花折は立合と言われる「稚児舞」の演目の一つで、隔年に舞うことになっています。桜の枝を肩にして向かい合う極緩やかな舞楽風の舞で、春の息吹を感じさせます。二人の稚児が桜の折枝枝を肩にして出、向かい合い、「いざさら花を折り持ちて、當社に手向け申さん」と謡い、出て神前に花を捧げ、戻って当社の周囲を讃め謡い、千秋万歳を寿ぎます。その後地謡に合わせ中啓を開いて舞います。
※中啓・・・儀式に用いる扇で、たたんでも半ば開いているように見える扇のこと。
この花折の舞は春の藤原まつりで舞われたもので、7月のあやめまつりでは舞われておりません。解説中に雨模様になり、詳しいことにはふれられません。現場での解説の一部と参考資料から組み立ててみました。地方の僧五人が謡をのべ伴奏の太鼓はありません。二人の童子は小学生でしょうか、緊張しつつもゆっくりと舞っている姿が印象的でした。代々引き継がれている家の子ども達とは知りませんでした。 |