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須賀を縦横無尽に駆けめぐる暴れ神輿、たまたまですが動きに巻き込まれ逃げまどった私です。逃げまどいながら撮影した中から、神輿を担ぐ男衆の表情をアップで紹介いたします。神輿に祭りの全てを賭ける男衆です。重い神輿を担ぎ、無心になって動いている表情に思わず引き込まれた私でした。
男衆の表情 1・・・神輿の前で景気を盛り上げる大神楽の太鼓の方。 男衆の表情 2・・・重い神輿が肩にずしーんときているのでしょう。 男衆の表情 3・・・今回一番のお気に入り画像です。無心ながら必死になっている様子が私にも伝わってきました。
男衆の表情 4・・・疲れた様子が伝わってきます。 男衆の表情 5・・・真っ白だった装束は泥んこだらけになっています。 男衆の表情 6



須賀での「おしおごり」を三度ほど繰り返した神輿は、最初に海に入った河口の方へと戻りました。その様子を海上から見学する「観光船陸中丸」がすぐ側まで来ています。案内にもありましたが、120名の見学者を現場で募集していました。最初は私も乗船したいなと思ったのですが、撮影が限られるので断念したくらいです。

九時五十分頃ですが、揉み合い押し合いながら神輿は深いところまで進み、中継の船に乗せられ沖に停泊中の御座船に向かっていきました。

神輿と一緒に動いていた虎舞や大神楽の皆さん、色とりどりの棒を振って景気を付けていた若者達、神輿を担いでいた男衆がそれぞれ陸に上がってきます。その表情は終わったという安堵感と満足した様子が伺われました。

最後のおしおごり 1・・・やっと正面から撮影できた神輿です。 最後のおしおごり 2・・・観光船の前を神輿が動きます。
最後のおしおごり 3・・・これが最後とばかりに盛り上がります。 最後のおしおごり 4・・・いよいよ中継戦まで一気に進みます。
神輿は中継線に乗せられます。 乗せられた神輿は安定した場所に固定されます。
色とりどりの棒を持ち陸に戻る若者達 神輿を担いでいた男衆、さわやかな表情でした。


堤防の先に出て曳き船の様子を見ました。もちろんロープ等は無いのですが、五隻の参加でした。岸壁から動き出した満艦飾の御座船を見ていたら、若い頃に見た船越荒神社の祭典と曳き船を思い出し、ものすごく懐かしくなってしまいました。

ここで神輿を乗せた船は、大漁旗で飾られた船に先導され、山田湾の入り口にある明神崎の神社まで行きます。以前は神輿を乗せた船が一番最後で、大漁旗で飾られた十数隻の船にロープで引かれて移動していました。残念ながら、色々な事情等で現在は行われていないと言います。当時のことを知っている人にとって、淋しいことですよ・・と知人が話していました。

私が以前見た引き船の様子は、素晴らしい風景でした。実際に引き船に乗せられて(山田町船越・荒神社祭典)海上に出たのですが、船の舳先では大神楽の踊りがあり、すごく盛り上がっていました。(※以前の記事から)

昭和39・40年の陸中山田船越荒神社例祭の曳き船の様子はこちらからご覧下さい。今はこのような曳き船はほとんど見られないと思われます。当時を知っている方には懐かしいと思われます。

曳き船 1・・・お客さんを乗せて岸壁から離れるところ。 曳き船 2・・・すでに動き出していた僚船。
曳き船 3・・・4隻の船が先に出ていました。 曳き船 4・・・五隻目は神輿を乗せた御座船、満艦飾に飾られ船の名は偶然にも大杉丸でした。


大島小島が見えるのどかな山田湾です。別名、海の十和田湖とも呼ばれる景勝地です。

今回残念だったのは、三年前に見た様に目の前で神輿が海に入る場面が見られなかったし、撮影も遠くからしか出来なかった事である。200mmレンズで引いたものの迫力が不足し残念であった。でも何とか須賀を移動できたので、遠くからであるが撮影することが出来た。早くから来て一番良い場所を確保した人達は、本当に残念だったと思う。

しかし、これは自分が陣取った場所が良くなかったことだし、始めから海に入る覚悟でゴム長を履けば解決することであり、悔しかったがどうにもならない。大杉神社の腕章をしている係の方にお聞きして見た。「去年とは違う場所に入りましたね」・・。そしたら「今までの場所は関口川からの砂が入り込み、ヘドロが多くなった。それでヘドロを浚渫したので急に深くなり、危険になったので場所を変えた」・・とのことであった。

「ロープを張ってある場所が入る場所なのです」、確かにその通りである。河口の遠浅部分、しかも重い神輿を担いで走り回るのだから、海底がしっかりとした場所でないと出来ない。安全には十分配慮しなければならない。来年来るとしたら、ゴム長を履きロープのある場所を確認して場所を確保しなければならないなと思った。

大杉神社に寄らないで国道を南下し、織笠大橋のパーキングで遙か向こうを航行する曳き船を見ました。大島小島がくっきりと見える穏やかな山田湾、四十年前には毎日この光景を眺めて通勤した場所でもあります。間もなく秋が深まり、織笠川にはサケが遡上してきます。遡上する前には、河口付近の沖合を群れをなして泳いでいたのを覚えています。この場所は、若い頃が懐かしく思い出される場所でもあります。

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