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岩手の鍾乳洞 ほっづぎある記  

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23:00 家を出る・・・

深夜のドライブになるが、途中の道路上でタヌキの死骸を三頭ほど見かけました。途中の大東地区は濃霧であり、室根地区もこうなると大変かなあと思いながら走りました。室根区役所に駐車場があり入れましたが、家からはほぼ70分かかったことになります。

さすがに深夜でもあり、人の姿は見られません。目の前の消防屯所に電灯がついており、神輿担ぎの男性でしょうが白い衣装に着替えをしています。さあてと、2時までどう過ごすか大変です。


1:50 国道に出てみる・・・

荒馬町内行進を見るために国道(R284)に出ました。それほど寒くないものの、完全防備の冬支度です。交差点まで出たら、交通整理が始まっていました。道路の南側に位置し行列を待つことにします。遠くの方から「どんどこ・どんどこ」と太鼓の音が聞こえてきました。


2:00 荒馬行列と騎馬武者達・・・

国道の西側(一関方面)から提灯を灯した行列が来たようです。側に居られた消防の男性にお聞きしたら、「今まで山の方にばかり居たので、見るのは初めてですよ・・」と笑っておられました。また、同年代の女性は「遠くの方にちらちらと明かりが見えるでしょ・・、あれがそうですよ。あれがここを通って行くの。昔は道路に明かりなかったので、幻想的でしたよ・・」と昔を懐かしんでおられましたし、「この行列を見ないと、お祭りの気分がしませんよ・・」と話してくれました。

遠くの方から太鼓の音が聞こえていますが、消防の男性が「あれは寄席太鼓だよ・・」と教えてくれました。正直の所、暗闇を進む馬に向かってストロボを使用するのをためらいましたが、あちこちでばしゃばしゃとストロボ使用のシャッター音がするので、気を配りながら撮影した私です。


画像処理雑感・・・


ご存知のように、暗い場所でストロボを使用して人物撮影をすると、カメラと目線の位置関係により「赤目現象」が生じます。これは暗いところでの私達の瞳孔が大きく広がっていますので、ストロボの一瞬の光が目の中に入り、眼底の網膜が写り込むことから避けられない現象なのです。

神楽や祭りの場面でのストロボ撮影が多い私は、可能な限り「赤目現象」は修正しています。今回も深夜の暗いところでの荒馬行列の撮影ですから、かなりの方の目の表情に「赤目現象」が生じていました。あれれと思ったのは、人物だけでなく馬の場合も同様でした。しかも馬の目は人よりも大きいので、余計「赤目現象」が目立つのです。

あまりひどいのは修正してありますが、中には赤目ではなく「白目現象」「部分的な緑目現象」があったことです。こんなことは今まで経験がありませんで、白目現象は白内障、緑色現象は緑内障なのかなあと勝手に思いこみました。人も馬も目の構造や病気は同じですから意外な発見でした。

2:00 荒馬行列・・・

道路は外灯の明かりのみで周囲は真っ暗。行列の先頭は二名の世話役代表の方。
荒馬行列町内行進 1・・・世話役代表の方々。
荒馬行列町内行進 2・・・威勢のよい声が深夜の街中にひびいていました。 続いて裃姿で腰に刀を手挟んだ武者姿の四人が、深夜の町中に響き渡る様な大きなかけ声をあげて進んで来ます。「お行列・・」と聞き取れました。

いやあ、威厳がありました・・。
荒馬行列町内行進 3・・・荒馬先陣の長い幟旗です。 騎馬武者の前には、「牟婁峯山荒馬先陣荒馬保存会」と書かれた長い幟旗を担いだ方が先頭になり、馬に乗った武者姿の方が続きます。手綱を両側からひかれ、「カッポカッポ」とアスファルトに響く蹄の音が心地よく耳に入ります。

資料によると、武者姿で騎乗している方は当時の子孫の方であると言います。1300年ほど前から続けられているこの行事は、厳粛な儀式であることに感動します。
荒馬行列町内行進 4 荒馬行列町内行進 5
荒馬行列町内行進 6 荒馬行列町内行進 7
荒馬行列町内行進 8 荒馬行列町内行進 9
荒馬行列町内行進 10・・・国道から神社に向かう交差点、沢山の方が出迎えていました。 目の前を通り過ぎた荒馬行列を追いかけて町の中に出てみました。南流神社に向かう交差点で右折し南に向かいますが、ここの曲がり角では多くの人が見ていましたし、写真やビデオを撮影する方も見られました。

