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     潜水艦救難母艦「ちよだ」・久慈港入港


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埠頭に接岸している様子を船首側から撮影したもの

潜水艦救難母艦「ちよだ」・久慈港入港・・・

大型船舶大好きのほっづぎ親子ですが、自衛隊船舶(軍艦)の見学は今回が初めてのことです。今まで岩手の港で一般公開をする情報を知りながら、諸般の事情で見学等が出来ませんでした。今回やっと念願がかない、潜水艦救難母艦「ちよだ」が久慈港で一般公開をする情報をえました。

潜水艦救難母艦と言いますと、必ず積載している艦船「DSRV(深海救難艇)」が関心と興味を引きました。DSRV(深海救難艇)の任務は、海中で遭難・沈没した潜水艦の乗員を救助する専用の潜水艇のことを言います。・・深海救難艇は救難に特化した小型潜水艇であり、そのために必要な装備を持っている。潜水艦救難艦への搭載や、空輸の後に潜水艦や船舶へ搭載する事で事故海域へ移動する。潜水艦に対する救難手段を持つ事は、潜水艦乗員の士気を保つために重要である・・。(※ウイキペディアより)

ショーンコネリー主演の潜水艦映画「レッドオクトーバーを追え」を何度も見ましたが、映画の中のこととは言え同じような構造の深海救難艇の実物を見られることはめったにありません。5月16日から17日まで久慈港に寄港し、一般公開されますので万難を排して出かけることになりました。

しかし、同じ岩手県とは言え県南部に住む私にとって久慈港は距離がありすぎます。走行距離200kmほど、時間にして三時間ほどかかりました。少し前までは、関心のある神楽や鍾乳洞見学となるとあまり気にせず走っていた私です。

体力回復が完全でない状態での遠距離走行はかなりきついのですが、高速道と一般道で辛いと思っている内に現地に着きました。南北に長い岩手では天候の様子も変化あり、久慈港に着いたら風雨が強く入港式の開催が危ぶまれたくらいです。予定時間になった頃、風が強く帽子が飛ばされそうでしたが雨が上がり、埠頭での歓迎入港式が行われました。

ここでは、、埠頭に接岸している潜水艦救難母艦「ちよだ」の姿、歓迎入港式、艦内見学の三分野に分けて撮影した画像から紹介します。(※乗艦する際に、撮影は許可されていますかの問いに(自由ですよ)のお答えがあり、張り切って撮影した画像から編集してみました。

トップの画像は、埠頭に接岸している様子を船首側から撮影したものです。少し曇っていたので良かったのですが、太陽が真上にある逆光の状態であり艦船の色を出すのに少々大変でした。


潜水艦救難母艦 AS-405「ちよだ」

「ちよだ」は潜水艦救難機能のほか、潜水艦を支援する母艦機能を持ち補給機能、及び潜水艦一隻の乗員に相当する80人分の休養設備を持つ。このため新しく潜水艦救難母艦という艦種が造られ艦番号がAS-405となった。つづく「ちはや」(二代)では母艦機能が縮小されたため艦名から「母艦」が無くなり純粋な潜水艦救難艦となった。

搭載するDSRVは個艦名を持たず母艦と同じ艦名で呼ばれている。日本のDSRV特有の装備として、潜水艦とのメイティングハッチ周囲に電磁石を持ち、この電磁石で仮止めを行って引きつけるという工夫がある。

「ちよだ」、「ちはや」(二代)とも船体中央に位置する大型構造物内にDSRVの揚収設備を持ち、DSRVは船体下部の開口部(センター・ウェル)から直接海中に吊り降ろされて発進し、救助に向かう。救難母艦は海上での位置保持のために艦首と艦尾にサイドスラスターを備え、DPS(Direct Positioning System)により艦位を一定位置に保持可能となっている。

潜水艦救難艦は高度な海中作業機能と飽和潜水支援機能を持つため、本来の救難活動の他に海中作業を伴う多くの任務に当てられている。なかでも「ちよだ」は平成2年に沈没したカツオ漁船第八優元丸の潜水調査を行い、平成4年には三沢沖に米軍が緊急投棄した航空爆弾を捜索、平成14年には「ちはや」がハワイ沖で米原潜「グリーンヴィル」に衝突され沈没した漁業実習船「えひめ丸事故」の引き上げを支援している。えひめ丸引き上げ支援では、実際に引き上げを行った米国海軍への支援や海中での遺品捜索のために「ちはや」搭載艇は百数十回の潜航を行っている。

