2013八幡平市・平笠裸参りに戻る

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北鳥居から出発 1 9:10 北鳥居から出発・・・

いよいよ裸参り行列の出発です。北鳥居から出てたんぼ道に向かいます

宮司の後に大きな幟旗が続き、大きな文字で、・・奉納 南無東方薬師瑠璃光如来 正月八日 平笠裸参り保存会・・と墨書されていました。

幟旗に続き、供物を手にした上半身裸の男性が背筋をピーンと伸ばして進みます。
北鳥居から出発 2 北鳥居から出発 3
北鳥居から出発 4 供物の後には小中学生でしょうか、ワラ細工のわらじや米俵などを手にし続きます。女の子は低学年です。
北鳥居から出発 5 続いて験竿を手にした皆さんが続きます。別の画面で数えたのですが、二十二本ほどを確認しています。
北鳥居から出発 6 北鳥居から出たところで直進せず、神社東側にある家に向かって拝礼します。多分ですが、保存会長の自宅でありここで諸々の準備がなされていたと思われます。

八幡平市HPによると、前日には安全祈願のお祓いや、験竿の長さの調節なども行われ、当日朝には水垢離して集合し、着替えを行っています。

たんぼ道を進む行列 1 9:04 たんぼ道を進む行列・・・

鳥居から出るところを撮影し、行列に先立って田んぼに下りました。田んぼの雪は風に飛ばされており稲株が見えています。この場所には大勢のカメラマンが構えていたのには驚きです。

北鳥居から出た行列は、道路北側に向き一同が拝礼をします。その後、西側(八幡平方向)集落に向かいます。
たんぼ道を進む行列 2 市役所職員の腕章を着けた方から、この田んぼの場所が一番の撮影ポイントになると教えられました。

あいにくの天候であり、ポイントになるはずの岩手山は裾野がぼんやりと見えるのみです。残念ですが、ポスターにあるような光景にはなりません。

天候条件は予測が出来ませんので、くっきりと晴れ渡った岩手山と裸参り列の対比は、何回か通わないと撮影できないと思います。
たんぼ道を進む行列 3 たんぼ道を進む行列 4
たんぼ道を進む行列 5 たんぼ道を進む行列 6
たんぼ道を進む行列 7 裸参りの最後尾に、二本の幟旗が続きます。

幟旗には、「奉納 東日本大震災復興祈願 岩鷲山大権現 平笠裸参り保存会」と墨書されています。

岩鷲山とは昔の岩手山の名前です。三百年前にあった噴火の沈静化を願った当時の人々の祈りが、大権現(神)と言う形で祀られていると思いました。
たんぼ道を進む行列 8 たんぼ道を西(八幡平の方向)にゆっくりと進みます。

裸参り行列に参加された白装束の皆さんは、資料等によると34名(16名の女性)とのことです。最初に集まった宮田神社境内でも、「今年の参加者は多いよなあ・・」と話されていました。
たんぼ道を進む行列 9 西に向かうたんぼ道を進み周辺集落を回り、行列は再度北鳥居から神社に戻ります。

縦位置にし、田んぼに刻まれた足跡をアクセントにしてみました。

撮影している場所から右側の方には、かなり多くの方が行列を待っています。さすがに道路脇には誰も居らず、田んぼの中程で待機していました。

最高の場所で、良い場面を撮影したいのは誰しも同じです。行列の側でアップの表情をねらうのも分かりますが、待ちかまえている方のカメラに否応なしに入り込み雰囲気が壊れてしまいます。

撮影現場でいつも思うことですが、ここからは接近しない方がお互いのため・・・、このマナーが守られないのもいつものことです。

南鳥居から出発 1 9:30 南鳥居から出発・・・

境内に戻り隊列を整え、南鳥居から出て平笠小学校へと向かいます。

旗、ホラ貝、供物、宮司の順に行列が進み、その後から験竿を手にした皆さんが続きます。
南鳥居から出発 2 南鳥居から出発 3
南鳥居から出発 4 南鳥居から出発 5
南鳥居から出発 6 南鳥居から出発 7
南鳥居から出発 8


皆さんが向いている方向に保存会長の家があり、ここで拝礼し平笠小学校に向かいます。

終点の八坂神社まで、何カ所かの設定された場所により休憩し、午後一時半頃に到着する予定です。距離にして8km以上あり、長丁場の裸参り行列になります。

私はこの場所で行列を見送り、今回の撮影は終了です。


八坂神社 1

10:50 八坂神社・・・

家に戻る途中、八坂神社に立ち寄ってみました。八幡平市の入り口にある大更町郊外に神社がありました。

駐車場に車を置き参道階段を上ります。まだ行列は来ないのですが、係の男性がスコップで石段の氷雪を取り除いていました。

八坂神社は、八幡平市大更鎮座、享保五年(1720)創建で通称「きゅうり天王さま」と紹介されています。

八坂神社 2 八坂神社 3
八坂神社 4 神社を撮影していたら、同年代の男性に声をかけられました。「どちらからお出でですか・・、今朝から平笠裸祭りを見たいという方が何人かありまして・・」、とのことです。
車でお出での方が、神社に来てたずねたようです。

扁額を撮影するためにストロボを使用しましたが、本殿の内部まで写り込んでいました。
大更稲荷神社

八坂神社より一段下がった場所に、大更稲荷神社が鎮座しています。狛犬ならぬキツネの表情を見ながら車に戻りました。

おわりに・・・

裸参りと言いますと、厳冬期の夜間に行われるのが一般的です。盛岡市桜山神社の裸参りを撮影していますが、夜間でもありストロボをしなければ表情等が記録できません。平笠裸参りは日中でもあり、周囲の様子を取り入れながら画面構成が出来ます。

それにしても、日中とは言え出発時のマイナス八度には体が震えます。道路は凍結路ですから、一歩一歩踏みしめながら歩かないと滑って転倒します。伝統的に女性の方の参加があることで、全国的に珍しいと言われている平笠裸参りです。八幡平市HPの紹介文にもありましたが、無病息災、五穀豊穣、家内安全、交通安全、商売繁盛を祈願し、あわせて八幡平市の発展を祈願しての裸参り神事です。

今回初めて撮影しましたが、コース途中での待ち受けでアップの表情等が撮影できたら良かったなあと思いました。この点については今後の課題にしたいと思います。厳冬期の厳しい長丁場の裸参り行列、本当にご苦労さまでした。

                                                         (2013.01.18 作成)
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