location:uchinome.jpトップ>暮らしの表情>民俗芸能アラカルト>鬼の館芸能公演・谷地鬼剣舞>一人加護
一人加護・・・ 今度は加護ものの一人加護をご紹介致します。加護ものとは、仏恩に感謝しまして踊られる踊りだと言われております。一人加護の所作をご紹介させて頂きます。 一人が走りながら飛び出して白面をつけております。今日は踊られ方が中学生だと言われますが、踊りの所作の中に四方を踏み固めるという仕草がございます。これは、地の中に住む悪霊とか怨霊を浄化させるという意味合いと、五穀豊穣・悪魔払いと言った所作でございます。四方を踏み固めることによりましてそう言ったものを退治し、我々の生活を守ると言う意味合いがございます。
この鬼剣舞の白面をつけると言うことは、技術的にも技能的にも、踊り組の中からの信頼性等が高い人にだけこのお面が与えられると言います。中学生がこのお面を被ると言うことは技能的にも相当上のものであると思われます。
如何だったでしょうか、中学生による一人加護でした。大人顔負けの技量で躍動感あふれる踊りでございました。 いやあ、躍動感あふれる舞を見ていて素晴らしいなと言うことと、技能的に成人を越える後継者が育っていることに嬉しくなりました。最初に見た可愛い幼児鬼剣舞、衣装もぴったりと身体に合っています。母親の手造りでしょうが、小さい頃から郷土を愛する心が育っているなと思いました。 私の近くの小中学校や幼稚園・保育園でも、郷土芸能を子ども達の情操教育のために取り組んでいます。郷土に根ざした伝統芸能に目を向けられると言うことは、自分達の祖先の感謝と祈りの心を理解することにつながります。今はよく分からなくても、大きくなってから自分の生まれ育った郷土を見直すきっかけになるだろと思われます。