潜水艦救難母艦「ちよだ」AS-405 基準排水量:3,650t
全長:113m
全幅:17.6m
機関:ディーゼルエンジン2基、2軸推進、11,500馬力
速力:17kt                                           (※ウイキペディアより抜粋転記)

駐車場から見た潜水艦救難母艦「ちよだ」 1 駐車場から見た潜水艦救難母艦「ちよだ」の様子です。まだかなり時間があり、艦内案内の方々が色々準備中でした。この天幕の中を通り乗船タラップを登り、艦内見学をすることが出来ます。
駐車場から見た潜水艦救難母艦「ちよだ」 2 接岸している埠頭の前にガイドロープが張ってあり、見学する皆さんはロープの外側から眺めます。私もその一人であり、あちこち方向とアングルを変えての撮影です。

艦橋の中央部下に見えているのが「DSRV(深海救難艇)」です。
駐車場から見た潜水艦救難母艦「ちよだ」 3 「DSRV(深海救難艇)」の拡大です。この画像は一般見学中のものであり、見学が終了した方々が下船している所です。左のタラップが乗船側、右のタラップが下船側になっていました。

船首側からの様子 1 船首側からの様子・・・

天候の変化が激しく、雲が厚くなったり晴れたりと撮影条件としては良くありません。そのまま撮影すると、逆光線なので船体部分が真っ黒の陰になってしまいます。

少々撮影に工夫をし、何とか船体の色を出すことが出来ました。したがって、船体以外の部分は少々色が飛び気味です。

三コマの画像に共通しているのが、405の白抜きの数字でした。
船首側からの様子 2 船首側からの様子 3
船首側からの様子 4 真横からの勇姿を撮影したかったのですが、接岸した場所等々の条件から無理でしたので船首側からねらってみました。

ちょっと見にはブリッジの姿から、軍艦には見えないのですが、間違いなく軍艦です。


主要寸法  長さ113m×幅17.6m×吃水4.6m
基準排水量 3650トン
速力     17ノット
定員     126名
主機     ディーゼル(6000ps)×2   

DSRV 1 メインとなるDSRVの様子・・・

この内容の詳細については、別のページ詳しく記事にします。

頂いた資料によると、
主要寸法 :12.4×3.2×4.3m
重量    :40トン
水中速力 :4ノット
操縦士  :2名
救出可能人員:12名(1回)

DSRV 2 DSRV 3

船尾側からの様子 1 船尾側からの様子・・・

ほとんどの船舶がそうですが、船尾の張りだした部分に船名が表記されています。「ちよだ」の上に翻る海軍旗は旧日本軍のものと同じだと思われます。

船尾には救助艇が繋がれていましたが、何に使用されたものかは不明です。右舷に吊されていた救命艇が降ろされたものです。
船尾側からの様子 2 何気なく撮影した船尾からの様子ですが、やっぱり艦船は横の広がりよりも縦の広がりの方がすっきりすることに気がつきました。
船尾側からの様子 3 同じ位置からの撮影しましたが、縦位置での「ちよだ」の姿です。

入港歓迎式・・・

一般公開にさきがけて、埠頭では入港歓迎式が予定されていました。しかしあいにくの天候不順で風雨が強まり、外での式典が危ぶまれたほどでした。開始時刻が午後1時30分でしたが、風雨が強い時は艦内で行いますとの放送があり心配していました。

しかし、風が強いのですが雨が上がり埠頭会場で入港式が行われました。普通日でもあり、入港式を見る市民の方はあまり多くはありません。私を含めてカメラで撮影される方はあまりなく、少しさびしいくらいでした。


久慈市長歓迎挨拶・・・

海上自衛隊潜水艦救難母艦「ちよだ」の久慈港入港歓迎式の開会にあたり、久慈市民を代表し心からご歓迎申し上げます。また、一色艦長をはじめ隊員の皆様方には、国防という崇高な使命に国民の期待と信頼に応えるべく、厳しい訓練と任務に精励されていることに対し衷心より敬意を表する次第であります。

