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         2009三沢基地航空祭


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ブルーインパルス編隊背面飛行

10月18日のことですが、念願かなっての三沢基地航空祭に出かけてきました。家から日帰り可能な航空祭として松島基地と三沢基地がありますが、出かけてみたいなと思いつつ行事等との兼ね合いがつかず機会がありませんでした。今回、ブルーインパルスとサンダーバーズの二つのアクロバット飛行が見られる絶好の機会と言うことで、かなり前にJA主催のバスツアーに申し込みをしました。

朝4時、ツアーバスは40名の定員満席で出発、東北道から八戸道に入り三沢基地まで直行です。ツアーバスは、青森県立三沢航空科学館まで行き基地内に入りました。ここにはシャトルバスが常時運行され、三沢基地ゲートから航空祭会場迄直行します。バスに乗るため長い行列待ちをし基地内に入りましたが、ここ三沢基地は米軍と共用されていることから警備と所持品検査が厳重でした。

※銃、ナイフ、大型バック、クーラーボックス、テーブル・椅子、ペット及び風船等の持ち込み禁止。自転車、ローラー  スケート、スケートボード等の乗り入れも禁止。また、入門の際、手荷物検査を行っています。

私はカメラザックを背負っていましたので、中を開けてのチェックです。チェックは若いアメリカ兵でしたが、側には警察犬もいてちょっと緊張する瞬間でもありました。シャトルバスを降りて会場に入るとき、日本人警備員がいて同じチェックがありました。厳しいのですが仕方ありません。ここのチェックを終了して、やっと会場内を自由に行動できることになります。

しかし、あまりにも広い会場です。会場案内図面を頂いていますが、どこを見ても人人で一杯です。翌日のニュースで知りましたが、なんと26万人の方が訪れたと言います。撮影しようにも、すでに良い場所は満席であり超望遠レンズが林立しています。観客を入れないように撮影する事はほとんど不可能で、初めての航空祭は人の群れとの戦いでした。

ここでは、航空ショウのごく一部しか見ることが出来なかったのですが、始めて見学した私なりにまとめてみました。もちろんですが、メインイベントである午前中のブルーインパルス、午後からのサンダーバーズは可能な限り撮影することが出来ました。上空を飛ぶのですから、邪魔されずに撮影が出来ますので・・・。



バスから降りた入り口付近に展示されていた航空機です。上段は航空自衛隊機E−2C(早期警戒機)で、駐機する際に主翼が折たためるのが特徴とのことです。下段左側は海上自衛隊機のP3Cで、右側は航空自衛隊機C−130Hと案内板に書かれてあります。いずれもプロペラ機ですね・・・。
航空自衛隊機E−2C(早期警戒機) 航空自衛隊機E−2C(早期警戒機)拡大画像
海上自衛隊機のP3C 航空自衛隊機C−130H

見ていたら、遙か遠くの滑走路に着陸態勢をとりながら降下してくるE−2Cを見つけました。プロペラ機特有のエンジン音が聞こえてきます。

着陸したE−2Cは目の前までやってきて駐機します。プロペラが停止しないうちに、主翼が後方へ曲がり込んでいきます。

完全にプロペラが停止すると、前方にいた誘導員がプロペラを十字になるように廻し固定しました。

E−3Cの着陸 1
E−3Cの着陸 2 E−3Cの着陸 3
E−3Cの着陸 4 E−3Cの着陸 5
E−3Cの着陸 6 E−3Cの着陸 7
E−3Cの着陸 8 E−3Cの機体上部には、丸いお皿状のものが乗っています。飛行の妨げになると思いますが、この中にレーダーがあるので早期警戒機と呼ばれているのでしょう。

落下傘降下展示(米軍)・・・


午前中の早い時間帯はどんよりと曇っており、軍用機特有の色が空にとけ込んでぱっとしません。案内放送があり見ていたら、上空に大型輸送機が飛来しました。ほどなくして、ぱらぱらと豆粒のような人が降下し、気がついたときは落下傘が六個ふわふわと降りてきました。
落下傘降下展示 1
落下傘降下展示 2 落下傘降下展示 3

CH−47Jによる飛行展示・・・

大型ヘリコプターによる、山林火災等で活躍する消火の様子の再現です。聞き間違いでなければ、吊しているバケットには20トンの水が入るとのことでした。

ヘリの大きさが胴体長で16m程あります。20トンの水と言うと、4m×5mのバケットの大きさになります。
CH−47J大型ヘリが水の入ったバケットをつり上げています。

