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        奥州市胆沢区・於呂閇志神社


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R397号から分岐する於呂閇志神社入り口参道。
奥州市胆沢区・於呂閇志神社・・・

満開のサクラのトンネルをくぐりながらR397号を胆沢ダムに向かう途中、若柳中学校の少し手前右側に一際目立つ赤い鳥居が見えてきます。今まで何回となくこの場所を通過していますが、何故か一度も足を向けたことの無かった場所になります。

4月22日のことですが、胆沢平野の田んぼに水を引く「徳水園通水式」が行われました。その帰り道の時ですが、気になっていた「於呂閇志(おろへし)神社」に寄りました。神社境内南側にある水路は、通水した徳水園からの水で満水状態、音を立てて流れていました。

神社の名称の表記ですが、正式の神社名が閇の字が扁額には閉の字が刻まれています。「閇(へ)」の漢字は手持ちの漢和辞典で探しても、門を部首とする漢字に見当たりませんでした。ここではネット資料の神社名表記から漢字をコピーして使用しました。

トップの画像は、国道から分かれて「於呂閇志神社」に向かう一の鳥居とその奥の桜並木の様子です。天気の良い春の日、明るい日差しにサクラの花も満開状態でした。


由緒・・・

当神社(於呂閉志胆沢川神社)は、明治4年に「於呂閉志神社」と「胆沢川神社」を同床に合祀した延暦17年(789)の延喜式神名帳に記載された神社です。胆沢川神社は大同2年(807)坂上田村麻呂の勧請と伝えられ、祭神は水速女命として水神様を祀る神社であり、祭日は9月12日である。

於呂閉志神社は、元来石淵地区の猿山に鎮座する。「於呂閉志神社略縁起」によれば広仁元年(801)、嵯峨天皇の勧請と伝えられています。祭神は、須佐男之命、木花咲耶姫命を祀り、祭日は、4月29日、この春の例祭には、神の「よりしろ」となる椿、隈笹、お札からなる「御守札」を配る作神様として神事がみられます。

本殿には方一間木造入母屋造で、桟唐戸には黒漆塗に金泥をもって竹に雀、九曜紋並びに桐紋を描いた旧伊達宗章廟厨子が収納されています。江戸時代初期の様式美が窺えます。

                                              平成二十年三月  奥州市教育委員会

                                                          ※境内案内板より


二の鳥居と神社境内 一の鳥居(赤鳥居)をくぐり、300mほど進んだ所に二の鳥居が見え、神社境内に入ります。

境内入り口付近に広場があり、ゲートボール場やグランドゴルフの場所が見受けられました。

正面に拝殿、右側に社務所があります。拝殿左にも鳥居があり、ここからも境内に入ることができます。
拝殿正面全景 拝殿正面全景です。後ろには本殿があり、右側には祭神が何かは不明ですが末社がありました。

春先でもあり、木々の葉が出ていませんので境内はきれいに整備されています。
「於呂閇志神社」の扁額 「於呂閇志神社」の扁額です。刻まれた扁額の表記文字ですが、「閇」が「閉」になっています。

この漢字の使い分け、詳しいことは不明です。
ずらりと並ぶ石碑群ですが、ほとんど読めません。 神社拝殿左側に赤鳥居があり、ここから境内の外に通じます。

ブロックのフェンスで囲まれていますが、興味のある石碑群が並んでいました。

しかし、ブロック塀で区切られ、石碑に刻まれた文字の下側が撮影できません。

石碑の文字で私が読めたのは、「雷神」「大山津見神」位であり、難しい昔の漢字表記で分かりません。

石碑の下の部分が茶色に変化していますが、長い間土中にあったものと思いました。

4月22日の通水式会場で頂いた資料の中に、放水式の由来について解説があり読んでいたら引き込まれてしまいました。この地で米作りをしていた先人たちの間で、冷害・干害のない豊作な年であるように祈ってきた神様(作神様)が、猿岩の頂上にまつられている於呂閇志神社のことだと言います。ここに参拝し、つばきの切り枝とささ、神符をもらいに来ていたと言います。遠くは山越えをして、お隣秋田から来られていたと言いますので驚きでした。

雪解け後のダム湖畔道路の通行が開放され、猿岩方面に通じる橋が通られるようになりました。胆沢丸ごと相談所のブログで紹介されていましたが、猿岩頂上付近にある「於呂閇志神社奥の宮」まで車で行けることが分かりました。そのうちにと思いつつ、まだ行動開始していません。奥の宮を撮影できたら、改めて「於呂閇志神社」の詳細を撮影し併せて紹介する予定です。
                                                      (2014.07.18 作成)