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      西和賀町・錦秋湖スプリング放流

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六門のクレストゲートから全面放水し水煙の上がっている様子
西和賀町・錦秋湖スプリング放流・・・

クレストゲートからの放水、この言葉をお聞きになった方で何のことなのか、理解するのは少々困難だと思います。クレストゲートとは、重力式ダムの最上部にある洪水時に放流されるゲートとのことを言います。4月29日から三日間、西和賀町にある湯田ダムで春のイベントの一環として放水が行われました。

今年になって盛岡市の四十四田ダム、御所ダムでもクレストゲートからの放水(一日間のみ)が行われました。天候条件が良かったら駆けつけようとしたのですが、あいにくの雨降りとなり断念しました。その後、ダム情報によって近くにある湯田ダムで同じ放水がある事を知りました。4月30日から三日間、初日は雨で断念しましたが、二日目は晴れましたのでそれっとばかりに走りました。家から50分ほどで行ける場所ですが、狭い駐車場なので早い者勝ちです。

ここではダム前方200m程の場所にカメラをセットし、クレストゲートからの放水の様子を私なりに分類し構成してみました。トップの画像は、六門のクレストゲートから全面放水し水煙の上がっている様子になります。風が強かったので水煙の行方を追いながらの撮影でした。


『湯田ダム』錦秋湖スプリング放流 in 西和賀・・・

〜融雪放流をクレストゲートから行います〜

湯田ダムでは、近年、各地で記録的な豪雨等が発生している状況等を踏まえ、計画規模以上の洪水が発生した場合に使用する非常用洪水吐(クレストゲート※)の点検放流を実施します。点検放流は今回で三回目で、【三日間】にわたりクレストゲート放流に対する操作手順の確認やゲート点検を実施します。

また、昨年のクレスト放流の様子は、一般のダムファンのみで構成された「日本ダムアワード」によって、2015「放流賞」を受賞しました。

日 時 平成28年4月29日(金)  13時00分〜15時00分
     4月30日(土) 10時00分〜15時00分 (日本ダムアワード2015「放流賞」記念品の授与を予定 
     5月 1日(日)  10時00分〜15時00分
※洪水発生等の影響により、中止等になる場合は、当方HP等で情報提供いたします。

                                                            ※ダム情報より


                                                        2016.05.20 作成


湯田ダムに向かう・・・

八時十五分家を出て湯田ダムに向かい、50分ぐらいで現地駐車場に着きました。風が強く(風の通り道)、コンジットゲートからの放流で水しぶきがかなり舞い揚がっていました。六門のクレストゲートから放流したら、水煙が大変になるとと思われます。すでに何台か車が入っており、次々と車が入ってきます。9:30で満車になり、これ以後はシャトルバスの利用になります。

現地に着いたのは九時頃でしたが、十時放水の一時間前待ちは行事等に訪れる時の私の原則です。うまい具合にダムサイトを見下ろす場所に止めることが出来ました。早めに来たことが正解でした。

三十分前になり、撮影場所を探して現地を見て歩きました。少々小雨交じりの強風ですし、常時放水しているコンジットゲートからの水煙もかなり上がっています。六カ所のクレストゲートが開放され、大量の水が放出されたら水煙はこんなものではありません。間近である事でカメラもろとも水浸しになります。

結局の所、クレストゲートから直線にしておよそ200m程離れた国道スノーシェード脇通路が正面からの見通しも良く、最適であると判断し待機することにしました。

十分前になり、放水を知らせる甲高い音色のサイレント共にアナウンスがありました。放水まで何回か同じアナウンスとサイレンが鳴り、その瞬間を待ちました。

ゲート開放前 1 クレストゲートの開門を待つ、ダム堰堤全面の様子です。

クレストゲートは緑色の部分であり、数えると六門あります。
ゲート開放前 2 堰堤フロントの様子ですが、普段は開放されず水が流れ出すことがありません。
ゲート開放前 3 クレストゲートの切り取りです。ゲートの隙間からしみ出ている水の流れが分かります。


クレストゲートからの放流・・・

六列に並んだ両端のゲートから水が浸みだし、見る見るうちに太くなり下まで続く大量の水柱になりました。その後、両隣のゲートからも同じように水が流れだし、最後は中央のゲート二カ所からの放水で完了です。六本の水柱が途中で一体となり轟音と共に落下していきます。

じっと見ていると、六本の水柱が同じ規模の流れになり、途中で合流して落下していきます。更にラッキーであったことは、真上から太陽光が水流に当たりゲートの陰が写り込みました。最高の瞬間であり言葉も無いくらい感動しました。実際に大量の水がゲートから放水される様子を目の当たりにすると、この迫力に我を忘れて見とれてしまいます。

私が早めに現地に来たのは、ゲートから流れ出す瞬間と、六本の水流が一本に合体する瞬間を撮影したかったからです。ここでは流れ出す水流の様子を五コマにまとめて紹介致します。

資料等によると、クレストゲートは洪水満水時に開く非常用のゲーであり、災害や訓練等でも無い限り開かれることはないと言います。二年ほど前から雪解け水による春のイベントとして、今年三回目が試験的に始められています。それまではダムがが完成してからゲートが開放されたことが無かったと言います。

10:05 一段階目・・・

いよいよゲートが開き始めました。左から1・6のゲートが開きます。今回は何故か、左一番目が最初に水が流れ出しました。

見るまでは良く分からないので、順番等の違いがあるとは思ってもいません。一斉に六門のゲートが開き、一斉に流れ出すものと思っていたからです。

何故か一分間かからずで完了でした。

一段階目 1
一段階目  一段階目 
一段階目  一段階目 5 

10:05 二段階目・・・

左から2・5のゲートが開きます。左右どちらが先と言うことではありませんが、ひらきかたの僅かなずれが水流の出方に違いを生じるようです。

二段階目 1
二段階目 2 二段階目 3
二段階目 4 二段階目 5

10:06 三段階目・・・

左から3・4のゲートが開きます。ここは比較的早く、見る見るうちに下まで流れ出し周囲の流れと合流します。最後は全六本の勢いの区別が無くなります。

タイムスタンプを見たら、ここから10:06になっていました。

夢中で撮影していたのですが、かなりの連射をしていたのでメカニズムに限界が生じ、シャッターが下りなくなりました。参ったーでした。
三段階目 1
三段階目 2 三段階目 3
三段階目 4 三段階目 5
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