南流神社はここから上に進んだところにありますので、私も向かってみました。

南流神社へ向かう・・・

資料によると、室根神社勧請の際、鎮守府将軍大野東人が参拝されたとされる南流神社です。ちょっとした登り坂になっていますが、静かに静かに進んできます。

南流神社へ向かう 1
南流神社へ向かう 2 南流神社へ向かう 3
南流神社へ向かう 4・・・ここで清めの水もらいます。 行列が止まったのでよく見たら、井戸のある地蔵尊の祠で長い柄の柄杓で水を汲み、一頭づつ清めの水をつけていました。

その方向には行けませんので、様子を撮影したものの手元の様子ははっきりとしません。
南流神社へ向かう 5 南流神社へ向かう 6・・・道路上の物体は排気ガスならぬ排泄物です。
南流神社へ向かう 7・・・排泄物はアスファルト上を流れていました。 あれれと思ったことは、荒馬は生きた乗り物ですから排気ガスならぬ排泄物を遠慮無く道路に落としていました。アスファルト道路は水分を吸い込まないので、どんどん斜面を流れ落ちていきます。

どうなるのかなと見ていたら、行列の最後に軽トラックがついていて係の男性がスコップで丁寧にさらっておられました。ちゃぐちゃぐ馬この時と同じなのを思い出していた私です。

下の画像は、正面から見た二頭の荒馬の様子です。
南流神社へ向かう 8・・・刀を腰に手挟んだ武者と両側から手綱をしっかりともって歩きます。 南流神社へ向かう 9
南流神社へ向かう 10・・・参拝を終えて降りてきます。 神社に参拝した荒馬行列は町通りの方へと降りて行きました。暗かったことや撮影するのに夢中だったので、行列の馬は20頭ほど居たように思えました。(正確には17頭ですが・・)

行列が終了したのが2:45であった。
南流神社正面。 深夜の南流神社です。ここには、本宮と新宮の神輿が安置され祭り二日目に室根神社まで運ばれると言います。

暗い場所でのストロボ撮影ですから、周囲の詳細等は分かりません。

荒馬行列が終了したのが午前二時二十分頃でした。


2:45 深夜の下見・・・

荒馬行列も終わり静かになった室根町通りです。あまり眠くもなかったので、マツリバ行事が行われる場所の下見を兼ねて歩いてみることにしました。深夜でもあり誰も居ない町並みです。マツリバへの入り口が分からないままうろうろしたら、室根山登山口の方まで来てしまい慌てて戻りました。

マツリバ入り口は荒馬本部の北側にあり、そこには会場案内図が貼られてあります。よく見ていたら、一般観覧席は限られており、個人所有の桟敷席が各所に設置されてあります。しかも、個人所有の桟敷席は一般の利用は出来ませんと注意書きがありました。

マツリバ現場に行って気になったのは、通路と敷地の間に虎ロープが張られてあり、一般はどこで見ればいいのかはっきりしませんでした。

荒馬先陣町宿・・・

大きな幟旗が立てられ、紅白の幕が張られた場所は深夜の街中で賑わっていました。入り口には「荒馬先陣町宿」と書かれた看板があり、左側奥には先ほど町内を行進し参拝が終わった馬が控えていました。

マツリバの場所は、ここから北側に進んだ丘の上にありました。
深夜の下見 1
深夜の下見 2・・・新宮陸尺事務所。 深夜の下見 3・・・室根神社社務所。
深夜の下見 4・・・最上部の様子。

杉の丸太12本で組まれた櫓で、カヤと杉の葉で葺いた屋根が付いています。中央で仕切られているように見えますが、右側が本宮で左側が新宮です。

最上部、中央部、下段部を分けてみました。中央部の上段まで神輿が上げられるとのことですから、凄いことになります。

下段部の前には祭壇が造られていました。

深夜の下見 5・・・中央部の様子。 深夜の下見 6・・・下段部の様子、中央に祭壇がありました。
深夜の下見 7・・・杉の木で組まれた仮宮の櫓です。

深夜に撮影した仮宮の全体です。右側が本宮、左側が新宮と二列に建てられますが、本宮の方が少しだけ高くなっているのことです。暗い場所なので良く分かりませんでした・・。

一般観覧席はマツリバ仮宮の北側にあり、三段作りの立ち見席でした。実際に歩いてみてどこに位置すれば良いのかを確かめてみましたが、鉄鋼作りの一般桟敷席は露がおりて水だらけになっています。

ここで朝まで粘るのは大変だなあと思い、始まるまで車で休むことにしました。

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