリートで舗装されている所が多いようです。


八時五十分頃、須賀に設けられた神輿を置く場所まで御神幸の渡りがありました。虎舞、大神楽の一行が入ってきます。その後に神官さん楽しそうに語らいながらやってきました。

その後から白装束の男達に担がれた神輿が入ってきます。気合いが入っているのでしょうか、あちこちうごめきながら元気に入ってきました。この時間になるとかなりの人が周辺に集まって、須賀上はびっしりになっています。

大杉神社御神幸 1・・・社作りの太鼓が引かれてきました。 大杉神社御神幸 2・・・太鼓の叩き手は子どもでした。 威勢の良い大神楽の皆さん。
大杉神社御神幸 3 大杉神社御神幸 4・・・笛太鼓の皆さん。 大杉神社御神幸 5・・・楽しそうに語らいながら歩く神官さん達。
道路上を進む神輿 1・・・道々塩をまき清めながら進んできました。 道路上を進む神輿 2・・・男衆に担がれた神輿、まだ荒れては居ませんが。 正式な名前が分かりませんが、威勢の良いお囃子の皆さんです。


九時を過ぎた頃、神輿が海に入る気配がありました。三年前に見た須賀に居たのですが、今年はどうやら海に入る場所はここではないようです。海上渡御は九時十分からとのことなので、気をつけてみていたら関口川河口の近くに浮き玉とロープを張った場所がありました。係の人が来て棒を差し込んで深さを見ています。どうやら今までの場所で無いようです。うーん残念だが長靴を取りに戻る時間がありません。河口の流れを渡らないと対岸には行けないからです。

おしおごり「神輿海上渡御」が始まりました。先頭の男衆が塩をまき道を清めます。干潮時でもあり、膝下ぐらいの深さの所をどんどん進み沖の方へと向かいます。神輿の後や周囲には、元気の良い虎舞や手にしたお飾りを持った若者が続きます。

私達が見ている場所からは100m近くありますが、望遠レンズで何とか切り取ることが出来ました。残念だったのは、海に入る様子を正面から撮影できなかったことです。どんどん進んだ神輿は、男衆の胸付近の深さまで入り戻ってきました。

※四十人の男衆に担がれた神輿は、およそ800kgあるとのこと。海底の泥に足を取られ、先頭が何回か胸近くまで沈
  みかけますが、威勢のいいかけ声と虎舞いの囃子に乗りあちこち駆けめぐります。男衆の白い装束は海底のどろ
  んこで灰色に変わっていました。(前回の記事から)

おしおごり 1・・・これから神輿が海に入ります。その前に海底を棒でつつき安全を確認していました。 おしおごり 2・・・先頭の男衆が塩をまき清めています。いよいよ海上渡御が始まります。
おしおごり 3・・・干潮時でもありかなり浅いところでした。 おしおごり 4・・・神輿の後からは虎舞や、長い棒に風船等を巻き付けたものを持ち続きます。
おしおごり 5 おしおごり 6・・・どんどん沖の方へと進みます。
おしおごり 7・・・神輿の先頭は胸ぐらいの深さがありそうです。神輿の先には小型船がありますが、最後にはこの船に乗せられます おしおごり 8・・・深い沖合から神輿がもとってきました。これから須賀に向かいます。


須賀の方に来ないかなと思う皆さんの気持ちが伝わったのでしょうか、九時半頃ですが河口から入った神輿が須賀の方にに戻ってきました。しかし、須賀の場所では海には入らないで波打ち際を走り廻ります。私はこの場所にいたので、神輿の動きに合わせて右往左往しながら撮影をしていました。

何しろ暴れ神輿ですから、どの方向に進んでくるかの予測が立ちません。これは見ている周囲の皆さんとて同じであり、神輿の誘導係のホイッスルで「わーっ」と散らばります。たまたまだったが、動きの中に挟まれてどうにもならなくなった場面がありました。仕方がないので、ピンボケ覚悟でシャッターを押し続け凄い迫力でした。都合三回ぐらいの往復があり、その都度見物客は逃げまくって居ました。もちろんですが自分もその一人でしたから・・。
須賀上の暴れ神輿 1・・・この場所を三回ぐらい往復しました。もちろん海には入りません。 須賀上の暴れ神輿 2・・・急に進路が変わります。
須賀上の暴れ神輿 3・・・大神楽の太鼓、虎舞が景気をつけます。 須賀上の暴れ神輿 4・・・堤防の方へ進路が変わります。
須賀上の暴れ神輿 5・・・波打ち際を進め神輿、沖に見えている船が神輿を乗せる御座船。 須賀上の暴れ神輿 6・・・真っ白であった装束も泥んこで汚れていました。先頭の男衆の表情が迫力ありました。
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