東日本大震災発災からすでに三年が経過したところでございますが、当市はもとより、被災地においてはいまだに復興の最中にあります。あの震災におきましては東北のみならず、東日本の広い範囲で甚大な被害を受けたところでありますが、発災直後から陸海空それぞれの自衛隊の活躍により、被災者や市民そして被災地域において速やかな復旧が図られたところであります。

さて当市では、自衛隊の協力のもと艦艇広報をはじめ、毎年自衛隊音楽会演奏会を実施しているところであります。例年来場者数が多く、市民の関心の厚さが伺われます。今回の艦艇広報は、一般公開をはじめ体験学習装備品展示が予定されており市民も大勢訪れると思いますが、これを機に自衛隊への理解がいっそう深まると共に、隊員の士気が高まりますことは誠に意義深いものがあります。

結びとなりますが、このたびの久慈港入港に際しまして、ご協力頂きました自衛隊岩手地方協力本部をはじめ関係各位に改めて感謝を申し上げます共に、自衛隊のさらなるご発展と皆様方のご健勝ご活躍を心から御祈念申し上げます。


ちよだ艦長挨拶・・・

久慈市の皆さんこんにちは、ちよだ艦長の一色でございます。本日は中井副市長のほか数多くの皆様のご来臨を頂きまして「ちよだ」の歓迎誠に有り難うございます。「ちよだ」乗員を代表いたしまして御礼申し上げます。また、この場をお借りいたしまして東日本大震災で被害に遭われた方々、及び三年経過した現在におきましても、仮設住宅での生活を余儀なくされている方々にたいしまして心よりお見舞い申し上げます。

さて、「ちよだ」でございますが、三年前の東日本大震災におきましては、ちょうど大湊港付近を航行していたこともあり、発災当初から災害派遣部隊の一般として、私自身も当時副長として震災に対応してまいりました。

現在、復興支援が進んでいるということでございますが、三陸鉄道の開通とか目に見える物的財産の復興が進んでいる様でございます。またドラマ等でクローズアップされているように、地域の活性化というものが働いているようでございます。

今回わずか二日間でございますが、本館の入港イベントを通じて地域の活性化の一つの助けになればと考えております。出来るだけ多くの久慈市の皆さんと交流を深めて行きたいと思っておりますので、どんどん船の方に見学にお出で頂いてご入艦して頂きたいと思います。

(※お二方の挨拶文は、現地で記録した内容から紹介しております)

式典を待つ皆さん 1 潜水艦救難母艦「ちよだ」が停泊する埠頭前、整列する関係者の皆さんの緊張した様子がうかがえます。

心配された天候でしたが、風が強いもののうまい具合に晴れてくれました。「ちよだ」の乗員はもっと居られたと思いますが、正装した士官(幹部乗員)と曹士(昔ながらの水兵さん姿の方々)が並んでいます。

この画像では気がつきませんが、女性の方が二名居られました。
式典を待つ皆さん 2 式典を待つ皆さん 3
歓迎の挨拶 1 久慈市長の歓迎挨拶です。

迎える自衛隊関係の方々と久慈市関係の方々、迎えられる一色艦長を先頭にした「ちよだ」乗員の方々が整然と並びます。

乗員メンバーの後ろ左に女性隊員の方が居られます。

歓迎の挨拶に続き、久慈市から歓迎の花束が一色艦長に贈られました。
歓迎の挨拶 2 花束贈呈
一色艦長挨拶 1 送られた花束を手にする一色艦長、その後一色艦長から入港に際しての挨拶がありました。

三陸鉄道開通のことや、朝ドラの話題にふれられていました。
一色艦長挨拶 2 一色艦長挨拶 3
記念品交換 1 一色艦長の挨拶に続き、久慈港入港を記念しての記念品の交換です。

久慈市からは、イメージキャラクターのアマリン、昨年流行語大賞を受賞した「じぇじぇじぇ」の文字を表した楯が贈られました。

「ちよだ」から記念品は見えなかったのですが、艦艇のレリーフ等ではないかと思われます。
記念品交換 2 久慈市から贈られた記念品を皆さんに披露するお二人です。拡大画面にすると黒いプレートに彫り込んだあまちゃんの姿が見えると思います。

一色艦長、さりげない笑顔の中に毅然とした表情を受け止めた私です。
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