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      2009花巻市大迫・宿場の雛まつり


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展示会場一番の見せ場でもある享保雛お内裏様です。

享保雛・・・
江戸中期の享保年間(1716-35)に流行した雛人形。坐雛の原形とも言われる寛永雛を発展させた雛であるが、衣装が金襴や錦などを使う豪華なものとなり、面長で切れ長の目をもつ気品高い顔立ちをしている。

前回訪れたときは、展示公開場所が商工会議所でした。その中で、照明制限等をして丁寧に扱われていたのがこの享保雛です。蛍光灯の紫外線が衣装の染料を退色されるという事でした。

今回見学してあれれと思ったのは、室内も天井も埋め込まれている蛍光灯で明るくなっていました。見学する立場では良いのですが、貴重な雛人形を保存する立場から見たらどうなるのかなと思います。

古今雛のお内裏様、今日雛と比べると豪華な作りが分かります。 古今雛・・・
江戸時代の明和年間(1764-72)頃に作り始められた江戸生まれの雛人形。江戸十軒店(じゅっけんだな)の人形師であった原舟月が顔を作り、古式に則った有職雛の形式で作り上げた。顔は写実的で整っており、眼にガラスや水晶で象眼するなどの工夫がなされ、衣装も豪華であでやかである。(※頂いた資料から)

気をつけて見ないと、私には「享保雛と古今雛」の区別がはっきりしません。頂いた資料によると、享保雛は笏を持つとありますが、上の画像の享保雛にはありません。女雛の飾りがすごく華美になっているので、なるほどとなりました。
花巻人形です。全体に煤けた様にに見え、神棚等に保存されていたと思われます。 花巻人形・・・花巻市で江戸中期から昭和初期まで作られた土人形。享保年間(1716-35)に、花巻鍛治町の太田善四郎という職人が京都の伏見人形や、仙台の堤人形などの製作方法を学んで始めたものと言われる。一時途絶えたが、昭和49年に民芸品として復活した。

素朴で色とりどりの花巻人形は、享保雛や古今雛とは違い庶民的で手軽に入手出来た故に愛されてきたと思われます。会場に所狭しと並べられた200体の雛人形、武家ものや縁起物の恵比寿大黒様が並んでいました。

世相を反映したものとして、日露戦役当時の軍服姿の人形等があります。保存が悪いとぼろぼろとなるので、農家や民家の神棚に置かれていたと思います。
人々の想いである長寿への願いは永遠です。 色々な種類の雛人形がある中で、タイトルが付けられているものがありました。宮廷もの、、武者人形、弁慶と牛若丸、舌切り雀、太田道灌、浦島太郎等々ずらりと並んでいます。

特徴的な人形から、長寿を祝う高砂人形を選んでみました。今も昔も長寿を願う気持ちは変わりません。江戸時代においては、人形のような翁と媼んぽ姿は憧れに近いものがあったと思われます。

この画像は2月27日に撮影したものです。画像処理をしていて気がついてのですが、享保雛・古今雛の姿に不満を感じ、最後の日になる3月3日に再度訪れて撮影してきました。詳細はこちらからどうぞ。