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location:uchinome.jpトップ>ドキュメント3.11巨大津波・三陸沿岸被災地の今被災地・釜石市>その2

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釜石市・両石地区・・・

45号線一番の難所とも言える両石地区のカーブと急勾配、三陸道が開通すれば通ることが無くなる。日陰であり冬場は怖い場所になる。坂を上り降りた所は両石地区、いつも通るときは狭い町並みが両側から迫っていたが流されて広々となっていた。

この街を抜けるときは直角カーブで、突き当たりは水門のある高い防潮堤になっている。この水門と巨大な防潮堤が破壊されて横になっていた。道路は復旧用の仮設であり、片側通行の狭い場所を曲がりながら抜ける。両石湾も外海に面しているので、大津波をまともに受けて破壊されてしまった。地形的にはV字型の集落であり、こんな所までと思えるほど大津波で完全に破壊されていた。

直角カーブの急坂を下りると両石集落である。道路の両側は瓦礫だけで、民家はもちろん建物等はほとんど見当たらない。

外洋の大津波が狭い集落に押し寄せ、完全に山の根元まで来たと思われる。
両石地区 1
両石地区 2 両石地区 3
両石地区 4 両石地区 5
両石地区 6 両石地区 7
両石地区 8・・・息子撮影画像から。 漁港に入るところで一旦停止する。ここからは片側通行になるが、止まったところに両石葬祭場の看板があり、現実の厳しさを目の当たりにした。

かなり高いところにある民家も破壊されている。
破壊された防潮堤 1 元の45号は完全に破壊され、巨大な防潮堤がころがっていた。水海トンネル方面から来ると、山間の崖斜面と巨大堤防の間の狭いところを直角にカーブする難所でもあった。

このコンクリートが根元からひっくり返っている。復旧道路は仮設であり、片側通行の急坂であった。穏やかな海の表情が無情に思えてきた。
破壊された防潮堤 2 破壊された防潮堤 3
破壊された防潮堤 4・・・息子撮影画像から。 破壊された防潮堤 5・・・息子撮影画像から。
水海隧道 両石漁港を抜けると見えてくる水海トンネル、ここを抜けると登り坂になり鳥谷坂トンネルに至る。

かなり前からあった釜石テレトラック、この建物にも大津波が襲ったようである。

道路下は川があるのか、かなり上流まで津波の押し寄せた痕跡があった。
トンネルを出た所から見た下の様子、瓦礫がここまで来ている。 道路が壊れ一方通行、正面の建物は釜石テレトラック。

釜石市・港町地区・・・

直進しないで市街地に入る予定であったが、45号を直進し釜石高架橋から港の様子を見ながら進む。高架橋を降りると警察署、運転免許センターが見えてきた。

外洋からの大津波を直接受けた場所でもあり、コンクリート建物以外は壊滅状態であった。

高架橋を降りると見えてくる小澤ビル。

出光スタンド 1 出光スタンド 2
釜石高架橋を降りた道路 1・・・正面は三陸鉄道南リアス線。 正面に見えているのは三陸鉄道南リアス線の高架橋、その下は瓦礫の山である。瓦礫の中に「津波注意 津波浸水想定区域」の看板があり、空しい思いを伝えている。
釜石高架橋を降りた道路 2 釜石高架橋を降りた道路 3
運転免許センターが見えてきた。かつて山田にいた頃、ここまで来て更新手続きをした。街路樹の上がもぎ取られゴミ等が付いたままであった。

釜石警察署、運転免許センターを見ながら突き当たりの交差点を左折する。
警察署と運転免許センター 運転免許センターを下に見ながら進む。
45号の隧道 港町通りから出た45号線は隧道をくぐり、大平地区に入る。左手に大型船舶等が停泊する埠頭が見えている。海王丸の寄港があり、総帆展帆を見たのもこの埠頭。

3月11日の大津波発生時、車のテレビで見ていた釜石港の惨状は今でも目に焼き付いている。

平田地区から唐丹地区へ・・・

釜石観音を見ながら大平地区に入る。高い場所から見下ろす観音様の目に、大津波はどの様に映ったのであろうか、そんなことを思いながら平田地区を通り抜ける。

※ここからの45号線は高い場所を通るので、海岸に降り
  なかった。

平田地区を抜け坂道を登るとき、左手に平田総合公園が見えてきた。広場には、自衛隊の皆さんの野営テントが整然と並んでいた。

ここを拠点にして、復興作業瓦礫撤去や捜索活動をしている自衛隊の皆さんに、本当にご苦労様と頭が下がる。
唐丹小学校 1 しばらく南下したら、左手の海側に学校が見えてきた。車窓から息子が撮影したものであるが、防潮堤側の小学校が完全に破壊されている。

後日地図を参考に場所を確認したら、唐丹地区にある唐丹小学校であった。校庭や体育館はほぼ壊滅状態であり何も残っていない。
唐丹小学校 2 唐丹小学校 3
唐丹小学校 4 フェンス越しに防潮堤が見え、その奥には何事もなかったように穏やかな海が見えている。しかし、堤防の内側は瓦礫の山で悲惨の一語に尽きる。

そのまま45号線を南下し、吉浜、越喜来を道路下に見て大船渡に入る。
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