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         花巻市・胡四王蘇民祭

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胡四王神社の蘇民祭はソミンとも呼ばれ、花巻地方に原因不明の難病が流行したことから、 蘇民将来の説話譚に基づき慶応元年(1865年)より始められたと言われている。

戦後しばらく途絶えていたが、昭和49年氏子青年達の手によって復活し今日に至っている。かつては羽山神社などでも行われていたが、現在では市内唯一の奇祭として市指定文化財となっている。

また岩手県内で行われている蘇民祭は、全国的にも有名な水沢の黒石寺蘇民祭をはじめとして、九箇所でその存在が知られている。胡四王神社の蘇民祭はそのトップを飾り、毎年正月二日の午前九時から正午にかけて行われている。

無病息災、商工繁栄、家内安全、国家安穏、五穀豊穣を願って遙拝殿で行う祈年祭に始まり、白はち巻に褌、腰に注連縄を巻き、白足袋に草鞋ばき姿の年男達による裸参りと続き、山頂拝殿前にて松明を灯し境内の内外を清める浄化祭を経て、同境内にて勇猛果敢に一つの蘇民袋をめぐって奪い合いを繰り広げる蘇民袋争奪で祭りのハイライトを迎える。※現場にある説明看板から。



東北新幹線・新花巻駅の南側に、花巻出身の宮沢賢治がこよなく愛したと言われる胡四王山があります。胡四王山の麓には、宮沢賢治記念館を始めとして宮沢賢治童話館などの施設があり、賢治フアンの皆さんが数多く訪れる場所でもあります。

最初の画像は、国道456号線脇にある賢治記念館への入り口です。ここから車で入り、記念館の更に奥に進んだ所に胡四王神社があります。

蘇民祭はこの神社の境内で行われます。蘇民祭に参加するための神事や水ごりは、ここから下にある社務所の遙拝殿で行われ、手に手に松明を持ち500m以上の石段を裸参りの行列が神社まで登ってきます。
胡胡四王神社への入り口で、車で行けます。 胡四王山山頂にある胡四王神社

私は最初に神社の上まで車で移動し、それから標高差100m、距離にして500m程の石段を麓まで降りました。今年は例年にない暖冬ですが、さすがに山の中ですから通路の石段や坂道には雪がありました。きれいに整備された参道ですが、下った途中で上を振りかえると大変な坂道です。何しろこの階段を、行列の追っかけをして撮影しながら登ってくるのですから・・。

この参道の付近は、春になると「カタクリの花」が咲き乱れ、春の使者とも言われる「ヒメギフチョウ」の姿が見られるところでも有名です。私の大好きなヒメギフチョウは、雪の下の枯れ葉の中でサナギの状態でじっと春を待っています。
山頂にある胡四王神社から社務所に降りる延々と続く石段。 15分ぐらい石段を下りたところにある社務所。

この場所が胡四王神社の参道入り口になります。近くにはJR釜石線が走り、東北横断道釜石秋田線もあります。遙拝殿のある社務所は、左側の奥にありました。道路には雪がないのですが、社務所の前には少しですが雪が残っていました。

赤い鳥居の奥が、頂上にある胡四王神社への参道入り口になります。
山頂にある神社への参道の入り口です 参道から入った所で、赤い鳥居が山頂への石段入り口。左に曲がると社務所があります。

午前9時から社務所前で、裸参り連の男達による餅つきがありました。この餅は遙拝殿で神事に使われ、さらには神社の境内にまかれるものです。

画像の左端で、小さな男の子がじっと餅つきを見ています。裸の上に大きなコートをまとっていますが、餅つきをしている裸参りの男達と同じ姿です。気がついたことですが、黒石蘇民祭と書かれたコートでした。奥州市水沢区の黒石寺蘇民祭は全国的に有名ですが、そちらから参加していると言うことでした。
年男達による餅つきの様子。 餅つきを眺めている男の子は、本日特別参加の小学生です。
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