マクロの目に戻る →


            ヒトスジシマカ


   

location:uchinome.jpトップ>マクロの目>ヒトスジシマカ

 サイトマップ


ヒトスジシマカ・・・

先日のことですが、稲の開花の様子を撮影するために田んぼの片隅にしゃがみこんで居た時のことです。気温があまり高くないこともあり、開花が見られないのであちこち穂先を探していました。何気なく見た稲の葉の表面に、じっとしがみついている蚊を見つけました。

蚊の接写なんて予想もしていなかったので、逃げられないようにじわりじわりと接近です。マクロ撮影なのでストロボが点灯しますが、何故か逃げないのです。蚊の行動は気温の高低と関係があり、ちょっぴり肌寒かったことも幸いし、かなりの距離まで接近出来ました。残念だったのは風が少しあり、完全静止状態での撮影が出来なかったことでした。

コンピュータに取り込んで画像処理をして驚いたのは、あまりにも蚊の迫力ある姿でした。ヒトスジシマカは外で刺される蚊の主人公であり、派手なしましま模様で目立ちますのですぐ分かります。画像は二コマしかありませんが、大きな画面でご覧になると驚きの発見です。

                                                       2017.08.11 作成


稲の葉に止まっている姿 稲の葉に止まっている姿で見つけました。

黒い身体にしましまの白い部分、何よりの発見は、刺される針(口吻)の先端部が刀の先のようにカットされていることです。これでぶすりと皮膚に刺さります。

ぷーんと飛んできて肌に止まったと思った瞬間には、ちくりと刺されてしまいます。後から痒いのなんの、皆さん経験済みだと思います。
身体の前の部分の拡大です。 少しぶれたのでピンボケ気味ですが、さらに接近して見た様子です。

針(口吻)の底面部が稲の葉と並行になっています。それにしても脚などよりも太いのですね。

驚きの発見でした。こんなので大きいのが飛んで来たら、私達は逃げることが出来るのでしょうか・・。

蚊の生態は、卵を生むためには動物の血液成分が必要とのこと。メスの蚊の生きて行くための定めだと言うことでした。

資料を調べると、ヒトスジシマカについては色々書かれてあります。その中から関心のある部分を引用してみました。


ヒトスジシマカ(一筋縞蚊)・・・

ヒトスジシマカは、一般にヤブカとも呼ばれるヤブカ属の吸血性のカの1種。

特徴・・
胸部の背面に一本の白い正中線とW字状の斑があり、体長は4.5mmほど。黒い体色に白い縞のカは殆どが本種である。本来、秋田県や岩手県が北限であったが生息域を北に広げつつある。またデング熱などの伝染病を媒介する事も知られている。

もともと雑木林や竹林の樹の洞や竹の切り株などに溜まった水(ファイトテルマータ)などで繁殖していたが、現在は藪・墓地・公園・人家など人工的な空間に存在する水溜りでもよく繁殖する。移動距離はおよそ50?100m。世界的に見ると物資の移動に伴ってアジアから北米に侵入して定着し、また地球温暖化の影響で南北に生息地を広げており、伝染病の蔓延が心配されている。

生態・・
生息地は藪・墓地・公園・人家など。植木鉢の受け皿に溜まった水のような小さな水溜りでも発生するので人家の近くでも見かける。逆に山間部など人や水気の少ない地域や地理条件では個体数が少なかったりまれに遭遇しても活発ではない。日本での出現期は5月から11月ごろ。昼行性であるが、早朝と夕方に特に活発に活動する。

カ一般に当てはまることであるが、吸血行動は雌が産卵の栄養にするために行うものである。したがってオスは血を全く吸わないが、メスとともに人体に飛来する。これは吸血しに来るメスと交尾するためである。オスもメスも通常は花の蜜を主なエサとしている。

人間とのかかわり・・
最も普通に見られる吸血性のカのひとつであるため、防虫剤の試験に利用される事も多い。デング熱、ジカ熱、西ナイル熱、チクングニア熱、黄熱などの感染症を媒介する。吸血時にヒトの皮膚に湿疹を起こすため、衛生害虫としても知られている。犬糸状虫症の原因である犬糸状虫の運び屋でもある。
                                                            ※ネット資料より

                    ページの先頭に戻る →