F−2機動展示飛行・・・

一機だけですが、もの凄いジェット音を響かせて滑走路上を低空飛行します。急上昇や降下を目の当たりにすると、ジェット戦闘機のもの凄さが伝わってきます。

滑走路上を水平飛行するとき案内があり、「ただいまの速度は880km位」と聞きました。このF−2の最高速度はマッハ2と言いますから、私達の頭上を飛んだときはマッハ0.7位になります。

F−2機動展示飛行 1
F−2機動展示飛行 2 F−2機動展示飛行 3
F−2機動展示飛行 4 F−2機動展示飛行 5
F−2機動展示飛行 6 超音速ジェット戦闘機を間近に見たのは、今回が初めてになります。カメラを持って追いかけるのがやっとの事でもあり、もっと間近で飛ばれたら出来そうもありません。

光線状態が良くなくて逆行気味になり、機体の様子があまりはっきり分からないのが残念でした。


翼端等から出る飛行機雲(ベイパー)について・・・

以前から気になっていたことですが、映画等で見るジェット戦闘機が高速旋回や急降下するときに、翼の先端等から糸を引いたような雲が発生し、その後瞬時にして消え去る雲を見ることがあります。ジェット機が高空を飛行するとき、天候条件によって生じる飛行機雲はしょっちゅう見ることが出来ますが、戦闘機の翼端から生じる飛行機雲は低空でも生じ、すぐ消え去っていきます。

今回の三沢基地航空祭でも、高速で飛行するF−2やF−16戦闘機が低空飛行をした時、かなりの頻度で目視することが出来ました。早速ネットで調べてみたら、名称を「ベイパー」と言い空中に見える水蒸気と言うことでした。


翼まわりの低圧部によるもの・・・
揚力が生じている飛行機の翼上面では気圧が低くなっている。このとき大気は断熱膨張によって温度が下がっているため大気中の水蒸気が凝縮して水滴となり、飛行機雲として観察される。

特に翼端付近では、翼下面と上面の気圧差から翼端渦と呼ばれる渦が生じており、中心付近の低圧部で雲が生じやすい。ドッグトゥース(翼の切り欠き部)や、LEX(胴体と接するあたりの翼前縁部が延長されたもの)といったところに生ずる渦によっても生成されることがある。

ただし、いずれも大きな揚力が必要な引き起こしや、旋回といった高G機動時に生じやすく(大きな揚力が生じているときにはより低圧になっているため)、水平飛行時にはふつうこの種の雲は見られない。しかしながら、高揚力装置の一種であるフラップを完全に展張し揚力を大きく増す着陸時には、高G機動ではないものの、フラップ端や翼端に渦による雲が生ずることがある。   (※ウイキペディアより)


撮影した数多くの画像をチェックしたら、ブルーインパルスの飛行では見つからなかったのですが、F−2機動飛行展示とサンダーバーズショウの飛行では数多く見つけることが出来ました。かなりの高空飛行の画像もあり不鮮明でしたが、「ベイパー」画像をまとめてみました。

※太平洋戦争時、日本の撃墜王と称されたゼロ戦パイロット・坂井三郎さんの書かれた「大空のサムライ」の文中に
  も、空中戦の時にもゼロ戦の翼端から出ているとの記述もありますし、先頃の新聞紙上にあったロケット打ち上げ
  の写真でも、ロケット全体が先端から発生したベイパーにより筒のように覆われていました。

  また、自動車レースの場合にも車体の先端部から発生することもあると言います。

F−2機動飛行展示から・・・

画像を調べてみると、翼の先端部からは糸を引いたように白い雲(ベイパー)が発生します。また、翼の付け根部分から両側に出ているのもあります。この場合、翼の上面から発生し下に流れます。翼の下には生じません。

偶然と言いますか、翼の先端部に輪のようになっているが見られますが、かなり高いところを飛んでいるときのもので不鮮明なのが残念でした。輪のようになる場合もあると言う説明文を見て、この発見は嬉しくなりました。
ベイパー 1
ベイパー 2・・・翼端と翼の付け根部分から発生。 ベイパー 3・・・翼の付け根部分から発生。
ベイパー 4
ベイパー 5・・・左翼先端部に輪のように見えています。 ベイパー 6

サンダーバーズショウから・・・

F−16ジェット戦闘機が急降下する場合に生じたベイパーです。天候が回復し、青空に白い線が引かれたようにすっきりと見えています。

最後の画像は、急上昇し宙返りするときに生じたベーパーです。これは翼端ではなく、翼の付け根から出ているように見えます。

ベイパー 7・・・これから急降下するのでまだ短いです。
ベイパー 8・・・急降下の時に発生、長い線に見えています。 ベイパー 9・・・宙返りの時に翼の付け根から発生。


ブルーインパルス展示飛行
サンダーバーズショー
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