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       倒れた巨大古木・処理あれこれ


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、家の西側にごろりと倒れた杉の巨木(我が家の屋のご神木)の様子です。

青天の霹靂になった台風一過・・・

2013年10月16日11時過ぎ、母屋の屋根にごとんと何かぶつかる大きな音がした。何だろうと思いながら外に出てみて思わずうーんと絶句・・・。根元太さ1.2m程、高さ15m程あったご神木(杉の木)が西側の庭にごろんと転がっていた。

2012年春先に家の西側の杉の木(通称いぐね)を伐採した時、迷った末に残しておいた我が家のご神木である。この巨木がうまい具合に空き地にそっくり転がって倒れていた。間違って母屋の屋根にぶつかれば、間違いなく屋根がつぶれ家が半壊していたと思われる。

根本の直径が1.2mほどあり、本来の高さは25mほどあった我が家伝来の巨木である。二十年ほど前、何故か地上高15mほどのところから枯れて先端部が落下し、15m程の所から枝が横に出て伸びてバランスの悪い姿の木であった。実際の姿は根元がほとんど腐り、よく倒れないで立っていたなと思えるのが実態であった。先端部の枝が枯れた巨木の中に根を生やしたような形になり、何とか生きていたのが不思議なくらいの姿であった。

今日は台風26号が東北地方を通過した日です。この台風で倒れたものですが、不思議なことと言うかおもしろいことに気がつきました。杉の巨木と並行して生えていたのが同じぐらいの高さの「エノキ」でした。よく見たら、今までとは違った角度に曲がっていました。エノキの幹に接してこすられながら、ずずっと杉の木が寄りかかって倒れ、柔らかいエノキを曲げながら母屋の西側にずり落ちたものでした。

ほぼ真っ直ぐに立っていたエノキが母屋の方に大きく曲がり、枝が屋根のトタンにぶつかるくらい曲がっています。 根元の土が盛り上がり、根の部分が土から出ていました。(※当日の日記より転記)


トップのロゴ画像は、家の西側にごろりと倒れた杉の巨木(我が家の屋のご神木)の様子です。今回のドキュメントは、倒木の様子、長さ15m根元直径1.2mほどの倒れた古木の片付けの様子、家を守ってくれたエノキの枝下ろしの様子をまとめてみたものです。


太さ1.2m、長さ15mはでっかい木です。 台風一過の出来事

台風26号で倒れた杉の巨木と、その支えになったエノキの様子です。

倒れる前のエノキは、真っ直ぐ上に伸びていました。杉の巨木から見たら、頼りにならないほど細いエノキですが、「柔よく剛をを制す」の例え通り家を守ってくれました。
根元の様子と後ろのエノキ。 杉の古木ですが、根回りがほとんどが枯れてしまい、南側にある部分だけがかろうじて生き残っていました。

この画像でははっきりしませんが、エノキと並行して立っている木質の部分が生きていました。

すっかり腐っている根回りです。 さらに接近して撮影した様子ですが、これでは生きている部分が分かりません。

逆の立場から言えば、よく今まで倒れないで居たなあと驚く方が先になります。
正面から見た根元の様子。 正面から見た根元の様子です。左端に引きちぎられた木質部がありますが、この部分だけが生きていました。
生きていた部分を強調してみましたが・・。 生きていた部分を強調して撮影した様子です。生木を引き裂くと言いますが、その様子が何とか分かります。

それ以外の部分は枯れてしまい空洞になっていました。
先端部の様子。 先端部の様子になります。枝はほとんどなく、かろうじて先端部近くに枝が集中しています。

幹にまとわりついている蔦状の木はノウゼンカズラの幹です。

15mの先端部できれいに咲いていました。枯れ木に花の状態ですが。
曲がってしまったエノキと母屋の様子。 曲がってしまったエノキと母屋の様子、その下にごろりと転がる杉の古木(枯れ木)。

台風一過の青空とエノキ、築120年になる我が家の様子です。

地上4m程で大きく枝分かれしています。右側の枝が屋根にぶつかりますので、今回はこの部分から切断することになりました。

2014年1月29日倒木裁断処理・・・

今にして思うに、エノキに支えられて倒れたから母屋に直撃をしなかったものです。エノキにぶつからない方向に倒れていたら、築120年の昔の我が家は屋根もろともつぶれていたはずです。そんなことを思ったら、無事に家が残ったのもご神木の御利益であるし、実際に自分がその下の部屋に居たのですから命拾いをしたと言えます。古木処理を巡って色々な想いがあったものの、以前に「いぐね」処理をしてもらった業者にお願いして片付ける事になりました。

「いぐね」処理の時もそうでしたが、伐採や片づけには重機の使用がなければ出来ませんし、廃材となった立木は処分場へトラックに積んで運搬します。このトラックに積み込む作業にも重機の利用が不可欠ですし、重機が移動する場所も我が家の敷地内にある畑を移動してもらいました。雪がかなり積もっていましたが、ゴムのキャタピラーは雪にめり込まず意外でした。前回の作業も雪の中で行いましたが、畑にはキャタピラーのめり込みが跡が沢山ついていました。
倒木裁断 1・・・雪の中から掘り出します。 毎日続く積雪で、巨大な倒木も雪の中に埋もれていました。しかし、重機の爪はがっちりと木の本体をつかみ持ち上がると雪の中から出てきました。

完全に枯れていたのではなく、南側の幹の部分は生きており樹皮の下からきれいな木部が出てきました。根元の部分は完全に枯れており、よく今まで自立していたなあと驚きます。
倒木裁断 2・・・生きている部分。 倒木裁断 3・・・完全に枯れている部分。
倒木裁断 4 今日の頭領さんと言いますか、伐採等の一切の指示を出される責任者の方です。

この部分の太さが80センチほどあり、普通のチェーンソーでは仕事にならないとの事で、レンタルの機械を使用しました。

前回もこの方が来られて「いぐね」の伐採をしましたが、私と同年代の方ですが高い木の中程まで登り、枝おろしやロープ結びをしていました。プロの方のすご技を目の当たりにし、言葉がありません。
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